詳細本文 レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。 阿部典史スーパーバイク開幕に向け、 バレンシアでYZF-R1をテスト 2005年2月10日 ヤマハ・モーター・フランスの新しいライダー、阿部典史がリカルド・トルモ・サーキットで2日間に渡って行われたテストに参加。今年スーパーバイク世界選手権に初参戦する阿部にとって、新しい環境に慣れるための場でもある今回のテストは、2日間とも雨にたたられてしまった。 MotoGPではヤマハで3勝するなど豊富な経験を持つ阿部は、不安定なコンディションの中、2005年ワールドスーパーバイク仕様YZF-R1をライディング。厳寒となったテスト初日、阿部は41ラップし、慣れないマシンにもかかわらず、1分46秒15のベストタイムを記録した。 土砂降りの雨で始まったテスト2日目にはコンディションの悪化から、タイムの更新はならなかったものの、阿部は29ラップを走行し2日間のテストを終えた。 ヤマハ・モーター・フランスチームは、悪天候のため予定していたテストを消化しきれなかったが、この後、2月19日からカタールのロサイル・サーキットで2日間のテストを予定している。このサーキットは全12戦で行われる今シーズンの開幕戦の舞台となるところ。昨シーズン、MotoGPでロサイル・サーキットを経験している阿部はサーキットの細部まで熟知しており、このアドバンテージは今度のテスト時や、今回このテストに参加しなかったチームメイトのセバスチャン・ジンバートにも役立つと思われる。2レース制で争われるスーパーバイク世界選手権は、従来日曜日に開催されているが、今シーズンの開幕戦は2月26日土曜日に行われる。 なお、ヤマハ・モーター・イタリア・チームは厳寒の天候によりテストには参加しなかった。 阿部典史(ヤマハ・モーター・フランス)談: 「悪天候のため、2日間とも本格的なテストとはならなかった。このあとのカタールのテストでは、色々セッティグを試せると思う。R1のレーシング仕様がどんなものか分からなかったから、シャシーの剛性やパワーなど、YZR-M1には及ばないだろうと思っていたのだが、驚いた。ウエットコンディションで押さえ気味だったが、予想以上に剛性は高く、パワーも悪くない。全体的にレーシングマシンらしく、良い感触だ。多くのライダーにとってカタールは初めてのサーキットだと思うが、僕にとってはR1でレースをするのが初めて。それでちょっとバランスがとれるんじゃないかな」 マルティアル・ガルシア(ヤマハ・モーター・フランス、チームコーディネーター)談: 「悪天候のため、予定していたテストをすべて行うことはできなかったが、ノリックが一定の距離を走ることができた。これがいちばん重要なことだ。インターメディエイト・タイヤ(ドライ/ウエット両用)よりも、フルウエットかスリックタイヤのテストをしたかったので、テスト2日目にはウエット・タイヤだけ使用した。 日本人とヨーロッパ人との間のコミュニケーションにはもちろん違いがあるが、言うまでもなくノリックはプロフェッショナルなので、初めからうまく行っている。既に11月、12月、それに1月にもマシンに乗っているセバスチャン・ジンバートは今回のテストには参加しなかった。我々は今のところほぼ満足しているが、さらに、19日から行うロサイル・サーキットでのテストで開幕に向けての準備をする。また、ノリックがコースを知っていることを有利に働かせたいと思う」