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ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
Yamaha VR46 Master Camp Teamが、2022年からMotoGP世界選手権のMoto2に参戦
2021年11月19日
ヤマハ発動機株式会社は、若く才能あふれるヤマハ・ライダーたちに世界選手権レベルでスキルを磨く機会を提供するため、2022年からFIM CEVに5年間に渡って参戦した「Yamaha VR46 Master Camp Team」を、Moto2世界選手権に参戦させることを決定しました。
同チームは、Thai Yamaha Motor Co. Ltd.、Yamaha Motor Europe N.V.、Yamaha Motor Racing Srl.のサポートのもと、VR46がマネジメントを担当します。スポーツ・ディレクターのへレテ・ニエトがチームの指揮を執り、ライダーはケミン・クボ選手とマヌエル・ゴンザレス選手を起用します。チームは、2022年2月3~4日、スペインのバレンシアで行われる公式テストでMoto2世界選手権にデビューします。
タイ人のクボ選手は2018年の第5回「Yamaha VR46 Master Camp」に参加。2019年には「Yamaha VR46 Master Camp Team」とともにFIM CEV Moto2クラスに初参戦を果たしました。その後の3年間で経験を積み、2021年にはワイルドカードでカタルニアGPのMoto2クラスに出場し26位を獲得しました。
スペイン人のゴンザレス選手は2016年、13歳でRed Bull Rookies Cupに出場。2017年にはスーパースポーツ世界選手権300にワイルドカードで参戦。その年にわずか15歳でEuropean Talent Cupでチャンピオンとなりました。これらの活躍により、2018年からスーパースポーツ世界選手権300にフル参戦してランキング6位を獲得し、翌年には史上最年少の17歳と56日でチャンピオンとなりました。2020年にはスーパースポーツ世界選手権にステップアップしてランキング7位を獲得。2021年も同カテゴリーで多くの表彰台と勝利を手にし、1戦を残してランキング3位につけています。
当社は2016年から、バレンティーノ・ロッシ選手が主宰する「VR46 Riders Acsdemy」をパートナーに、若手ライダーを育成するトレーニング・プログラム「Yamaha VR46 Master Camp」をイタリアで開催してきました。2017年にはMaster Camp経験者のレベルアップを促す機会として、「Yamaha VR46 Master Camp Team」を作り、FIM CEVのMoto3やMoto2に参戦してきました。そして、「Yamaha VR46 Master Camp」、「Yamaha VR46 Master Camp Team」は、世界各地で行われている若手ライダーの育成プログラムである「bLU cRU」と連動し、若手ヤマハライダーたちがMotoGPを目指す一つの大きなプロジェクトとして取り組んでいきます。
堀越慶太郎談(ヤマハ発動機 MS戦略部部長)
「Yamaha VR46 Master Campプロジェクトは2016年の立ち上げ以来、ヤマハの若いライダーの育成を目的に、イタリアで半年に1度、5日間のトレーニング・プログラムをスタートしました。その後、bLU cRUプログラムの一環として高く評価され、世界中の現地法人からライダー受け入れ申請が届くようになりました。さらに、2017年には、Yamaha VR46 Master Camp Team を発足してFIM CEV Moto3に参戦。2019年にFIM CEV Moto2へステップアップしてきました。第5回の卒業生のクボ選手は、Yamaha VR46 Master Camp Teamのライダーであり、ゴンザレスはYamaha Motor EuropeのbLU cRUプログラムの一員としてスーパースポーツ世界選手権に参戦しています。
こうした歴史からわかる通り、若手ライダーのサポートを目的としたヤマハの取り組みが確実に成長していることは明らかです。bLU cRU、Yamaha VR46 Master Camp、Yamaha VR46 Master Camp Teamが今、Moto2世界選手権でのプログラムに向けてひとつに集約されるのです。ライダーたちにとっては貴重なチャンスであり、ヤマハにとっても心躍るチャレンジです。
このプロジェクトに全面的に協力してくれたYamaha Motor Europe、Thai Yamaha Motor、そしてVR46に感謝します。彼らは当社と同様の情熱を持っています。ファンの皆様にエキサイティングなレースを届け、次世代のMotoGPスターの新たなステップを後押しし、彼らが世界選手権の舞台で活躍し夢を実現させることを目指してともに取り組んでいきます」
アレッシオ・サルッチ談(VR46 Riders Academy ディレクター)
「Yamaha VR46 Master CampはVR46が心から大切にしてきたプロジェクトです。プログラムのアイディアはVR46本社のロッシ選手のオフィスで生まれ、ロッシ選手とリン・ジャービス氏の会話から創造されました。二人は世界の若いヤマハライダーをサポートするという目標を共有しており、それはちょうど、VR46 Riders Academyがイタリア人ライダーに対して行っている活動と同様のものでした。
2016年のスタート以来、Yamaha VR46 Master Campのトレーニング・プログラムとCEVチームは順調に成長し、レベルを高めてきました。このたびのMoto2世界選手権への参戦は、私たちにとって、そしてクボ選手とゴンザレス選手にとって新しいチャレンジになります。
この場を借りて、新たなプロジェクトの実現に尽力してくれたヤマハ発動機、Thai Yamaha Motor、Yamaha Motor Europeに感謝します。このコラボレーションは、次世代のスター育成を目指すヤマハのモチベーションの高さを改めて示すものとなりました。Yamaha VR46 Master Campプログラムの新しい取り組みを楽しみにしています」
ケミン・クボ選手談(Yamaha VR46 Master Campライダー)
「初めに、私の夢の実現に向けて支援してくれたヤマハ、VR46、Thai Yamaha Motorに感謝します。世界選手権で戦えることになり、とても興奮しています。レースをはじめて以来の目標でした。当然、多くの困難があると思いますがベストを尽くします。世界選手権参戦は間違いなく、人生の夢であり目標です」
マヌエル・ゴンザレス選手談(Yamaha VR46 Master Campライダー)
「新しいプロジェクトがスタートし、チャンスを与えてもらえたことをうれしく思っています。これは私のレースキャリアにおける大きなステップであり、世界選手権で多くを学び、楽しみながら、成長するために全力を注ぎます。私を信頼してくれたヤマハとVR46に心から感謝しています」
#81 ケミン・クボ
生年月日 | 1999年5月21日 |
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国籍 | タイ |
2021年 | FIM CEV Moto2 ランキング 11位(残り1戦)
Moto2世界選手権 ワイルドカード参戦 |
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2020年 | FIM CEV Moto2 ランキング 9位 |
2019年 | FIM CEV Moto2 ランキング 9位 |
2018年 | アジアロードレース選手権 SS600 ランキング 10位
Yamaha VR46 Master Camp参加 |
2017年 | アジアロードレース選手権 SS600 ランキング 17位 |
#18 マヌエル・ゴンザレス
生年月日 | 2002年8月4日 |
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国籍 | スペイン |
2021年 | スーパースポーツ世界選手権 ランキング 3位(残り1戦) |
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2020年 | スーパースポーツ世界選手権 ランキング 7位 |
2019年 | スーパースポーツ世界選手権300 チャンピオン |
2018年 | スーパースポーツ世界選手権300 ランキング 6位 |
2017年 | European Talent Cup チャンピオン
スーパースポーツ世界選手権300 ワイルドカード参戦 |