当社では、先にご案内の通り2000年の海外・国内モーターサイクル レースにおいて、ロードレース及びモトクロスの両部門、国内外8カテゴリーで活動を展開いたしますが、このほど使用ファクトリーマシンの概要・仕様が決まりましたので、ご案内いたします。
2000年ヤマハ『YZR500』は、'99モデル「YZR500」の基本コンポーネントを継承・進化させ、各コースでの優れた戦闘力発揮をテーマに一層の熟成を図ったモデルです。
信頼性の高い水冷・2サイクル・YPVS装備のV型4気筒エンジンを、アルミ製デルタボックスフレームに搭載する基本構成は従来同様ですが、出力特性向上、過渡特性向上等を中心とした改良により、一段と戦闘力向上を図りました。
●エンジン関連
シリンダー、シリンダヘッド、エキゾーストパイプ諸元、エンジンマネージメントシステムなどの性能に直接寄与するパーツを見直し、加速性能と最高速性能の向上を図りました。また、ライダーのスロットル操作によりリニアに反応する出力特性が得られるキャラクターを実現しました。
●車体関連
上記エンジン特性の改良に合わせ、車体ディメンション及びジオメトリー等の見直しを図るとともに、前後分布荷重の最適化を行ない、優れた旋回性能、ハンドリング特性を実現しました。また、カウリング形状の細部の見直しを図り、空力特性の向上による最高速度アップを実現しました。
<YZR500 桜田修司 プロジェクトリーダーのコメント>
「昨年はチーム、ライダーに大きな変更があり、期待感と共に変化の激しい1年でありました。今年は、ライダーとのコミュニケーションも深まり、また彼等の意見を大いに取りいれ、シーズン前に大きな進化を成し遂げたのが2000年YZR500です。ライダー、チームそして開発側のモチベーションが非常に高まっています。今シーズンを是非期待して下さい」
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写真は2月末現在。
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写真は2月末現在。
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2000ヤマハロードレーサー『YZR500』
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2000年ヤマハ『YZR250』は、'99年の世界グランプリ250ccで活躍、また全日本選手権ではタイトルを獲得したヤマハ『YZR250』の基本コンポーネントをそのまま継承・進化させ、エンジン性能、ハンドリング性能などを中心に特性改善を図り、戦闘力を向上させたモデルです。
エンジンは、信頼性、加速性に優れた水冷・2サイクル・V型2気筒・YPVS装備で、これを軽量・高剛性を特徴とするアルミ製デルタボックスフレームに搭載しています。
●エンジン関連
吸気、排気効率の向上、ロス馬力の低減、エンジンマネージメントシステムの熟成、耐久性向上、軽量化技術の投入などを施し、最高出力向上及び過渡特性の向上を図りました。
●車体関連
前後サスペンションの熟成による前後荷重の最適化、カウリング形状の変更、軽量化などにより、ハンドリング性能を一段と向上させました。また、ブレーキシステムの熟成などを行い、戦闘力アップを図りました。
<YZR250 依田一郎プロジェクトリーダーのコメント>
「昨年のジャックは序盤に不運な怪我に泣きましたが、終盤には本来のアグレッシブな走りが出来ました。一方で中野選手がルーキーオブザイヤーを獲得し大活躍をしてくれました。
2000年はシーズンオフに袋井テストコースなどで十分に開発を行い確実な進化を遂げました。ジャックの鋭い走りと、中野選手のパワフル且つ確実な走りとのマッチングも上々です。今シーズンを是非期待して下さい」
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写真は2月末現在。
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2000ヤマハロードレーサー『YZR250』
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2000ヤマハ『YZF-R7』は、'99年のスーパーバイク世界選手権で活躍した他、全日本選手権シリーズスーパーバイククラスでチャンピオンマシンとなったファクトリーマシン「YZF-R7」の基本構成をベースに、一層の戦闘力アップを図ったモデルです。2000年のスーパーバイク世界選手権、全日本選手権、及び鈴鹿8時間耐久で優れた戦闘力を発揮することを主眼に開発しています。
基本構成は、市販スーパースポーツモデルの「YZF-R7」がベースとなっており、コンパクト設計の4サイクル・水冷・DOHC・5バルブの前傾並列4気筒エンジンを、アルミ製デルタボックスⅡフレームに搭載。優れたハンドリング特性、過渡特性が特徴です。
●エンジン関連
市販モデルの「YZF-R7」の特徴を最大限引き出しながら、戦闘力向上を照準に開発したエンジンを搭載。吸入空気量の増大、吸排気系の最適化、最高回転数の向上、ロス馬力低減などの改良を行ない、特に中速域からトップエンドでの性能アップが特徴となっています。
●車体関連
世界GP500cc用マシン「YZR500」の技術をフィードバックして開発したアルミ製デルタボックスⅡフレーム、及びロングリヤアーム等の特徴を効果的に引き出し、ポテンシャルを最大限絞り出すセッティングを施しました。
また、サスペンションセッティング変更などにり、旋回性及びコーナーからの脱出時の優れた駆動力を生み出しています。
<YZF-R7 大隅弘プロジェクトリーダーのコメント>
「昨年は吉川選手が全日本でチャンピオンを獲得、辻村選手はSB1年目で期待以上の走りを見せてくれました。一方、WSBでは芳賀選手がR7として初めて走るコースで1度の優勝を含め、頑張ってくれデータ収集にも大きく貢献してくれました。今年は、これらの良かった点、反省点をリビューし、ポテンシャルの高いR7を、更にライバル達に差をつけれる性能を与えることに主眼を置きました。今シーズンの世界・全日本選手権を是非期待して下さい」
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99’全日本SBチャンピオン吉川和多留選手のマシン
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写真は2月末現在。
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2000ヤマハロードレーサー『YZF-R7』
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2000ヤマハモトクロッサー『YZ426FM』は、'99年の500ccモトクロス世界選手権でタイトルを獲得したファクトリーマシン『YZ426F』の優れたポテンシャルを継承・進化させ、より戦闘力アップを施したファクトリーマシンです。
基本構成の上では、市販モトクロッサーの「YZ426F」がベースとなっていますが、各選手権のレギュレーションにそった改良を施し、戦闘力を総合的にアップ。モトクロス世界選手権500cc、AMA選手権、そして全日本選手権に初出場します。
●エンジン関連
世界選手権500ccクラスでの優れた戦闘力を実現すると同時に、AMAスーパークロス及びナショナル選手権、全日本選手権においては2ストローク250ccマシンと同等以上の戦闘力を具現化することを狙いに、吸気排気効率の向上、燃焼効率の向上、ロス馬力の低減などを徹底して行ない、軽量小型5バルブDOHCエンジンのポテンシャルを最大限に引き出しました。また、コース特性への柔軟な対応力を具現化しています。
●車体関連
市販モデル「YZ426F」に採用の軽量高剛性セミダブルクレードルフレーム(世界選手権仕様には、更に軽量・高剛性のセミダブルクレードルタイプのアルミフレームを採用)とサスペンションの基本コンポーネントをそのままに、出力特性向上に伴う、ジオメトリーの最適化、車体剛性バランスの見直し等により、優れた走破性及び駆動力を引き出しました。
<YZ426FM 塩原正一プロジェクトリーダーのコメント>
「昨年はバルトリーニ選手と共に、世界チャンピオン、メーカーチャンピオンを獲得することが出来ました。今年はベースマシンが新たに排気量アップのYZ426Fとなり、ベースエンジンのポテンシャル、車体性能の向上が実現したことにより、更なるパフォーマンスアップが実現しました。今年は1-2フィニッシュの結果を残すべく、開発側とチーム・ライダーが一体となって取り組んでいます。今シーズンを是非期待して下さい」
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イメージ写真 2月末現在
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2000ヤマハモトクロッサー『YZ426FM』
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2000年ヤマハモトクロッサー『YZ250M』は、'99年AMAスーパークロス選手権でチャンピオンマシンとなった「YZ250M」の技術ノウハウ、及び'99年の250ccモトクロス世界選手権、全日本選手権で活躍した「YZ250M」の技術ノウハウに基いて開発したファクトリーマシンです。
ベースモデルは、市販モトクロッサーの「YZ250」ですが、エンジン性能向上、走破性向上、戦闘力向上などを実現しています。
なお、すでに1月から開幕しているAMAスーパークロス選手権では開幕以来7連勝中です。(2月19日現在)
●エンジン関連
パワーバンドを拡大し、より扱いやすい出力特性、スロットル操作に対するリニアな特性を実現する為、吸気系、排気系の見直し、ロス馬力の低減などを施しています。また、電子制御によるキャブレターについては、精度アップを図り過渡特性を向上させ、優れた駆動力を実現しました。
●車体関連
基本ディメンションは、市販モデルの「YZ250」を踏襲していますが、細部への軽量化技術の投入、前後サスペンションの作動性向上による性能向上などにより、走破性、ハンドリング特性を向上させました。
<YZ250M 根岸広介プロジェクトリーダーのコメント>
「昨年のAMAスーパークロスでチャンピオンを獲得したYZ250をベースに、早い時期よりその進化に取り組んで来ました。今年もスーパークロスは7連勝という幸先の良いスタートを切っており、我々の考えた方向性、ベースのYZ250・2000年モデルのポテンシャルの高さを確認できました。さらに気を抜くことなく取り組んでAMAやWGPそして全日本で記録を残していきたいと思います。今シーズンを是非期待して下さい」
<飯尾俊光 モータースポーツ開発室室長のコメント>
「昨年は、ロードにおいては新しいスポンサー、チーム、ライダー、マシンなど、激動の1年でした。他方、モトクロスでは次々にチャンピオンを獲得し、今までのやってきたことが成果として現れました。今年は、スポンサー様のご理解のもと、引き続き同じ体制で挑めることより、去年の反省点を活かした飛躍の年となると思います。ロード並びにモトクロスの両方でヤマハの各チーム、ライダーが開幕戦を待ちに待っています。今年のヤマハのパワーをモータースポーツファンの皆様と分かちあえたらと思います。今シーズンのヤマハに是非ご注目下さい」
2000ヤマハロードレーサー『YZR500』仕様諸元
名称
エンジン形式
気筒・配列
総排気量
最高出力
点火方式
潤滑方式
クラッチ形式
変速段数
ファイナルドライブ
タイヤサイズ (前)
タイヤサイズ (後)
懸架装置 (前)
懸架装置 (後)
ブレーキ形式 (前)
ブレーキ形式 (後)
フレーム形式
燃料タンク容量
重量 |
2000ヤマハYZR500
2ストローク・水冷・YPVS・クランク室リードバルブ
V型4気筒
499cm3
180PS以上
CDI
混合(30:1)
乾式多板
6段
チェーン
17インチ
17インチ
テレスコピック
モノクロスサスペンション
ダブルディスク
シングルディスク
デルタボックス
32リットル
131kg以上(FIMレギュレーションに準ずる) |
2000ヤマハロードレーサー『YZR250』仕様諸元
名称
エンジン形式
気筒・配列
総排気量
最高出力
点火方式
潤滑方式
クラッチ形式
変速段数
ファイナルドライブ
タイヤサイズ (前)
タイヤサイズ (後)
懸架装置 (前)
懸架装置 (後)
ブレーキ形式 (前)
ブレーキ形式 (後)
フレーム形式
燃料タンク容量
重量 |
2000ヤマハYZR250
2ストローク・水冷・YPVS・クランク室リードバルブ
V型2気筒
249cm3
90PS以上
CDI
混合(30:1)
乾式多板
6段
チェーン
17インチ
17インチ
テレスコピック
モノクロスサスペンション
ダブルディスク
シングルディスク
デルタボックス
23リットル
95kg以上(FIMレギュレーションに準ずる) |
2000ヤマハロードレーサー『YZF-R7』仕様諸元
名称
エンジン形式
気筒・配列
総排気量
ボア×ストローク
最高出力
点火方式
燃料供給方式
潤滑方式
クラッチ形式
変速段数
ファイナルドライブ
タイヤサイズ (前)
タイヤサイズ (後)
懸架装置 (前)
懸架装置 (後)
ブレーキ形式 (前)
ブレーキ形式 (後)
フレーム形式
燃料タンク容量
重量 |
2000ヤマハYZF-R7
4ストローク・水冷・DOHC・5バルブ
前傾・並列4気筒
749cm3
72.0×46.0mm
170PS以上
DC-CDI点火
エレクトリック・フューエル・インジェクション
ウエットサンプ
乾式多板
6段
チェーン
17インチ
16.5インチ
テレスコピック
モノクロスサスペンション
ダブルディスク
シングルディスク
デルタボックスⅡ
24リットル
162kg以上(FIMレギュレーションに準ずる/スプリント仕様) |
2000ヤマハモトクロッサー『YZ426FM』仕様諸元
名称
エンジン形式
気筒・配列
総排気量
ボア×ストローク
最高出力
点火方式
潤滑方式
クラッチ形式
変速段数
ファイナルドライブ
タイヤサイズ (前)
タイヤサイズ (後)
懸架装置 (前)
懸架装置 (後)
ブレーキ形式 (前)
ブレーキ形式 (後)
フレーム形式
燃料タンク容量
重量 |
2000ヤマハYZ426FM
4ストローク・水冷・DOHC・5バルブ
単気筒
426cm3
95.0×60.1mm
60PS以上
CDI
半強制圧送ウェットサンプ
湿式多板
5段
チェーン
21インチ
19インチ
テレスコピック
モノクロスサスペンション
シングルディスク
シングルディスク
セミダブル・クレードル(世界選手権仕様は、アルミニューム製)
8リットル
102kg以上(FIMレギュレーションに準ずる) |
2000ヤマハモトクロッサー『YZ250M』仕様諸元
名称
エンジン形式
気筒・配列
総排気量
ボア×ストローク
最高出力
点火方式
潤滑方式
クラッチ形式
変速段数
ファイナルドライブ
タイヤサイズ (前)
タイヤサイズ (後)
懸架装置 (前)
懸架装置 (後)
ブレーキ形式 (前)
ブレーキ形式 (後)
フレーム形式
燃料タンク容量
重量 |
2000ヤマハYZ250M
2ストローク・水冷・YPVS・ピストンリードバルブ
単気筒
249cm3
66.4×72.0mm
55PS以上
CDI
混合(40:1)
湿式多板
5段
チェーン
21インチ
19インチ
テレスコピック
モノクロスサスペンション
シングルディスク
シングルディスク
セミダブル・クレードル
8リットル
98kg以上(FIMレギュレーションに準ずる) |
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