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1月13日から15日の3日間、オーストラリア、フィリップ・アイランドにて、公式テストが開催された。ヤマハ・ワールドスーパースポーツ・チームのライダー、K・カーテンとB・パークスもこのテストに参加。カーテンは1位タイのタイムを叩き出し、パークスもレースシミュレーションのためのロングランテストを行い、十分な成果を上げた。
カーテンは、これまでのベストラップとなる1分33秒9という見事なタイムをマーク。ホンダのライダー、K・ソフォーグル(ホンダ)がこれと同タイムで並んだ。このタイムは2006年のスーパーバイクのタイムに近いものだった。チームがテストで新たに選択したリアタイヤは、速いラップタイムを記録することができるのを証明したが、リアタイヤが最高の機能を発揮したのは路面温度の低い午前中のセッションでのことだった。テストに参加した主要チームはカーテンが記録したタイムを破るべくトライしたが、それには及ばず、多くの転倒が発生することとなった。
パークスは2日目に転倒を喫し、最終日午前中のセッションに修復したマシンで走行したが、若干のトラブルが発生。このためパークスは、すでに記録していた1分34秒8というベストタイムを更新することができなかった。それでもチームはすべての新しいパーツをテスト。さらにタイヤについての解決策も見出し、2月24日にカタールのロサイルで開幕するシーズンに向けた準備を整えた。今回のテストは、ヤマハ・モーター・ヨーロッパの直接的なオーナーシップのもとで初めて行われた。チームはヤマハ・モーター・ジャーマニーのワークショップで作業を行っているが、全体のマネジメントとチームのオーナーシップはヤマハの欧州における本拠地であるオランダに移された。これによりチームはヤマハ・モーター・ヨーロッパの経験と資源を使用することができるという利点を得ている。
K・カーテン選手談:
「1分33秒9を出してすごく驚いた。600のタイムとしてはかなり良い。タイムだけのことを考えれば今日が良かったのは間違いないが、ベストラップを記録したリアタイヤの耐久性にかなり大きな問題が出た。多くのライダーが同じ問題を抱えていたと思う。ただ、僕らにはレースに向けて熟知したタイヤがあるので心配していない。ここではフロントは良くて、何が機能して何が機能しないのか理解している。基本的にこの前のカタールでのテスト時のセッティングを用いた」
B・パークス選手談:
「かなり良いテストだったが、昨日転倒してしまったため、そのマシンを使わず、別なマシンに新しいギアボックスを装備した。転倒によって、チャタリングの問題が出てしまい、その対策のために午前中のコンディションが最高の時間帯に多くの時間をとられてしまった。それでベストタイムを更新することができなかった。午後にはレースシミュレーションを行ったのだが、これはすごく良かった。僕らは昨年のタイヤを使用したので、当然ラップ毎のタイムは良くはなかった。路面温度はここでは大きな課題だ」
T・ティエン、ヤマハ・ワールド・スーパースポーツ・チームマネージャー談:
「路面温度が約20度のときにだけ、我々の本当のベストタイムを出すことができた。30度を超えるとすべてが遅くなる。このような条件でのロングランでは古いスペックのタイヤを用いざるを得ない。同じグリップは得られないが、耐久性がある。我々の仕事としては、すべてがスケジュール通りに進んでおり、むしろ前進しているくらいだ。そのため一部の電子技術の作業も行うことができた。もし我々が持っているすべての電子技術を使えば、リアタイヤを大幅にセーブすることができる。これは今後の方法ということになるだろう」
非公式タイム
順位 |
選手名(国籍) |
マシン |
タイム |
1 |
K・カーテン |
Yamaha |
1'33.9 |
2 |
K・ソフォーグル |
Honda |
1'33.9 |
3 |
G・ナネッリ |
Ducati |
1'34.3 |
4 |
S・シャルペンティエ |
Honda |
1'34.4 |
5 |
B・パークス |
Yamaha |
1'34.8 |
6 |
B・ベネマン |
Kawasaki |
1'35.6 |
7 |
F・フォレット |
Kawasaki |
1'35.7 |
8 |
P・リバ |
Kawasaki |
1'36.0 |
9 |
V・カリオ |
Suzuki |
1'37.0 |
サーキット:フィリップ・アイランド
コース長:4.445km
ラップレコード:B・パークス(Yamaha)2006年 1'36.399
ベストラップ:K・カーテン(Yamaha)/K・ソフォーグル(Honda)2007年 1'33.9
気温:25℃ |
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