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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

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2008年 YAMAHAレースリリース
悪天候に見舞われたヘレスでロッシが2位 2008年2月20日

 フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは、2月16~18日の3日間スペインはヘレスで行われたオフィシャル・プラクティスで、悪天候にも関わらずYZR-M1を2位に導いた。初日の好天から一転、二日目は朝から大雨に見舞われた。その後次第に乾いてきたものの、午後から行われた40分間の予選セッションでも路面はウエットのままだった。
 しかしロッシにとってはこれが絶好のチャンス。というのもブリヂストンのウエットタイヤを初めて試すことになったからだ。チームと協力しながら、新しいウエット・セッティングについて多くの重要なデータを収集することができた。ウエットタイヤに慣れるための時間は午前中のわずかな走行しかなかったが、ロッシは予選セッションで1分50秒580を記録して2位と健闘。トップはC・ストーナーだった。


V・ロッシ選手談(2位/1分50秒580/17周):
 「コンディションが良くなかったので難しいこともあって、期待通りというわけにはいかなかった。それでもこの条件の下でこれだけ走れたのだから満足。ブリヂストンのウエットタイヤは初めてで、セッティングに関してはまだやらなければならないこともいくつかある。でもスピードはまずまずだと思う。タイムはもう少し上げることができると思っている。だから最終日はまたウエットで走れればいいんだけれど。おもな問題点はフロントグリップの不足と、マシンのバランスが100%ではないこと。そのせいでコーナー進入が思い通りにいかない状態だが、これはこれから改善していく。ドライで初めてブリヂストンを試したときにはかなり厳しい状況だったが、3回のテストを経て徐々に良くなってきた。だからウエットでも同じことだと思う。最終的にこうして2位につけることができたので、今回の仕事は成功だったと言えるだろう」

D・ブリビオ、チームマネージャー談:
 「今朝の雨は大歓迎。だってこれまで一度も、ウエット・コンディションでブリヂストンを履くチャンスがなかったのだからね。第1回目はこうしてとても順調に運んだが、当然、これからもっと経験を重ねていかなければならないと思っている。午後の予選セッションに備えてもっと走りこむこともできただろうが、多くを学ぶことができた。午前中だけの練習で2位になれたのだから満足できる。他のチームとは違って、我々はもう一日雨を望んでいる。もっとセッティングを煮詰めていくチャンスが得られるのだから!」

 一方、チームメイトのJ・ロレンゾはモトGPマシンで初めてのウエット・コンディションを走行。これまでにマレーシアで行われた3回のテストがいずれも好天に恵まれたため、初めての経験となったロレンゾにとっては、とくにグリップの面で難しいテストとなった。
 午前中のプラクティス・セッションは激しい雨のなかで行われた。ロレンゾは序盤、手間取ったものの、ウエット・コンディションでのマシンとタイヤの挙動に徐々に慣れていった。午後になると雨が弱まり、ところどころが乾き始めて、ライダーにとってはさらに難しい状況に。ロレンゾはたびたびピットに戻りマシンの調整作業を繰り返し行ったために11ラップしか走行できず、最終的には1分53秒292のタイムで16位にとどまった。しかしこの一日はロレンゾにとって、非常に価値ある経験となったことは間違いない。

J・ロレンゾ選手談(16位/1分53秒292/11周):
 「自分で考えていたようには上手くいかなかった。ウエットでこのマシンに乗るのは初めてなので、何もかも勝手が違った感じ。乗っていてフィーリングが良くないし、とても遅く感じたし、ブレーキングが速すぎるし加速が遅すぎる。午前中のセッションでは、ウエットでのマシンとタイヤの挙動に慣れることだけは、いくらかできたと思う。でもうまくグリップしてくれなくて、それでまた自信を失ってしまった。午後の予選セッションは、やみくもにタイムを追求することよりも、何度でもピットに戻っていろいろ変更してみることにした。だからタイムが遅かったんだ。やらなければならないことがたくさんある。今回は残念な結果だったが、いつものように多くを学ぶことはできた。次の雨のときに、何をすればよいか分かったよ」

D・ロマニョーリ、チームマネージャー談:
 「午後からのセッションは本当に難しかった。というのは、完璧なウエットではないし、完璧なドライでもなかったからだ。ホルヘはYZR-M1で初めてウエットを走ったが、こうしたコンディションにライディング・スタイルを合わせていくためには、もう少し時間が必要だということがわかった。経験はすべて勉強になる。そしてどんなに難しいことでも、今回のような経験が必要なのだ。次回は間違いなく進歩を見せるだろう」


テック3チーム、ウエット&ウインディーなテストで納得の走り

 テック3ヤマハのC・エドワーズとJ・トーズランドは、雨に見舞われたテスト2日目で進歩を見せた。午後からの予選セッションではトップ10入りを逃したが、午前中のフル・ウエットでは確かな手ごたえを得た。
 朝の大雨が止み、路面が急速に乾いていくなかで行われた予選セッションではトーズランドが12位、エドワーズが14位。午前中のフル・ウエットではトーズランド、エドワーズともに見事な走りを見せ、2008年型の電子制御システムの雨の中でのパフォーマンスに自信をつけた。予選セッションではなかなかタイムが上がらなかったふたりだが、フル・ウエットではトーズランドが5位、エドワーズが8位につけて好調ぶりを見せつけていた

J・トーズランド選手談(12位/1分.52秒755/13周):

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 「路面が乾いていくと逆に遅くなってしまうとは知らなかった。そこが僕の間違いだ。初めの10分は走らずに、乾くのを待ってから走ればよりグリップが上がると思っていたんだ。ところが待てば待つほどグリップが少なくなった。とても重要なことを学んだよ。他のみんなはすぐに出て行って好タイムを出していた。コースが乾いたあとは本当にタイムが縮まらなくて驚かされた。昨日のドライは好調、そして今朝のフル・ウエットでも好調だったから、この失敗はとても残念。支えてくれるチームのためにも、いい走りを見せたかったが、残念ながらできなかった。午前中のフル・ウエットで52秒9、午後は路面が乾き始めていたにもかかわらず52秒7までしか上げられなかった。明らかに問題がある。でも僕はひとつひとつ着実に学んでいる。そのことが重要で、次にまた同じような状況になったときには、もっとうまくやれるだろう」

C・エドワーズ選手談(14位/1分52秒826/11周):

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 「午前中のフル・ウエットでは、わずか5ラップでトップ5に上がることができた。フィーリングも上々だ。ウエットでのニューマシンのパフォーマンスは本当に素晴らしい。問題はまったくなくて、新しい電子制御システムも新しいエンジンも最高だ。特に気になるようなところが何もないので、チームのみんなとひざを突き合わせて問題解決のために話し合うことさえできなかったんだ。
 ひとつだけ挙げるとすれば、あとほんの少しだけグリップがあればいいと思う。フロントタイヤはとてもいいが、他のみんなと同じようにリアのほうはもう少しグリップしてほしい。午後になると状況は少し変わって、不思議なことに路面が乾き始めると、さらに滑りやすくなったんだ。どうせ転ぶのだとしたら、僕はやはりウエットで転ぶほうがいいよ。残り5分はスリックを履いてみたのだが、まったくうまく走れなかった。今回もまた多くを学ぶことができた。マシンのパフォーマンスが素晴らしかったのでハッピーだ」



非公式タイム


順位 選手名 マシン タイム
1 C・スト―ナー Ducati 1'49.263
2 V・ロッシ Yamaha 1'50.580
3 N・ヘイデン Honda 1'50.785
4 A・ウエスト Kawasaki 1'50.799
5 A・ドビツィオーゾ Honda 1'51.312
6 中野 真矢 Honda 1'51.594
7 L・カピロッシ Suzuki 1'51.894
8 R・ド・ピュニエ Honda 1'51.979
9 S・ギュントーリ Ducati 1'52.058
10 M・メランドリ Ducati 1'52.238
11 A・デ・アンジェリス Honda 1'52.463
12 J・トーズランド Yamaha 1'52.755
13 C・バーミューレン Suzuki 1'52.779
14 C・エドワーズ Yamaha 1'52.826
15 O・ジャック Kawasaki 1'53.283
16 J・ロレンゾ Yamaha 1'53.292
17 V・グアレスキ Ducati 1'54.694
18 N・カネパ Ducati 1'57.453
19 T・エリアス Ducati 1'57.698

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