詳細本文
ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
アンドレア・ドビツィオーゾ選手、第14戦サンマリノGPを最後にMotoGP引退
2022年8月5日
アンドレア・ドビツィオーゾ選手が、ヤマハ発動機株式会社のMotoGPプロジェクトに加わってからちょうど1年となる第14戦サンマリノGPを最後に、20年間に及ぶキャリアを積み上げたグランプリレースの世界から引退することを決定しました。
ドビツィオーゾ選手とは、2012年に当社のサテライトチーム「Tech 3 Yamaha」に加入し、3位を6回獲得する活躍でランキング4位となって以来、良好な関係を維持してきました。2021年にはフランコ・モルビデリ選手のファクトリー・チーム昇格を機に再びサテライトチームに加入。当社のフルサポートのもとでファクトリー・スペックの「YZR-M1」を駆り、「RNF MotoGP Racing Team」から2022シーズン終了まで参戦する予定でしたが、9月4日に決勝を迎えるホームグランプリ、第14戦サンマリノGPでの引退を決めました。
第15戦以降の残り6戦は、ドビツィオーゾ選手に代わり、ヤマハのオフィシャル・テストライダーであるカル・クラッチロー選手が「WithU Yamaha RNF MotoGP Team」から出場することが決定しています。
リン・ジャービス談(ヤマハ・モーター・レーシング・マネージング・ダイレクター)
「ドビツィオーゾ選手が予定よりも早く去ることになり、当然ながら私たち全員が悲しんでいます。MotoGPのビッグネームである彼がいなくなれば、パドックはとても寂しくなってしまいます。
昨年、シーズン途中でモルビデリ選手がファクトリー・チームへ移動したことで代わりのライダーが必要になったとき、ドビツィオーゾ選手にその用意があり、喜んで私たちのMotoGPプログラムに参加してくれたことは非常に幸運だったと思っています。彼の専門知識、経験、几帳面な性格はヤマハとRNFにとって非常に興味深いものだったので、このプロジェクトは2022シーズンの最後まで継続されることとなったのです。しかし残念ながら、彼はM1のポテンシャルを最大限まで引き出すことに苦労し、それゆえに成績も振るわず、それが大きなフラストレーションになったことも理解できます。そして彼はこの夏休みの間に、シーズン終了を待たずに引退したいという思いを私たちに伝えてきました。
相互の話し合いの結果、ホームグランプリとなるミサノを最後のレースとすることが適切であるということになりました。ヤマハは当然、残る3レースも引き続き全面的にサポートしていきます。彼が最後の3レースをエンジョイし、ミサノではその輝かしいキャリアの終わりをともに祝いたいと思います」
アンドレア・ドビィツィオーゾ選手談
「ジャービスの言葉に感謝し、全面的に賛同します。2012年、磐田にあるこのメーカーとの経験が、私にとっては非常に大きなものでした。以来、いつかはヤマハと正式に契約を結びたいと考え続け、2021年に実現しました。このプロジェクトを信頼し、そのなかでうまくやれるという可能性を信じていたため、挑戦してみることにしたのです。
しかし残念ながら、MotoGPは近年、大きく変化しました。チームとヤマハが継続的に貴重なサポートをしてくれたにもかかわらず、私はマシンに気持ちよく乗ることができず、ポテンシャルを最大限に活用することができませんでした。成績はネガティブなものでしたが、それ以上に、非常に重要な人生経験になったと考えています。多くの困難にぶつかったとき、その状況や自分自身の感情をコントロールする能力が必要です。目標を達成することはできませんでしたが、ヤマハの技術者やチーム・メンバーとの話し合いは、彼らにとっても私にとっても常に前向きで建設的なものでした。最も厳しい状況のときでさえ、私たちの関係は忠実でプロフェッショナルなものでした。
こうしたすべてのことについて、私はヤマハ、チーム、WithU、そしてこのプロジェクトに関わったすべてのスポンサーに感謝します。期待したようにはいきませんでしたが、トライしたことは間違っていなかったと思っています。私の冒険はミサノで終わりますが、このチャレンジに参加したすべての人との関係は永遠に続きます。みなさん、ありがとうございました」
アンドレア・ドビィツィオーゾ
生年月日 | 1986年3月23日 |
---|---|
出身地 | イタリア・フォーリムポポリ |
国籍 | イタリア |
身長 | 165cm |
体重 | 68kg |
ゼッケン | 4 |
グランプリ初勝利 | 2004年/南アフリカGP(125cc) |
グランプリ勝利数 | 24(MotoGP:15、250cc:4、125cc:5) |
表彰台獲得数 | 103(MotoGP:62、250cc:26、125cc:15) |
ポールポジション獲得数 | 20(MotoGP:7、250cc:4、125cc:9) |
ファステストラップ獲得数 | 22(MotoGP:11、250cc:8、125cc:3) |
2022年 | 世界選手権MotoGP ランキング 22位(10ポイント) |
---|---|
2021年 | 世界選手権MotoGP ランキング 24位(12ポイント) |
2020年 | 世界選手権MotoGP ランキング 4位(135ポイント) |
2019年 | 世界選手権MotoGP ランキング 2位(269ポイント) |
2018年 | 世界選手権MotoGP ランキング 2位(245ポイント) |
2017年 | 世界選手権MotoGP ランキング 2位(261ポイント) |
2016年 | 世界選手権MotoGP ランキング 5位(171ポイント) |
2015年 | 世界選手権MotoGP ランキング 7位(162ポイント) |
2014年 | 世界選手権MotoGP ランキング 5位(187ポイント) |
2013年 | 世界選手権MotoGP ランキング 8位(140ポイント) |
2012年 | 世界選手権MotoGP ランキング 4位(218ポイント) |
2011年 | 世界選手権MotoGP ランキング 3位(228ポイント) |
2010年 | 世界選手権MotoGP ランキング 5位(206ポイント) |
2009年 | 世界選手権MotoGP ランキング 6位(160ポイント) |
2008年 | 世界選手権MotoGP ランキング 5位(174ポイント) |
2007年 | 世界選手権GP250 ランキング 2位(260ポイント) |
2006年 | 世界選手権GP250 ランキング 2位(272ポイント) |
2005年 | 世界選手権GP250 ランキング 3位(189ポイント) |
2004年 | 世界選手権GP125 ランキング チャンピオン(293ポイント) |
2003年 | 世界選手権GP125 ランキング 5位(157ポイント) |
2002年 | 世界選手権GP125 ランキング 16位(42ポイント) |