ヤマハファクトリーチームはこのほど、カルロス・チェカ選手(29歳・スペイン)との契約更新を決定した。チェカはすでに正式にサインを済ませ、2003年から2年間、モトGP世界選手権でヤマハYZR-M1を走らせることとなった。現在のチーム・スポンサー、マールボロの今季限りでの撤退が発表された2週間後の契約となった。
C.チェカ選手談話 |
「早い時期にヤマハとの契約更新が決定しとても嬉しい。これまでも一緒に多くの仕事を成し遂げてきたし、ヤマハ、チーム、そして4ストローク・プロジェクトに携わるすべての人々を信頼している。これからも共通の夢にむかって、つまりグランプリでの勝利を目指してともに戦っていきたい。初めからこのプロジェクトに関わってきただけに、目標に到達した時の喜びは計り知れないと思う」
「来年の契約は、多くのチームから打診があり、いろいろ悩んだことも事実だが、やはり常にヤマハが最優先であった。彼らを信頼しているし、グランプリで成功を収めるためのベスト・チャンスだと信じているからだ。1999年以来、私の最大の夢はヤマハでチャンピオンを獲ること。そして来年こそ、そのチャンスだと考えている。契約が正式に決定した今、今シーズンの後半戦に気持ちを集中することが出来ている。そして2003年にむけて非常に落ち着いて、そして自信を持って準備が出来そうだ」 |
チェカは1999年以来ヤマハに乗り、その年にはランキング7位、翌年と翌々年はともにランキング6位を獲得している。そして“モトGP”初年度の今シーズンは、ニューマシン、YZR-M1ですでに3度の表彰台ゲット。前半戦を終えた現時点でランキング5位につけている。
ヤマハモーターレーシングB.V.監督のリン・ジャービス談話 |
「4ストローク・プロジェクトに関してカルロスは、初めから常に前向きに取り組んでくれた。我々としても彼との仕事を望んでいたので、契約が決定して大変喜んでいる。そしてこれまで以上に緊密に、ひとつの目標にむかって歩めると思う。我々は常に良い関係を保ってきたし、ともにマシンに自信を持っているので契約交渉は非常にスムーズだった」
「これからはヤマハ・ファクトリー・チームをさらに発展させるような強いチーム作りを目指して、他のライダーとの交渉を続けることになる。また来年度のメイン・スポンサーについてもいくつかの交渉を行っている。モトGPのなかでもトップクラスといえるような、素晴らしいパートナーが必ずや見つかると確信している」 |
チーム監督のダビデ・ブリビオ談話 |
「カルロスは今シーズン、乗るたびに良くなってきた。そして今から最終戦までに、彼の最高のパフォーマンスが見られると信じている。エンジニアリング・スタッフとの関係が良く、非常に緊密に積極的に仕事に取り組んでいる。来シーズンもM1開発に関して重要な役割を担うことになるだろう。一緒に目標にむかって歩んでゆく。これからがとても楽しみだ」 |
モトGP世界選手権は現在、約1ヵ月間の夏休み期間に入っているが、チェカは来週、オランダで行われるマールボロ・マスターズF3の会場でM1のデモ走行を行う予定。グランプリ後半戦は8月25日のチェコ大会からとなる。
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