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　ヤマハ発動機株式会社は、2008年の国内・海外の主要なレース活動におけるファクトリーチーム、及び主なサポートチームの体制を決定しました。今年もロードレース、モトクロス、トライアル、スノーモビルなど国内外でさまざまなレース活動を展開してまいります。

【海外レース】

　ロードレース世界最高峰のMotoGPには、2チーム4人のライダーがチャンピオン獲得をめざして出場します。使用マシンは「YZR-M1」です。ファクトリーチームである「フィアット・ヤマハ・チーム」は、昨年ランキング3位となったバレンティーノ･ロッシ選手に、GP250で2年連続チャンピオンを獲得したホルヘ・ロレンゾ選手をチームに迎えて新たな体制で挑みます。
　一方、サポートチームの「テック3・ヤマハ・チーム」には、昨年まで「フィアット・ヤマハ・チーム」で活躍したコーリン・エドワーズ選手と、昨年のスーパーバイク世界チャンピオン、ジェームス・トーズランド選手が加入する新たな体制となります。トーズランド選手にとって初のMotoGPフル参戦です。

　市販車ベースのロードレース最高峰と位置づけられるスーパーバイク世界選手権（WSB）は、欧州現地法人ヤマハモーター・イタリアが運営する「ヤマハモーター・イタリア・WSB・チーム」から、昨年2ポイント差でランキング2位となった芳賀紀行選手とトロイ・コルサー選手が参戦します。
　フランスを拠点とした「チーム・YZF・ヤマハ」からは、WSB参戦3年目を迎える中冨伸一選手が参戦。また世界耐久選手権などの参戦経験を持ち、昨年のボルドール24時間耐久ロードレースの覇者となった「ヤマハ・GMT94」からは、セバスチャン・ジンバート選手とデビッド・チェカ選手が参戦。3チームともに「YZF-R1」をべースとしたマシンを使用します。

　スーパースポーツ世界選手権（WSS）には、「ヤマハ・WSS・チーム」が参戦します。昨年ランキング2位となったブロック・パークス選手に加え、2002年に同選手権でチャンピオンの経験を持つファビアン・フォレ選手が参戦します。また「ロレンツィーニ・バイ・レオニ・ヤマハ」から、昨年ランキング6位のマッシモ・ロッコリ選手が参戦します。使用マシンは今年フルモデルチェンジとなった「YZF-R6」です。

　AMAロードレース選手権には米国現地法人のヤマハモーター・USAから4人のライダーが参戦します。「YZF-R1」を使用するスーパーバイククラスは、エリック・ボストロム選手とジェイソン・ディサルボ選手が「ヤマハ・ファクトリー・ロードレーシング・チーム」から参戦します。また「グラビスモータースポーツ・ヤマハ・チーム」から、スーパースポーツクラスにジョシュ・ヘリン選手とベン・ボストロム選手が「YZF-R6」で参戦します。

　モトクロス最高峰のモトクロス世界選手権には、MX1、及びMX2に参戦します。最高峰のMX1には「ヤマハ・モトクロス・チーム」が参戦。昨年は怪我の影響でランキング3位にとどまったジョシュア・コピンズ選手と、新加入のデビッド・フィリッパエルツ選手が「YZ450FM」で出場します。
　MX2には「ヤマハ・レッドブル・デ・カルリ・チーム」から、昨年2度目のMX2チャンピオンを獲得したアントニオ・カイローリ選手、そしてマッテオ・ボニーニ選手、アレッサンドロ・ルピーノ選手が、それぞれ「YZ250F」で参戦します。
　また、今年が初開催となる女子のモトクロス世界選手権には、2006年と2007年に女子のモトクロス・ワールドカップで優勝したキャサリン・プラム選手が、「チーム・ヤマハ・バンビアーズ・レーシング」とパドックをともにし「YZ250F」で参戦します。

　1月5日からすでに開幕しているAMAスーパークロス選手権には、「ヤマハ・スーパークロス/モトクロス・チーム」より3人の若手ライダーがエントリーします。スーパークロスには、昨年AMAモトクロスでチャンピオンを獲得したグラント・ラングストン選手と、ライツクラスからステップアップしたジョシュ・ヒル選手が「YZ450F」で出場。ライツクラスには、ブロック・ヘプラー選手が「YZ250F」で参戦します。
　結成2年目の「L&M・レーシング・スーパークロス・チーム」は体制を変更せず、2007年ランキング2位のチャド・リード選手と、ネイサン・ラムゼイ選手が「YZ450F」でAMAスーパークロスにのみ出場します。
　なお、「ヤマハ・スーパークロス/モトクロス・チーム」は5月より開幕するAMAモトクロス選手権にも同様の体制で参戦します。

　エンデューロ世界選手権には、Enduro1に「UFO・コルセ・ヤマハ」からシモーネ・アルベルゴーニ選手、クリストバル・ゲレーロ選手、マウリツィオ・ミケルツ選手が参戦、マシンは「WR250F」です。Enduro2には同チームからジョニー・オーバート選手とファブリツィオ・ドニ選手が「WR450F」で出場します。

　スノーモビルレースは、昨年に続きWPSAパワースポーツスノーモビルツアー選手権シリーズに参戦しています。2008年モデルの4ストロークマシン「FX Nytro」ベースのマシンを投入し、技術開発を行いながら世界最高峰レースでのチャンピオン獲得を目指します。同シリーズ戦には、ヤマハ発動機が運営する「ヤマハ・MQ・レーシング・チーム」から中澤裕伺選手が「プロオープンクラス」に出場。またヤマハモーター・USAが運営する「ヤマハ・ファクトリー・スノークロス・チーム」からは、スティーブ・テイラー選手が「プロオープンクラス」、コーリー・デービス選手が「セミプロオープンクラス」に参戦しています。

【国内レース】

　全日本ロードレース選手権・JSB1000には、「YSP・レーシング・チーム・スポンサード・バイ・プレストコーポレーション」から、昨年2勝を挙げ大きな飛躍を遂げた中須賀克行選手が参戦し、「YZF-R1」を駆りチャンピオン獲得を目指します。2007年に発足した「ワイズギア・レーシング」には、昨年ST600でランキング3位を獲得した佐藤裕児選手が加入します。なおチーム監督には、全日本GP500の3連覇をはじめ、世界選手権参戦、鈴鹿8耐優勝などの経歴を持つ平忠彦が就任。「YZF-R1」とともに新たなステップに進む佐藤選手の成長を支えていきます。

　全日本モトクロス選手権では、「ジュビロレーシング・チーム」が新たな体制で参戦、2年連続チャンピオン獲得を目指します。国内最高峰のIA1には、昨年チャンピオンを獲得した成田亮選手と、「チーム・YZ」に所属してIA2でランキング3位となった釘村忠選手が「YZ450FM」で参戦します。IA2には同じく「チーム・YZ」からステップアップした小島太久摩選手が「YZ250FM」で出場します。
　また、市販YZシリーズの開発を目的にレース活動を行う「モトクロスプロダクションデベロップメント・オブ・ヤマハ」を発足。IA1には釘村太一選手と出原忍選手が「YZ450F」で参戦し、IA2には尾崎友哉選手が「YZ250F」で参戦します。
　次世代のトップライダーの育成と「ジュビロレーシング・チーム」への登竜門となる「チーム・YZ」からは、渡辺学選手に加え、昨年IBオープンでチャンピオンを獲得した木下隼選手、IB2ランキング3位の田中雅己選手という若手ライダーが出場。それぞれ「YZ250F」でIA2に参戦します。
　また同チームでは、国内レディス部門のトップライダー、安原さや選手を新たにチームに迎え、レディスクラスのさらなる普及を支援します。

　全日本トライアル選手権の国際A級スーパークラスには、昨年ランキング2位を獲得した黒山健一選手、ランキング3位となった野崎史高選手が、それぞれの所属チームから「TYS250F」で出場します。

　1月27日に開幕した全日本スノーモビル選手権では、国内最高峰のスーパークラスに「ヤマハ・レーシング・チーム」が出場。昨年チャンピオンを獲得した永倉信明選手と、戸沢真司選手が4ストロークマシン「FX Nytro」をベースとしたマシンを使用し、国内最高峰でのチャンピオンを目指すとともに、北米で活動する「ヤマハ・MQ・レーシング・チーム」と連携して技術開発を進めます。
　また、ヤマハオーナーサポートプログラム「Club YAMAHA MOTORCYCLE」の支援を受けて活動する「クラブヤマハ・レーシング」からは、川越清貴選手、高村大志選手、寺崎雅史選手が、4ストローク「FX Nytro」をベースとしてレース用にモディファイしたマシンを使用します。