2011年、ヤマハ発動機株式会社は、ロードレース世界選手権への参戦50周年という記念すべき一年を迎えます。この半世紀にも及ぶ活動では、昨年の世界グランプリ史上初となる3年連続三冠(ライダー、チーム、コンストラクター)達成をはじめ、数々のタイトルを獲得してきました。
当社は、「世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供する」ことを目的に、人々の夢を知恵と情熱で実現し、常に「次の感動」を期待される企業を目指しています。この目的を実現する活動のひとつがモータースポーツです。
2011年も当社は、ロードレース世界選手権をはじめ、国内外の様々なモータースポーツのカテゴリーへ参戦、チャレンジスピリットを原動力に、世界中の皆さまとの「感動」の共有を目指していきます。
【海外レース 主要チーム体制】
当社にとって、ロードレース世界選手権参戦50周年となるMotoGPでは、4年連続三冠達成という大きな目標に向け、2チーム4人のライダーが参戦します。まずファクトリーチームである「ヤマハ・ファクトリー・レーシング」からは、昨年、シーズン9勝を挙げMotoGP参戦3年目にしてチャンピオンとなったホルヘ・ロレンソ選手。昨年からMotoGPフル参戦を開始し、ランキング6位としてルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いたベン・スピース選手が参戦します。
サテライトチームの「モンスター・ヤマハ・テック3」からは、今年GP参戦9年目を迎えるベテランのコーリン・エドワーズ選手。2009年のスーパースポーツ世界選手権チャンピオン、昨シーズンはスーパーバイク世界選手権にステップアップしランキング5位を獲得したカル・クラッチロー選手がMotoGPへフル参戦します。マシンは両チームともに「YZR-M1」を使用します。
スーパーバイク世界選手権には「ヤマハ・ワールド・スーパーバイク・チーム」が参戦。チャンピオン奪還を目指し、新たに2人のライダーを迎えました。1人は、昨年までの8年間、世界最高峰のMotoGPで活躍したマルコ・メランドリ選手。そしてもう1人は、2009~2010年のスーパースポーツ世界選手権でランキング2位を獲得している、ユージン・ラバティー選手です。マシンは昨年に引き続き、クロスプレーン型クランクシャフトを採用した市販スーパースポーツモデル「YZF-R1」を使用します。
モトクロスの世界最高峰のモトクロス世界選手権MX1には、ファクトリーチームとして「モンスターエナジー・ヤマハ・チーム」が参戦します。ライダーは、2009年以来のチャンピオン獲得に向け、昨年の1名から3名体制へ変更。2008年にMX1チャンピオン、昨年はMX1でランキング3位となったデビッド・フィリッパーツ選手、昨年MX2ランキング3位のスティーブン・フロサード選手、そしてアンソニー・ボアシエール選手となります。
マシンは、2010年にフルモデルチェンジを行い、革新的進化を図った「YZ450F」をベースに、ファクトリーチューンを施した「YZ450FM」を使用します。
1月8日から開幕したAMAスーパークロスは、「サン・マニュエル・バンド・オブ・ミッション・インディアンズ・スーパークロス・チーム」が参戦。昨年は2連覇を目指しながら怪我に泣いたジェームス・スチュワート選手と、今シーズンから新たに加入したカイル・リーガル選手が「YZ450F」を駆り参戦しています。
【国内レース 主要チーム体制】
全日本選手権は、昨年と同様、ロードレース、モトクロス、トライアルの3カテゴリーに参戦。2008~2009年に達成した3カテゴリー制覇を、今シーズンも目指します。
まず全日本ロードレース選手権には、国内最高峰のJSB1000に「YSP・レーシング・チーム・ウィズ・TRC」が出場。2008~2009年とJSB1000を制している中須賀克行選手が「YZF-R1」にて参戦し、チャンピオン奪還を目指します。
なお、メインスポンサーであるヤマハスポーツバイクの専門店「YSP(ヤマハスポーツプラザ)」の店主、又は店長がチーム監督を務める「エリア監督制度」を本年も実施します。
※ TRC:Taira Racing Corporation
全日本モトクロス選手権には、国内最高峰のIA1で2007~2009年に3連覇を果たしている成田亮選手が「YSP・レーシング・チーム・ウィズ・N.R.T.」から「YZ450F」で参戦します。今シーズンは、国際A級で自身7度目のチャンピオン獲得とともに、同A級での通算100勝の記録達成にも期待がかかります。
なお、全日本ロードレース選手権と同様、チームのメインスポンサーである「YSP」の店主、又は店長がレース毎に監督を務める「エリア監督制度」を実施します。
※ N.R.T.=Narita Racing Team
市販YZシリーズの開発を目的とした「モトクロスプロダクション・デベロップメント・オブ・ヤマハ」からは、昨年IA2のチャンピオンを獲得した小島太久摩選手が「YZ450 F」を駆りIA1に参戦。IA2には尾崎友哉選手が「YZ250F」で参戦します。
全日本トライアル選手権には、国内最高峰のIAスーパークラスに、「チーム・黒山レーシング・ヤマハ」から黒山健一選手が「TYS250F」で出場。昨年達成できなかったMFJ(財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)が公認する全日本選手権で新記録となるV10獲得を目指します。 |