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ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
2016年 MotoGP世界選手権
Movistar Yamaha MotoGPが2016シーズンの体制を発表
2016年1月18日
Movistar Yamaha MotoGPが、2016年1月18日、スペインのバルセロナにて、2016シーズンの開幕を待ちわびる世界中のファンに向け、チーム体制発表を行いました。会場には、ホルヘ・ロレンソ選手とバレンティーノ・ロッシ選手、MS開発部・部長の辻幸一、ヤマハ・モーター・レーシングのマネージングダイレクター、リン・ジャービス、チームディレクターのマッシモ・メレガリらが登場。新しいカラーリングの2016年型「YZR-M1」を発表するとともに、2016年の目標として、昨シーズンと同様、MotoGP三冠獲得を掲げました。
2015年11月に行われたバレンシアでのテスト以来、レースは冬期休暇に入っていましたが、ヤマハのエンジニアたちはオフシーズンも休むことなく「YZR-M1」の開発に取り組んできました。スペイン人ライダーのロレンソ選手、イタリア人ライダーのロッシ選手もまた、新シーズンに向け徹底的にトレーニングを行っており、今シーズンもまた世界一を証明すべく準備を整えています。
また、タイトルスポンサーであるスペインのTelefónica社との強固なパートナーシップは3年目を迎えました。2014年から5年契約でスタートしたこの協力関係は、大きな成功の礎となっており、今年もともにロードレース世界最高峰の戦いに挑みます。
2015年、自身5度目の世界チャンピオンに輝いたロレンソ選手、昨シーズンは序盤で調子が上がらず、ランキングトップを走るチームメイトのロッシ選手を追いかける展開でした。しかし、第4戦スペインGPでの優勝を機に調子を取り戻すと、その後も3戦連続で圧倒的勝利をおさめ、トップ走行の連続ラップ数で記録を更新しました。そして、第11戦チェコGPでロッシ選手に追いつくと、チームメイト同士でのタイトル争いを最終戦バレンシアまで続け、最終的には7勝目を獲得しチャンピオントロフィーを高々と掲げました。
一方、世界タイトル9冠を誇るロッシ選手は、2015年、その見事な戦いぶりで世界中のファンを歓喜させました。初戦のカタールGPで優勝して実力を証明すると、その後も11戦にわたって表彰台に上り続け、シーズンのほとんどでランキングトップをキープしました。全18戦中、表彰台を逃したのはわずか3戦。最終ランキングは2位となり、チャンピオンとなったロレンソ選手との差はわずか5ポイントでした。
チームはこのあとマレーシアに移動し、2月1日から3日間、セパンサーキットで行われる今季初の公式テストに参加します。
2016年、ヤマハは下記スポンサーとの契約を継続します。
Movistar (Title Sponsor)
JX Nippon Oil & Energy Corporation (ENEOS)
Monster Energy Corporation
Yamaha Indonesia Motor Manufacturing
Eurasian Bank
Yamalube
Abarth
Akrapovič
Descente
TW Steel
Alpinestars
Gilles Tooling
Racing Boy
Cromax
Exedy
Magneti Marelli
D.I.D.
NGK Spark Plugs
BMC Air Filters
2D
Beta Tools
Yamaha Corporation (Yamaha Music)
リン・ジャービス談(ヤマハ・モーター・レーシング、マネージングダイレクター)
「5年契約の3年目を迎え、2016年もまた、Movistarを冠スポンサーとしてシーズンをスタートできることを非常にうれしく思います。コースの内外、つまり勝敗だけでなくマーケティングにおいても未だかつてないほどの成功をおさめ、我々のパートナーシップは日増しに強くなっています。昨シーズンはふたりのライダーがランキングトップと2位、ヤマハがコンストラクターズタイトルを獲得。そしてMovistarがチームとともに初のチームタイトルを獲得して三冠を達成するという、非常に実り多いすばらしいシーズンでした。それだけにTelefónica本社、バルセロナのTorre Telefónica Diagonal 00は、新しいマシンと新しいチームカラーを発表し、正式に2016シーズンをスタートするに最もふさわしい場所だと言えます。
ライダーのホルヘ・ロレンソとバレンティーノ・ロッシ、Movistar Yamaha MotoGPのチームクルー、そして新型YZR-M1。3つのタイトルを守るために必要なものはすべてそろえることができました。それでも、リベンジを狙ってくるライバルたちの努力を過小評価するわけにはいきません。また新しいレギュレーションやタイヤ・サプライヤーの変更によって、戦いにも様々な変化が見られることでしょう。しかし我々は常に全力で挑戦を続け、2016年のタイトルを獲得するために最大限努力していく覚悟です。
最終戦バレンシアGPでスペインへ戻ってくるときには、様々な物語、感動、経験、勝利の数々がいっぱいに詰まった世界旅行を終え、ブランドスローガン“Revs your Heart”を世界中で達成していることでしょう」
J・ロレンソ選手談
「マシンとチームの発表は、いつだってとても大切なイベント。冬休みが終わってチームのみんなと顔を合わせると、まるで休暇などなかったみたいに、すべてが自然に、以前と同じ状況になるんだ。ニューマシンの発表もいつも楽しみにしているけれど、昨年、好成績を経験した今は、いつも以上にモチベーションが高まっている。2016年仕様のカラーリングもとても気に入っているし、早く僕のYZR-M1に乗りたくて待ちきれない。
そして新シーズンでの新たなチャレンジが始まるけれど、すべての試練を乗り越えることができると確信している。冬休みのほとんどをトレーニングにあて、タイトルを守るために100%の準備をしてきた。昨シーズンのマシンは非常に強かったので、多くの記録に並んだり塗り替え、何度も表彰台に上ることもできた。でも今年は、それ以上に多くのものを手に入れられると信じている。僕自身はアップダウンもあったけれど、そのことによって、最後まで戦い続けることを学んだ。今年はこの経験を生かしていきたいけれど、まずは今季初のテストとなるセパンで成功をおさめたい!」
V・ロッシ選手談
「最高峰クラスで17回目のシーズンを迎えるわけだけれど、シーズンのスタートはいつだってエキサイティングなもの。YZR-M1との関係はとても良好だし、この新たなスタートは、まるでちょっと遅いクリスマスプレゼントを開けるような感覚だよ! チームのプレゼンテーションを行うということは、シーズンのスタートがすぐそこまで迫って来たということだからね。去年は非常に順調で、勝利への欲求はそのときすでにとても大きくなっていた。2年連続でランキング2位を獲得したことで、僕の走りとヤマハのマシンの安定的な強さを証明することもできたと思う。そして今年は、そのレベルをさらに上げようとしているんだ。オフシーズンの間にも、ヤマハはマシンを最高の状態に引き上げるために努力を続けてきたし、僕自身もセパンでの初テストに照準を合わせて激しいトレーニングを行ってきた。世界のベストライダー、世界のベストチームと戦うわけだから、常に最大限までプッシュしなければならない。そのスタートがシーズン前のテストというわけだ。
2016年仕様のカラーリングはかなり人目を引くもので、とても気に入っている。見ていると乗りたくなってしまうけれど、残念ながらもうしばらく待たなければならないね。このチームでまた一緒に仕事をするのを楽しみにしているし、去年と同様、最高の結果を求めてすべてを賭ける。新型ECUやミシュランタイヤと、これからどんなふうに付き合っていくのか、このことにもとても興味があるよ。そして今年も、勝利を目指して戦うことができるだろうし、すばらしいシーズンになると確信している」