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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

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2006年 YAMAHAレースリリース
悪天候に悩まされたセパンテスト最終日 2006年2月17日

 セパンテスト最終日の16日は、残念ながら前日に引き続き悪天候に見舞われ、予定していた長距離走行を行うことができなかった。
 路面コンディションは一日中、所々に水たまりができた状態。ラップタイムは昨日に比べて全体的に遅く、トップはL・カピロッシ(ドゥカティ)の2分01秒92。キャメル・ヤマハ・チームのV・ロッシとC・エドワーズはそれぞれ34周と28周を走行、ロッシが2番手のタイムの2分02秒06、エドワーズが4番手の2分02秒33を記録した。また、この日はロッシの27回目の誕生日。チームはピット内で#46にデコレーションされたケーキを囲みお祝いした。
 この3日間で大きな成果を挙げたロッシとエドワーズは、3月26日の開幕戦に向けてヨーロッパへ戻り最後の調整に入る。
 一方、テック3・ヤマハ・チームではC・チェカが2分02秒66と好タイムをマーク。チームメイトのJ・エリソンは力を出し切れず2分05秒70と伸び悩んだ。前回カタールでの成果を定着させるまでにはもう少し時間が必要のようだ。
 次回のテストは3月3、4、5日の3日間、バルセロナ郊外のモントメロ・サーキットで行われる予定。


キャメル・ヤマハ・チーム

バレンティーノ・ロッシ選手談(2分02秒06/34周):
 「27年ていうのはかなり長い時間で、僕も確実に歳をとっている。でも気持ちは、ずっと16歳の少年のままだよ!今日は天気が悪くてあまり多くの事はできなかったが、全体的にはとても有意義なテストだったと思う。チャタリングについてもかなり良くなってきたしね。新しいデータが増えたので、チャタリングの原因も随分、分かるようになったし、最終的な解決法も見えて来たんだ。まだ100%ではないが、まだまだ速く走れると思っているし、自信を持てるようになった。
 ヘレスの開幕戦までに、エンジンに関してももう少し改善してパワーを得られるようにしたいね。そのために、ヘレスでの最終テストは非常に重要なんだ。しかもレースの一週間前なのでコンディションも似ているしね。
 いよいよシーズンが近づいて来て、ライバルの顔ぶれもかなり分かってきた。メランドリとペドロサが特に速くて、ドゥカティも手強い。とてもエキサイティングなシーズンになるだろうね!」

コーリン・エドワーズ選手談(2分02秒33/28周):
 「今日はちょっと残念だったよ!午前中はタイヤをいくつか試したところで、雨が降りそうだったから、早めにロングランテストを始めることにしたんだ。ところが、少しウォーミングアップをして、いよいよこれからという時に、雨が降り出した。こんなわけだから、結局何もできなかったようなものだ。それでも、この3日間でマシンについてさらに学ぶことができたし、新しいセッティングを試すことができたので成果はあった。初日に比べて確実に前進できている、そのことが最も重要なんだ。マシンは総体的に素晴らしく、しっかりと仕上がっている。そしていよいよ開幕戦までのカウントダウンの始まりだ!」

ダビデ・ブリビオ(キャメル・ヤマハ・チーム監督)談:
 「海外でのテストを終了し、この後はヨーロッパへ戻ってさらに2回のテストに臨む。バルセロナのコンディションを考えると、マシン開発にはあまり向かないが、とにかく全力を尽くす。重要なのがヘレステスト。開幕直前の最後の準備というわけだ。現時点ではまだチャタリングの課題がいくらか残っているが、それ以外はとても順調だ。あとはミシュランと協力し合い、ニューマシンとニュータイヤの最高のコンビネーションを探していく」


テック3・ヤマハ・チーム

カルロス・チェカ選手談(2分02秒66):
 「ラップタイムもいいし、ここまでの成果には驚いてるよ。カタール・テストでいくつかの課題が見つかっていたので、今回ここでどうなるのか心配もあったが、想像していたよりもずっと好調だ。ニューマシンは非常に素晴らしい。これからはダンロップ・タイヤをもっともっと理解し、どのように合わせていけばいいかを考えていく段階だ。今回もたくさんのタイヤをテストして一定の成果を得た。グリップが良くなっているので自信を持って走ることができた。
 このように非常に順調だしタイムも良かったが、自信過剰になったり、気を抜いてしまったりする事のないようにしなきゃね。最初の印象がいくら良かったと言っても、たった2回のテストをしただけで気を抜くわけにはいかないんだ。課題はもちろんまだまだあるし、先は長いからね。次はバルセロナだが、こことはまったく違うタイプのコースで気温も低い。どんなことになるのか、行ってみなければ分からない。ホームコースだからどんな時でも嬉しいけれど、ハードワークは覚悟してるよ」

ジェームス・エリソン選手談(2分05秒70):
 「今回のことは忘れてしまいたいくらい!カタールが好調だったから、そこで使ったセッティングでスタートしたが、まったく合っていなかった。それで1月にここセパンで試したセッティングに戻し、一からやり直すことになってしまった。ラップタイムは前回と同じ位まで戻って来たけど、それ以上は煮詰められなかった。ライディングスタイルもこのコースにはまったく合っていなくて、カルロスのデータと比較すると、とくにコーナリングで以前のスーパーバイクの乗り方が残ってしまっているのがよく分かる。そしてそれがなかなか変えられないのが課題なんだ。ブレーキングで素早く減速し、すぐに向きを変えて立ち上がらなければならない。ところがこのコースでは、それがとても難しいんだ。遅れてしまうのは3つのコーナーだけなので、コーナリングのスタイルを変えればきっとうまくいくと思う。変えられると信じているし、そうすればカルロスに近づけるはずだ。
 天候に恵まれなかったのも不運だった。タイヤに関しては新品はほとんど使っていなくて、昨日、新品を履いたところで雨が降ってしまった。そして今日も、いいタイヤが見つかってグリップもとても良かったのに、まもなく雨になった。
 これまでは、色々な事を考え過ぎてしまっていた様だ。この後は家に戻り、バイクの次に好きな、そして最高のトレーニング方法であるマウンテンバイクに乗ったりして過ごす予定だよ。これで頭をすっきりさせて、次のバルセロナへ向かいたい。バルセロナのテストでは、自分を信じて全力を尽くすだけ。あれこれといろいろ考えるのはもうやめにするよ!バルセロナは大好きなコースだからきっとうまくいくと思う」

エルベ・ポンシャラル(テック3・ヤマハ・チーム監督)談:

 「今回のテストでのカルロスの予想外の走りには、本当に満足している。確かにカタールでも速かったが、初めてのテストだったし、ダンロップとは相性が良いサーキットだったから考えられること。今回はまた別で、どうなるか予測がつかなかった。でも、カルロスはテスト全日を通して速かったし、とても有望だ。これほどの短期間で、ヤマハとダンロップ、そしてカルロスと上手くやっていけるとは思っていなかったほど。
 一方、ジェームスについては、思ったよりも上手くことが運ばなかった。彼はたくさん走り込んだが、いい方向が見つけられなかった。本人もこの3日間、相当、苦労したので、テストの後、休養し気持ちの切り替えが必要だ。少し休めば心機一転してバルセロナのテストに臨めると思う。
 全体としては非常に重要なテストだった。ウエット状態の中、良い感触を得ることもできたし。ライダー、マシンともに良い状態でスペインでのテストに臨むことができるのは何よりだ。そして今は新しいシーズンのスタートを楽しみにしている」



非公式ラップタイム: (気温:33度、路面温度:48度、湿度:74%)


順位 選手名(国籍) マシン タイム
1 L・カピロッシ(イタリア) Ducati 2'01.92
2 V・ロッシ(イタリア) Yamaha 2'02.06
3 中野真矢(日本) Kawasaki 2'02.20
4 C・エドワーズ(アメリカ) Yamaha 2'02.33
5 J・ホプキンス(アメリカ) Suzuki 2'02.34
6 R・ド・ピュニエ(フランス) Kawasaki 2'02.47
7 S・ジベルナウ(スペイン) Ducati 2'02.65
8 C・チェカ(スペイン) Yamaha 2'02.66
9 D・ペドロサ(スペイン) Honda 2'02.70
10 N・ヘイデン(アメリカ) Honda 2'02.86
11 玉田誠(日本) Honda 2'02.87
12 M・メランドリ(イタリア) Honda 2'03.00
13 T・エリアス(スペイン) Honda 2'03.64
14 A・ホフマン(ドイツ) Ducati 2'04.18
15 K・ロバーツ(アメリカ) KR Honda 2'04.30
16 J・L・カルドソ(スペイン) Ducati 2'04.82
17 J・エリソン(イギリス) Yamaha 2'05.70

ラップレコード:N・ヘイデン(Honda)/2分02秒993(2005年)
ベストラップ:R・カピロッシ(Ducati)/2分01秒73(2005年


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