ヤマハレーシングチームでは、来る7月30日(日)に鈴鹿サーキット(三重県)で決勝が行われるFIM2000世界耐久選手権シリーズ第3戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレースに、下記の要領で参戦する予定です。
今年のヤマハレーシングチームは、芳賀紀行選手と吉川和多留選手のペアで1チーム。もう1チームは、辻村猛選手とサイモン・クラファー選手のぺアで、2チーム体制の予定です。
'96年の優勝経験者で、'97年全日本スーパーバイクチャンピオンでもある芳賀紀行選手と、全日本スーパーバイクで2度のチャンピオン経験をもつ吉川和多留選手のペアが、ヤマハでの日本人ペアによる初優勝を狙います。芳賀選手は今季スーパーバイクの世界選手権で、開幕戦優勝などでランキング2位(第5戦終了時)につけ好調です。ペアの吉川選手もこの4月、スポット参戦したスーパーバイク世界選手権SUGO大会で2位を獲得し、活躍が期待されます。
ヤマハファクトリーで2年目を迎える辻村選手は今年シーズン、開幕前のテストで負傷し、5月までは全日本への出場を見合わせましたが、回復具合も良好です。ペアのクラファー選手は
'96年鈴鹿8耐2位、'98年ロードレース世界GP第8戦(GP500)優勝などの実績をもつライダーです。
今年もヤマハレーシングチームでは、各スポンサー様との協力でチームを編成・運営し、参加を通じてモーターサイクルスポーツの振興と一層の盛り上げを図ってまいります。
今年のエントリー体制は、下記の通りです。(2000年5月27日現在) 。
運営チーム |
選 手 |
マシン |
ヤマハ レーシング チーム |
芳賀 紀行
吉川 和多留 |
YZF-R7 |
ヤマハ レーシング チーム |
辻村 猛
サイモン・クラファー |
YZF-R7 |
下記スポンサー様の協賛で参戦いたします。
ヤマハレーシングチームは、過去4回に渡り鈴鹿8時間耐久ロードレースで優勝を飾っています。
・'87年「SHISEIDO テック21 レーシングチーム」のM・ウィマー/K・マギー組
・'88年「チームラッキーストライク」のK・マギー/W・レイニー組
・'90年「SHISEIDO テック21 レーシングチーム」の平忠彦/E・ローソン組
・'96年「ヤマハレーシングチーム」の芳賀紀行/C・エドワーズ組
≪出場ライダーの抱負≫
■芳賀紀行選手
「8耐は年に1回のビッグレースだから、とにかく勝ちたいですね。YZF-R7での8耐は2度目となりますが、マシンの仕上げについてはチームを信じて、僕は自分のベストを尽くして走ります。吉川選手とは、初めてのペアとなりますが、ベテランだから、色々な部分で安心できる。何が何でも勝ちに行くつもりで、全力で頑張ろうと、思っています」
■吉川和多留選手
「ここ2~3年では、今年が気力や体力的にもっとも乗れていて、コンセントレーションの持続がうまくいっている。鈴鹿8耐には、毎年勝つつもりで出場しているが、今年は例年以上にいい形で臨めそうです。この鈴鹿8耐で勝つためにも、前哨戦である鈴鹿200kmを優勝で飾り、弾みをつけたいですね。
WSBでは、芳賀紀行も調子がいいし、互いのいいところを引き出すセッティングを見つけて、ヤマハYZF-R7の極限のポテンシャルをフルに発揮したいと考えています」
■辻村 猛選手
「鈴鹿8耐は、とても好きなレースで、どうしても出場したいレースのひとつ。 去年は、マシンに馴れていなかった事と、雨が降ったりして状況が変わり、スタッフの足を引っ張った形となったけれど、こうした経験を活かして今年は臨みたい。今年はまだ、ケガのために全日本の決勝レースを走れていないけれど、その分も含めて、鈴鹿8耐で巻き返しを図りたいし、全日本の後半戦へと繋げたい。
レースに出ていなかった間も、吉川さんの走りやセッティングの出し方などを見ることができて、参考になることが多かった。その辺を、鈴鹿200km、そして鈴鹿8耐で実践してみたいですね」
■サイモン・クラファー選手
「ヤマハと組むことが決まり、とても嬉しい。YZF-R7も、昨年のテスト時に比較してどのくらい戦闘力が上がっているのか、またどう変ったのかが興味深く、次回のテストが待ち遠しい。
鈴鹿8時間は、とても印象的で劇的なレース、あらゆる面で最もタフなレースだ。以前に2位を獲得しているが、今回は、何としても優勝したいと思っている。僕がこれまで見てきた限りでは、多くの日本人ライダーが上位争いの常連で、実際に表彰台にも上っている。その意味で、日本人ライダーとペアを組むことは優勝を狙う大きなチャンスだ。でも大切なのは国籍でなくライダー個人の技量。申し訳ないことに辻村選手のことはあまり良く知らないが、事前テストでは、少しでも早くマシンに慣れ、彼とともにしっかりとマシンを仕上げて行きたい。また、ダンロップタイヤを履くのは'98年の最終戦以来だから、それも楽しみなんだ」
“暑い真夏の祭典”をインターネットでご紹介
“鈴鹿8耐スペシャルサイト”を開設 |
ヤマハ発動機(株)では、今年も「鈴鹿8耐スペシャルサイト」を開設致します。真夏の恒例イベントとなった8耐に参戦するヤマハチームの事前情報をはじめ、予選・決勝当日のレース状況をホットにお伝えするとともに、タイムスケジュールやエントリーリスト等も、レースファンの皆様に広くお伝えする予定です。インターネットならではのバラエティに富んだコンテンツの掲載を予定していますので、どうぞご期待ください。
なお、事前情報は、7月3日に開設予定です。
FIM2000世界耐久選手権シリーズ第3戦
“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース
ヤマハスペシャルサイト内容
|
■ヤマハオリジナル事前情報(7月3日~)
1)チャレンジストーリー(ヤマハと8耐)
2)ヤマハチーム紹介
3)ヤマハチーム体制
4)ライダーコメント
5)マシンプロフィール
6)チーム&ライダー別観戦法
7)応援メッセージ&8耐なんでもQ&A
※上記コンテンツ以外に、下記8)~12)を掲載予定です。
8)TV放映スケジュール紹介
9)タイムスケジュール
10)エントリーリスト
11)鈴鹿サーキットコースガイド
12)チケット案内
■“コカ・コーラ”鈴鹿8耐ライブ(7月28日~)
1)コンディション紹介
2)順位速報
3)インターバル時のライダーコメント
4)チーム監督コメント
5)YESSステーション情報
氏 名/ |
芳 賀 紀 行(はが のりゆき) |
|
国籍・出身/ |
愛知県 |
生年月日/ |
1975年3月2日(25歳) |
趣 味/ |
マリンスポーツ、スノーボード |
チーム名/ |
ヤマハ レーシング チーム |
主なレース歴/ |
1992年:関東選手権SP250ランキング2位 |
|
1993年:全日本選手権250ccランキング13位 |
|
1994年:全日本選手権スーパーバイクランキング9位 |
|
1995年:全日本選手権スーパーバイク ランキング10位 |
|
1996年:全日本選手権スーパーバイクランキング8位 |
|
1997年:全日本選手権スーパーバイクチャンピオン |
|
1998年:スーパーバイク世界選手権ランキング6位 |
|
|
1999年:スーパーバイク世界選手権ランキング7位 |
|
鈴鹿8耐歴/ |
1993年:決勝リタイヤ(ペア=松下順一) |
|
|
1994年:決勝リタイヤ(ペア=平山雅也) |
|
|
1995年:決勝22位 (ペア=近藤靖典) |
|
|
1996年:優勝 (ペア=C・エドワーズ) |
|
|
1997年:決勝17位 (ペア=芳賀健輔) |
|
|
1998年:決勝6位 (ペア=S・クラファー) |
|
|
1999年:決勝4位 (ペア=R・ラコーニ) |
|
氏 名/ |
吉 川 和多留(よしかわ わたる) |
|
国籍・出身/ |
東京都 |
生年月日/ |
1968年9月26日(31歳) |
趣 味/ |
釣り、スキー、ゴルフ |
チーム名/ |
ヤマハ レーシングチーム |
主なレース歴/ |
1990年:ロードレース国内A級SP750cc
クラスチャンピオン |
|
1991年:国際A級昇格
全日本選手権TT-F1ランキング9位 |
|
1992年:全日本選手権TT-F1ランキング9位 |
|
1993年:全日本選手権TT-F1ランキング8位 |
|
1994年:全日本選手権スーパーバイクチャンピオン |
|
1995年:全日本選手権スーパーバイクランキング4位 |
|
1996年:スーパーバイク世界選手権ランキング9位 |
|
|
1997年:全日本選手権スーパーバイクランキング4位 |
|
|
1998年:全日本選手権スーパーバイクランキング4位 |
|
|
1999年:全日本選手権スーパーバイクチャンピオン |
|
鈴鹿8耐歴/ |
1991年:決勝15位 (ペア=花村忠昭) |
|
|
1992年:決勝14位 (ペア=塙 政則) |
|
|
1993年:決勝9位 (ペア=S・ジャイルス) |
|
|
1994年:決勝リタイヤ(ペア=藤原儀彦) |
|
|
1995年:決勝4位 (ペア=藤原儀彦) |
|
|
1996年:決勝リタイヤ(ペア=藤原儀彦) |
|
|
1997年:決勝8位 (ペア=藤原儀彦) |
|
|
1998年:決勝リタイヤ(ペア=芳賀健輔) |
|
|
1999年:決勝10位 (ペア=辻村 猛) |
|
氏 名/ |
辻 村 猛(つじむら たけし) |
|
国籍・出身/ |
大阪府 |
生年月日/ |
1974年7月4日(25歳) |
趣 味/ |
スノーボード、ゴルフ |
チーム名/ |
ヤマハ レーシングチーム |
主なレース歴/ |
1993年:世界選手権125ccランキング3位 |
|
1994年:世界選手権125ccランキング3位 |
|
1995年:世界選手権250ccランキング22位 |
|
1996年:世界選手権250ccランキング12位 |
|
1997年:世界選手権250ccランキング7位 |
|
1998年:世界選手権250ccランキング8位 |
|
1999年:全日本選手権スーパーバイクランキング8位 |
|
鈴鹿8耐歴/ |
1994年:決勝13位 (ペア=眞子智実) |
|
|
1995年:決勝15位 (ペア=眞子智実) |
|
|
1996年:決勝22位 (ペア=小西良輝) |
|
|
1999年:決勝10位 (ペア=吉川和多留) |
|
氏 名/ |
サイモン・クラファー
(Simon CRAFAR) |
|
国 籍/ |
ニュージーランド(スポーツ国籍オーストラリア) |
生年月日/ |
1969年1月15日(31歳) |
趣 味/ |
オフロードバイク、サイクリング、マリンスポーツ |
チーム名/ |
ヤマハ レーシング チーム |
主なレース歴/ |
1988年:ニュージーランド、
プロダクション250ccチャンピオン |
|
1989年:ニュージーランド、
スーパーバイクチャンピオン
ニュージーランド、
プロダクション600ccチャンピオン |
|
1990年:ニュージーランド、
プロダクション600ccチャンピオン |
|
1991年:マレーシア、スーパーバイクチャンピオン |
|
1993年:スーパーバイク世界選手権ランキング21位 |
|
1994年:スーパーバイク世界選手権ランキング5位 |
|
1995年:スーパーバイク世界選手権ランキング6位 |
|
|
1996年:スーパーバイク世界選手権ランキング7位 |
|
|
1997年:スーパーバイク世界選手権ランキング5位 |
|
|
1998年:ロードレース世界選手権500ccランキング7位
(第8戦イギリスGP優勝) |
|
|
1999年:ロードレース世界選手権500cc第5戦まで参戦 |
|
鈴鹿8耐歴/ |
1989年:決勝43位(ペア=鈴木葛波留) |
|
|
1992年:決勝18位(ペア=鈴木 淳) |
|
|
1996年:決勝2位 (ペア=A・ゴパート) |
|
|
1997年:決勝7位 (ペア=柳川 明) |
|
|
1998年:決勝6位 (ペア=芳賀紀行) |
|
2000ヤマハロードレーサー『YZF-R7』(耐久仕様)仕様諸元
名称
エンジン形式
気筒・配列
総排気量
最高出力
クラッチ形式
タイヤサイズ(前)
タイヤサイズ(後)
懸架装置(前)
懸架装置(後) |
2000ヤマハYZF-R7
4サイクル・水冷・DOHC・5バルブ
前傾・並列4気筒
749cm3
170PS以上
乾式多板
16.5インチ/17インチ
16.5インチ/17インチ
テレスコピック
モノクロスサスペンション |
2000ヤマハロードレーサー「YZF-R7」(耐久仕様)は、昨シーズンデビューの市販スポーツモデル「YZF-R7」をベースに、最高出力、最高速度、旋回性などの性能を向上させて、耐久レースのレギュレーションに合わせて仕様変更を行ったファクトリーマシンです。
【主な特徴】
●エンジン関連
市販モデルの「YZF-R7」の特徴を最大限引き出しながら、戦闘力向上を照準に開発したエンジンを搭載。吸入空気量の増大、吸排気系の最適化、最高回転数の向上、ロス馬力低減などの改良を行ない、特に中速域からトップエンドでの性能アップが特徴となっています。
●車体関連
世界GP500cc用マシン「YZR500」の技術をフィードバックして開発したアルミ製デルタボックス?フレーム、及びロングリヤアーム等の特徴を効果的に引き出し、ポテンシャルを最大限絞り出すセッティングを施しました。
また、サスペンションセッティング変更などにり、旋回性及びコーナーからの脱出時の優れた駆動力を生み出しています。
|