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ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。

MotoGP世界選手権
フィリップアイランドテスト、ビニャーレスが連続で総合トップ、ロッシは総合12番手、ルーキーのフォルガーが4番手と躍進

2017年2月20日

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2月15日(1日目)
ロッシが初日2番手、ビニャーレスも4番手と好発進
フォルガーは、ルーキートップの10番手で初日を終了

 Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは2月15日、フィリップアイランドでのMotoGPオフィシャルテストに参加。2週間前のセパンからの進化を目指し、3日間のテストに臨んだ。
 ロッシはこの初日、8時間のセッションをフル活用。序盤で早々に3番手につけたのち、すぐさまテスト作業に取りかかった。午前中の走行では、海岸線特有の激しい風に対処するためのセッティングを追求し、これが功を奏してペースアップに成功した。フレーム、フェアリングなど、さまざまな部分について評価・分析しながら、合計で77ラップを走破した。最重要課題はテスト項目の比較だったが、セッション終盤ではタイムアタックも試み、1分29秒683を記録して2番手、トップに0.186秒差に迫った。
 チームメイトのビニャーレスは、セパンテストでの好調そのままに、序盤からすばやくリズムをつかんで一気にトップに浮上した。その後、気温が上昇したことで全体のペースが上がってくると、ビニャーレスもこれにすぐに反応して全64ラップ中、26ラップ目で1分29秒989をマークし再びトップに返り咲いた。後半はYZR-M1のバランス向上を目指して作業に取り組みながらも7時間目まで2番手をキープしたが、最後の1時間で4番手に後退し初日を終了。トップとの差は0.492秒だった。

 Monster Yamaha Tech3のジョナス・フォルガーとヨハン・ザルコもまた、好天と強風のなかでYZR-M1を走らせた。フォルガーは好調をキープし、3番手に0.652秒差まで迫るルーキートップの10番手。一方のザルコは少しずつペースを上げていき、77ラップ目に自己ベストを記録。フォルガーとの差をコンマ3秒以下まで短縮し15番手でセッションを終えた。ふたりは明日も経験を重ねながら、さらなる前進を目指す。

フィリップアイランドテスト1日目(2月15日)結果
順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1'29.497 
2 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'29.683 
3 A・イアンノーネ Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1'29.926 
4 M・ビニャーレス Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'29.989
5 C・クラッチロー LCR Honda Honda 1'30.065 
6 D・ペトルッチ Octo Pramac Racing Ducati 1'30.262
10 J・フォルガー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'30.578 
15 J・ザルコ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'30.867

フィリップアイランド レコードラップ:M・マルケス 1分28秒108(2013年)
フィリップアイランド ベストラップ:J・ロレンソ 1分27秒899(2013年)

2月16日(2日目)
ビニャーレスが2日目でトップへ、ロッシは8番手
Tech3のフォルガーとザルコは一気にペースアップ!

 Movistar Yamaha MotoGPのビニャーレスとロッシは好天のコンディションを存分に活用し、決勝ペースでのシャシー比較などテストをこなし、それぞれトップと8番手を獲得した。
 ビニャーレスはこの日も好調を維持し、走行開始から1時間後の21ラップ目には、真っ先に28秒台となる1分28秒847でトップに浮上した。その後はタイムアタックを行わず、1分29秒台をキープしながら決勝ペースでセッティングに専念。8時間のセッションでトータル80ラップを走破したが、最後まで順位は変わらず。2番手に0.462秒差をつけてトップで2日目を終えた。
 チームメイトのロッシも、YZR-M1のセッティングをさらに進めようと懸命にテストに取り組んだ。午前中のセッションではコースのフィーリングを確かめながら5番手まで上がり、その後、ニュータイヤのテストに取り組み合計43ラップを走行した。
 昼休みにはチームクルーたちと38回目の誕生日を祝ったロッシは、午後のセッションでテスト項目を予定通りにこなして合計27ラップを走破。いくつかのセッティング変更を試したためラップタイムを更新することができず、午前中に記録した1分29秒674で8番手。ビニャーレスとの差は0.827秒だった。

 Monster Yamaha Tech3のフォルガーとザルコは、YZR−M1で大幅な進化を示した。フォルガーは初日のタイムを0.914秒更新し、3番手に0.339秒差まで迫る7番手を獲得。一方のザルコも休むことなく周回を重ね、初日から1秒近くタイムを短縮してロッシに約コンマ2秒の11番手とし、2日目を終えた。

フィリップアイランドテスト2日目(2月16日)結果
順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M・ビニャーレス Movistar Yamaha MotoGP Yamaha  1'28.847
2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1'29.309 
3 C・クラッチロー LCR Honda Honda 1'29.325
4 A・バウティスタ Pull&Bear Aspar Team Ducati 1'29.411
5 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 1'29.483
6 A・エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1'29.501
7 J・フォルガー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'29.664
8 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP  Yamaha 1'29.674
11 J・ザルコ Monster Yamaha Tech 3  Yamaha 1'29.880

フィリップアイランド レコードラップ:M・マルケス 1分28秒108(2013年)
フィリップアイランド ベストラップ:J・ロレンソ 1分27秒899(2013年)

2月17日(3日目)
Movistar Yamaha、フィリップアイランドテストを好調のうちに終了
フォルガーが1分28秒台へあと一歩の4番手を獲得!

 Movistar Yamaha MotoGPのビニャーレスとロッシは、タイヤの耐久性向上と決勝ペースの改善に重点を置きながら、ラップタイムではそれぞれトップと11番手。3日間の総合結果ではビニャーレスがトップ、ロッシが12番手となった。
 ビニャーレスは今日も、午前中のセッション序盤でタイムアタック。YZR-M1の俊敏性を生かし、13ラップ目には早くも昨日のベストタイムを更新する1分28秒549を記録。後続に0.294秒差をつけてトップに立った。
 その後はセッティングの詳細を煮詰めることに力を注ぎ、午後のセッションでは2回のレースシミュレーションも行い、1分29秒台前半をキープしながら合計101ラップを走破。その間も午前中のベストタイムが破られることはなくそのままトップで終了。ビニャーレスはバレンシア、セパン、フィリップアイランドのテストで常にトップの座をキープした。
 チームメイトのロッシは、次なる開発の基礎を作るためにテスト項目を着実に実施。様々なセッティングを試しながらエンジニアに多くの情報をフィードバックし、結論を導き出していった。
 午後のセッションでは、タイヤへの負荷が高いことで知られるフィリップアイランドにおいて、その劣化状況を確認。そうしたなかで合計52ラップを走行し、1分29秒470を記録し一時は6番手としたが、ライバルたちのペースが上がったあとは11番手に後退。3日間の総合成績は12番手となった

 Monster Yamaha Tech3のフォルガーとザルコはフィリップアイランドでの2回目の公式テストを終了。フォルガーはルーキー最速の総合4番手を獲得する快挙。3番手のD・ペドロサ(ホンダ)に0.009秒差と迫り、トップとの差もコンマ5秒を下回った。一方のザルコも周回を重ねながらマシンの特性をつかみ、後半にパーソナルベストを更新。フォルガーに0.6秒、ロッシに0.2秒差で14番手となった。

 両チームは、今回のデータをもとに次なる段階を目指し、3月10日から3日間、開幕戦の舞台となるカタールで行われる最終のオフィシャルテストに臨む。

フィリップアイランドテスト3日目(2月17日)結果
順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M・ビニャーレス Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'28.549
2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1'28.843
3 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'29.033
4 J・フォルガー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'29.042
5 C・クラッチロー LCR Honda Honda 1'29.101
6 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1'29.103
11 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'29.470
14 J・ザルコ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'29.670

フィリップアイランド レコードラップ:M・マルケス 1分28秒108(2013年)
フィリップアイランド ベストラップ:J・ロレンソ 1分27秒899(2013年)

M・ビニャーレス選手談(総合トップ)

「今回のテストもとても順調に進みました。多くのテスト項目をこなし、そのほとんどがクリアになったので、開幕戦のカタールで採用するセッティングもすでに把握できています。仕事が多くて大変だったけれど、とても満足ですね。最終日は主に決勝ペースでの走りに専念しました。とても順調だったけれど、もう少し改善の余地があるし、フェアリングについての決断は、もう少し時間が必要だと感じています」

V・ロッシ選手談(総合12番手)

「今日は主に決勝後半のペースについて追求しました。なにしろ昨年は、後半でかなり苦しい思いをしましたからね。これまでとは大きく異なることを試してみましたが、結局ほとんど改善されなかったので、また何か別のものを探さなければなりません。マシン自体は良い状態で、とくにエンジンはすばらしい。でも今回のテストは、前回のセパンに比べて厳しいものになってしまったことは間違いありません。もちろん満足していないし、これからもっと努力が必要でしょう」

M・メレガリ、Movistar Yamaha MotoGP、チーム・ディレクター談

「マーベリックはレースシミュレーションを2回実施。バレンティーノも新しいセッティングをいくつか試すことができました。マーベリックがロングランの間もハイペースを維持したことは、今シーズンの重要課題のひとつであったリアタイヤの耐久性向上の証明になったと思います。シャシーについてはまだ決めかねていますが、予定していたテスト項目をほぼ完了し、その結果としてマーベリックが1分28秒549というすばらしいタイムでトップを獲得したことには満足しています。また多くの興味深いデータを収集することができたので、エンジニアたちがそれを活用して3月のカタールテストに向けて準備を進めます」

J・フォルガー選手談(総合4番手)

「今日もいい一日になりました。今回のテストの成果に満足し、とてもポジティブな気持ちで帰国できますね。午前中のセッションでは、開始早々からペースを上げてラップタイムを更新。そのあとはチームと僕とで協力しながらさまざまなセッティングにトライし、とても良いリズムで走ることができました。でも残念ながら、この時点ではどの方向性がベストなのか、100%断言することができなかったのです。続いてレースシミュレーションに移りましたが、3ラップ目か4ラップ目の第6コーナーで転倒。セッティングの異なるスペアマシンでコースに復帰してから10ラップくらい走ると、ようやく自信が戻ってきてペースも上がってきました。これには手応えを感じることができたし、おかげで今は、進むべき方向性が見えてきたので、次のカタールテストでもう一度試します。今回はリズムよく走ることができラップタイムも良く、たくさんのオプションを試して、それについて答えを出すこともでき、仕事の内容とその成果に満足しています」

J・ザルコ選手談(総合15番手)

「フィリップアイランドでの最終日は順調に運び、今は次回のカタールがとても楽しみです。今日も好天に恵まれ自信を持って走ることができたし、何にもじゃまされることなく時間を最大限に使うことができたのは良かったですね。午前中のセッションでは、昨日までのベストタイムを更新。そのあとはセッティングに取り組みながら、ひたすら走り続け、最終的にかなりの距離を走破できたことに満足しています。決して大好きなコースとは言えませんが、多くの周回数を重ねたことでマシンをたくさん理解できたし、セッティングについても調整・改善できました。これを次のテストにも生かし、さらに強さを発揮できるようがんばります」

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