詳細本文 レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。 ヤマハ「WR450F 2輪駆動」がダカール・ラリーに出走 2003年12月27日 2004年1月1日から開催される第26回ダカール・ラリーに、ヤマハWR450Fをベースとした革新的2輪駆動エンデューロマシン、「WR450F 2-Trac」が出走する。フランスはオーベルニュを1月1日にスタート、全行程11,052kmで競われる。 ライダーは「ヤマハ・モーター・フランスIPONE」チームから出場のフランス人、ダビデ・フレティーネ選手。フレティーネは12月上旬、ヤマハモーターフランスのジャンクロード・オリビエとともにシャムロック・ラリーに出場。「WR450F 2-Trac」を駆りそれぞれ1位、3位と活躍し、その実績が今回のダカールエントリーに繋がった。 フレティーネ選手の談話 フレティーネはマイエンヌ出身の33歳。これまでにフランス国内のエンデューロ選手権で4回、6ディスエンデューロ国際レースで3回の優勝経験を持つフレティーネにとって、ダカール・ラリー出場はかねてからの夢であった。長年にわたり同レースを席巻してきた他の1000ccマシンに比べ、450cc二輪駆動がパワーで劣るのは承知の上。それでもフレティーネは明確な目標を掲げて戦いに臨む。 「1998年にヤマハモーターフランスに加入して以来、目標をひとつひとつ着実に達成してきた。しかしその一方で、ダカールへのエントリーという大きな夢を忘れたことはなかった。ヤマハの欧州現地法人YMENVとジャンクロード・オリビエの今回の決定により、ついにその夢が現実となる。ダカール初出場にあたっての私の狙いは、大排気量マシンとの競争ではないのだ。最も重要なのはマシン開発で、勝負をかけたプレッシャーのないところで、この過酷なレースでの経験を積むこと。二輪駆動システムを採用したこのマシンは、安定性が向上、深いサンドも走りやすく、とても機敏で信頼できる」 ● なお、この二輪駆動システムはサスペンションメーカーのオーリンスにより開発されたもの。油圧駆動で動くモーターをフロントハブ内に内蔵し、フロントホイールに駆動が伝えられる仕組みである。ヤマハ独自のこのシステムは、ギアボックス上部に油圧ポンプが配置され、これがオイルバスにあるチェーンによって駆動される。このポンプが高圧ホースを通しオイルをフロントホイールに送る。フロントホイールの特性ハブは液圧駆動モーターにより駆動される。 優勝の歴史/ヤマハのダカール 1998:ステファン・ピーターハンセル ― XTZ850TRX 1997:ステファン・ピーターハンセル ― XTZ850TRX 1996:エディ・オリオリ ― XTZ850R SP 1995:ステファン・ピーターハンセル ― XTZ850 1993:ステファン・ピーターハンセル ― XTE750T 1992:ステファン・ピーターハンセル ― XTE750T 1991:ステファン・ピーターハンセル ― XTE750T 1980:シリル・ヌブー ― XT500 1979:シリル・ヌブー ― XT500 ヤマハはこのダカール・ラリーでメーカー最多の9勝を飾っている。シリル・ヌブーが1979年に行われた第1回大会でXT500を駆り優勝。また1990年代にはフランスの伝説的ライダー、ステファン・ピーターハンセルが、2気筒のスーパー・テネレで6優勝を成し遂げている。