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ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。

MotoGP世界選手権 2日間に渡るセパン・テストを終了、クアルタラロ選手がヤマハ勢トップの総合7位

2022年2月7日

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2月5日(1日目)
Monster Energy Yamaha MotoGPとWithU Yamaha RNF MotoGP Team
マレーシアで2022シーズンのテスト・プログラムをスタート

 長い冬休みを終え、「Monster Energy Yamaha MotoGP」のファビオ・クアルタラロ選手とフランコ・モルビデリ選手が、2022年最初のオフィシャルIRTAテストに参加しました。
 セパン・インターナショナル・サーキット特有の暑さのなかでしたが、クアルタラロ選手とモルビデリ選手は久しぶりとなる「YZR-M1」に好感触を得ながらそれぞれ57ラップと61ラップを走行し、6番手と21番手で初日を終えました。

 現地時間午前10時を過ぎると、ふたりは早速、2022シーズンのテスト・プログラムを開始。午後6時まで精力的に走りこみ、その最後には約10分間のスタート練習を行いました。
 クアルタラロ選手は2020年以来、2年ぶりとなるセパン・サーキットでの走行となり、データ収集に取り組みながら合計57ラップを走破し、1分59秒002のベストタイムを記録。トップから0.631秒差の6番手として初日を終えました。
 一方、オフシーズン中に膝のリハビリに励んできたモルビデリ選手はその成果を発揮。強烈な暑さのなかで8時間におよぶテストをこなし、合計61ラップを走行して2分00秒107とし、トップから1.736秒差の21番手となりました。

 「WithU Yamaha RNF MotoGP Team」のアンドレア・ドビツィオーゾ選手とダリン・ビンダー選手も2022シーズンをスタート。ここセパンでは過去に2勝をあげているドビツィオーゾ選手は、お気に入りのコースで真新しい2022年型の「YZR-M1」で合計60ラップを走破して2分00秒342を記録し23番手で初日を終了。

 Moto3からMotoGPへのジャンプアップを果たしたビンダー選手は、3日間にわたるシェイクダウン・テストを行っていますが、ここまで着実に調子を上げ、走行4日目を迎えたこの日は合計45ラップを走って2分00秒818とし25番手となりました。

     
セパンテスト1日目(2月5日)結果
順位 ライダー チーム マシン タイム
1 A・エスパルガロ Aprilia Racing Aprilia 1'58.371
2 M・ビニャーレス Aprilia Racing Aprilia 1'58.384
3 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1'58.471
4 E・バスティアニーニ Gresini Racing MotoGP Ducati 1'58.638
5 J・ザルコ Pramac Racing Ducati 1'58.946
6 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1'59.002
11 C・クラッチロー Yamaha Factorym Yamaha 1'59.558
21 F・モルビデリ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 2'00.107
23 A・ドビツィオーゾ WithU Yamaha RNF MotoGP Team Yamaha 2'00.342
25 D・ビンダー WithU Yamaha RNF MotoGP Team Yamaha 2'00.818

セパン レコードラップ:V・ロッシ 1分59秒611(2019年)
セパン ベストラップ:F・クアルタラロ 1分58秒303(2019年)




2月6日(2日目)
Monster Energy Yamaha MotoGP、テスト2日目も好調を維持
ドビツィオーゾ選手とビンダー選手もテスト最終日に大きな進化を示す

 オフィシャルIRTAテストの2日目は雨で何度も中断されることとなりました。そのなかでもクアルタラロ選手とモルビデリ選手はさまざまなアイテムを試しながら周回を重ね、それぞれ7番手と24番手を獲得。2日間の総合順位も同様の結果となりました。
 クアルタラロ選手はより多くの周回を希望していたものの、突然の雨により予定変更となりましたが、最後まで好感触を保ったまま走り終え、全54ラップ中12ラップ目に記録した1分58秒313で7番手を獲得。トップとの差を0.182秒まで短縮しました。
 チームメイトのモルビデリ選手は初日に引き続き、フィーリングを取り戻す作業に専念。そして走行開始から8ラップ目で早くも前日のタイムを0.742秒も更新。最終的にはトップとの差を1.234秒に短縮して24番手でテストを終えました。

 「WithU Yamaha RNF MotoGP Team」はテスト2日目、ラップタイムを大幅に更新してシーズン初テストを締めくくりました。
 午前中は理想的なコンディションに恵まれたものの、午後は雨が降り出し難しいコンディションとなりました。そのなかでもふたりは大きく前進しました。ドビツィオーゾ選手は12ラップ目、前日までのタイムを1秒以上上回るベストタイムを記録。午後のタイム更新はならなかったものの、ウエット・コンディションでも走行を続けて2日間で合計115ラップを走破しました。
 一方のビンダー選手も目覚ましい進化を遂げ、1度目の走行で早々に2分台の壁を超え、前日のタイムを0.961秒更新。シェイクダウン・テストの初日からは2秒以上のタイムアップを果たしたこととなりました。午後のウエット・コンディションも走行を続けたビンダー選手は合計55ラップを走行し、テストを終えました。

セパンテスト2日目(2月6日)結果
順位 ライダー チーム マシン タイム
1 E・バスティアニーニ Gresini Racing MotoGP Ducati 1'58.131
2 A・エスパルガロ Aprilia Racing Aprilia 1'58.157
3 J・マルティン Pramac Racing Ducati 1'58.243
4 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1'58.261
5 M・ビニャーレス Aprilia Racing Aprilia 1'58.261
6 F・バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 1'58.265
7 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1'58.313
21 C・クラッチロー Yamaha Factory Yamaha 1'59.262
22 A・ドビツィオーゾ WithU Yamaha RNF MotoGP Team Yamaha 1'59.284
24 F・モルビデリ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1'59.365
25 D・ビンダー WithU Yamaha RNF MotoGP Team Yamaha 1'59.857

セパン レコードラップ:V・ロッシ 1分59秒611(2019年)
セパン ベストラップ:F・クアルタラロ 1分58秒303(2019年)



Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ選手談(総合7位)

「ペースには満足しています。タイムアタックのために2本のタイヤを残していましたが、運悪く雨が降ってきてしまいました。でも午前中には好タイムを記録することができましたよ! かなり使い込んだリアタイヤでここまでできたのはとても良かったと思います。新品とは非常に大きな差がありますからね。結局、ニュータイヤのメリットを生かすことはできなかったわけですが、今は超ハッピーです。ラップタイムはもう少し上げていけると思います。いいテストができ、満足できる内容だったと思っています。次のマンダリカ・テストでは、今回のテスト内容をもう一度、試す予定です。成果に期待しています」

フランコ・モルビデリ選手談(総合24位)

「今日もまた大きく前進することができました。ニュータイヤ装着時のパフォーマンス向上と、ペースアップとを目指していましたが、そのどちらも実現することができました。ただ、残念ながらタイムアタックはできませんでした。タイムアタックを午後の遅い時間に予定していて、雨に邪魔されてしまったからです。マシンのフィーリングはどんどん良くなっています。速く安定した走りができるようにセッティングしていて、乗るたびに良くなっているのです。タイムについては次のインドネシアまで待たなければなりませんが、ここまではとても順調でとてもハッピーです」

マッシモ・メレガリ、チーム・ディレクター談

「サーキットに戻って来たことが何よりうれしいです。とくにここは2年ぶりですからね。しかしながら、2ヵ月間もマシンから離れていたライダーたちにとっては、2日間のテストは決して十分とは言えません。幸いこのあとインドネシアでもテストが予定されていて、そこではより多くの成果を期待できるでしょう。今回のテストでは、初日で冬休み前のスピードとマシン感覚を取り戻すことに重点を置きました。2日目はより重要なものとなりましたが、もうひとつのサーキットでもすべての項目を試さなければならないため、ここで決定的な判断を下すことはできません。幸い、次のマンダリカ・テストは1週間後に迫っています。今回は2種類のシャシー・スペックとエアロダイナミック・アイテムをテストしました。これからあらゆるデータを分析・検討し、ライダーたちの感想・感覚と比較していきます。マンダリカではすべてを確認してから、シーズンをどのようにスタートすべきか最終判断を行います」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team
アンドレア・ドビツィオーゾ選手談(総合22位)

「確かに進化は感じていますが、十分にコントロールしきれないところがまだたくさんあるので、これで満足するわけにはいきません。本来ならもっと速く走れるはずですが、午前中の走行ではソフトタイヤのポテンシャルを生かすことができませんでした。またそれ以外のところでも、マシンの乗り方もフィーリングもまだあまり良くなっていないと思います。この2日間は非常に難しい状況で、コンディションは限界を超えていました。路面グリップが刻々と変化するなかで、比較するためのタイヤも十分ではありませんでした。来週は新しいサーキットでテストが行われるので、とても楽しみにしています。チームとともにさらなる進化を目指していきます」

ダリン・ビンダー選手談(総合25位)

「昨日は懸命に仕事に励みましたが、期待したような結果は得られませんでした。今日は新たな気持ちで臨み、昨日までの成果をすべて注ぎ込みました。そのあとは、ただひたすら走り続け、完ぺきを追求し、学び、挑戦し続けようと思っていました。ところが、運悪く雨が降ってきてしまったのです。でもルーキーとしては、ウエットの経験も絶好のチャンスになります。私から見れば、とてもいい2日間だったと思います」

ラズラン・ラザリ、チーム代表者談

「この2日間のテストはふたりのライダーにとって非常に有益で、ラップタイムについても大きく前進することができました。しかしまだ始まったばかりなので、次回マンダリカでの最終テスト、さらにその先のカタールでの状態を見守らなければなりません。それでも総合的には、このシーズン初テストに満足しています。MotoGPパドックを受け入れ、テストを可能にしてくれたセパン・インターナショナル・サーキットにもお礼を言いたいと思います」

ウィルコ・ズィーレンベルグ、チーム・マネジャー談

「非常にいいテストになりました。たくさんのことを学ぶことができました。順位では希望するポジションに届きませんでしたが、むしろ全体のレベルの高さを評価するべきでしょう。ビンダー選手は今日も確実に調子を上げ、また一歩前進しました。日々進化することが私たちの目標であり、それをしっかり実行したのです。午後からはハーフ・ウエットのコースに出て行って、レインタイヤのソフト・コンパウンドとミディアム・コンパウンドを試しました。このことは、シーズン中にグリッド上で雨が降り始めたときに、きっと役立ってくれるでしょう。ドビツィオーゾ選手は、マシンの改良、とくにリアグリップとトラクションの向上に取り組んできましたが、限界に到達してしまいました。この分野については、ここからさらに前進していかなければなりません。この2日間で周回数を重ね、多くのデータを収集することができました。次のマンダリカへの準備は万端です」

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