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ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
2014年 全日本ロードレース選手権 JSB1000クラス
中須賀選手が最高峰クラス3連覇、前人未到5回目のチャンピオンを獲得
2014年11月3日
2014年11月2日(日)、鈴鹿サーキット(三重県)で開催された全日本ロードレース選手権・第46回MFJグランプリ(最終戦)で、国内最高峰のJSB1000クラスに出場した「ヤマハ・YSP・レーシングチーム」の中須賀克行選手が、第1レースで優勝、第2レースで2位となり、国内最高峰クラスで3連覇を達成。同時に、JSB1000クラスで前人未到となる5度目のチャンピオンを獲得しました。国内最高峰クラスでの3連覇は、平忠彦氏、藤原儀彦氏に続く3人目の快挙となります。
国内最高峰クラスでの3連覇がかかった今シーズン、中須賀選手は開幕戦の鈴鹿2&4レースで、秋吉耕佑選手(ホンダ)、高橋巧選手(ホンダ)との激戦を制して優勝し、幸先の良いスタートを切りました。
続くオートポリスでは転倒で体にダメージを負ってしまい予選は6番手。決勝は、高橋選手に優勝をゆずるも、僅差で渡辺一樹選手(カワサキ)を抑えて2位となります。続く第3戦もてぎでも2位とし、ランキング2位で第4戦SUGOを迎えますが、天候に翻弄されて不運の6位となり、この時点でランキングトップの高橋選手に10ポイント差の2位で後半戦を迎えました。
しかし、ここから反撃を開始。続くオートポリス、岡山国際で2連勝、一気に形勢を逆転し、ポイントリーダーとして最終戦MFJ-GP鈴鹿を迎えます。そして、第1レースでポール・トゥ・ウィン、第2レースで2位とし、国内最高峰クラス3連覇、史上初となる5度目のチャンピオンを獲得しました。
中須賀克行選手談
「3連覇に向けては開幕ダッシュがともて重要だと思っていて、その開幕戦の鈴鹿2&4レースで優勝したことで流れを掴んだと思いました。しかし、高橋巧選手も調子を上げ第2戦オートポリス、第3戦ツインリンクもてぎで連勝されてしまいました。なんとか流れを呼び戻したいと思っていたのですが、続くSUGOでは天候の急変に翻弄されてしまい、正直なところリズムが狂っていると思いました。それでも、チーム一丸となって臨んだ今年2回目のオートポリス、そして岡山で優勝し、MFJGP鈴鹿の第1レースまで3連勝できて、一気に波に乗ることができました。最後のレースは路面コンディションの変化もあり、緊張もピークに達していたのですが、とにかくチャンピオン獲得に徹しました。ファンの皆さま、チームスタッフ、サポートしてくれている方々、いろいろな助けがあって3連覇、通算5度目のチャンピオンを獲得することができました。一年間、応援ありがとうございました」
平忠彦氏談(1983年、1984年、1985年:GP500チャンピオン)
「文句なしの3連覇です。おめでとう! また、ヤマハライダーとして3連覇を達成してくれたことを誇りに思います。今年は、開幕前のテストでの転倒により、万全の体調でなかったことからシーズン序盤は苦しい戦いだったはずです。それでも、中盤からこの最終戦にかけては、安心して見ていられるレースが続きました。本当に強さの際立つシーズンでした。中須賀選手は、全日本の中で戦略、技術ともに突出したライダーです。これは開発ライダーとして日々最高峰マシンYZR-M1に触れ、実際にモトGPを経験することにより、飛躍的に成長を遂げたからだと思います。同時にマシンの開発やセットアップなど、チームスタッフの献身的なサポートも忘れてはなりません。まさにチーム一丸となっての勝利でもあると思います。今後は、ぜひV4にチャレンジしてもらうとともに、多くの若いライダーのお手本として、これからもさらなる成長を期待します」
藤原儀彦氏談(1987年、1988年、1989年:GP500チャンピオン)
「2010年、中須賀選手がはじめて3連覇へ挑戦した時は、攻めの走りで転倒しそのチャンスを逃してしまいました。しかし、いつか必ずこの記録を達成してくれると思っていました。ようやくこの時が来たという感じです。私も身をもって体験しましたが、3連覇は本当に大変です。速さだけでなく、勝利へのモチベーションを保ち続け、プレッシャーを乗り越える精神的な強さも必要だからです。中須賀選手はその速さと強さを共に備えているからこそ、達成できたのだと思います。本当におめでとうございます。ただ、中須賀選手にはさらなる高みを目指してほしいと思います。モトGPマシン、YZR-M1の開発に携わっていることも含め、もっと速く強くなれるライダーだからです。3連覇に満足することなく、4連覇、5連覇と、さらなる記録を打ち立ててくれることを期待しています」
木村隆昭談(副社長執行役員/技術本部長)
「中須賀選手、チャンピオン獲得おめでとうございます。3連覇に向けて大きなプレッシャーの掛かる中、シーズンを通して決して楽な戦いではなかったと思いますが、昨年同様、諦めない強い心でレースに臨み、偉大な目標を達成してくれました。中須賀選手のその真摯な姿は、多くのファンに感動を与えてくれたと思います。国内最高峰クラスでの3年連続チャンピオン獲得は、平忠彦氏、藤原儀彦氏に続く快挙であり、新たなレジェンドライダーの誕生を心からうれしく思います。今後は、前人未到の最高峰4連覇にチャレンジしてもらうとともに、モトGPマシン開発のテストライダーとしての活躍も大いに期待しています。最後に、長いシーズンに渡ってあたたかい応援をいただいたファンの皆さまに心より感謝いたします。ありがとうございました」
開催日 | 大会名 | 成績 |
---|---|---|
4月13日 | 第1戦 鈴鹿2&4 (三重県) | 優勝 |
4月27日 | 第2戦 オートポリス(大分県) | 2位 |
5月25日 | 第3戦 もてぎ(栃木県) | 2位 |
6月29日 | 第4戦 SUGO(宮城県) | 6位 |
9月14日 | 第6戦 オートポリス(大分県) | 優勝 |
9月28日 | 第7戦 岡山国際(岡山県) | 優勝 |
11月2日 | 第8戦 鈴鹿MFJGP(三重県) | 優勝/2位 |
※第5戦はJSB1000クラスのレース設定がありません。