【ゲームレポート】
いよいよトップリーグはプレーオフトーナメントに突入。
4月24日（土）ヤマハ発動機ジュビロは、2回戦クボタスピアーズとの一戦を迎えた。
リーグ戦で好調の波にのるクボタに対し、アウェイで挑む、負けたら終わりのトーナメント。
当然これまで以上に緊張感も増し、プレッシャーもかかるが、
チーム全員でここまで積み上げてきたヤマハスタイルを全てぶつけるのみ。
その先に必ず勝利があると信じ、チームメイトも会場で見守る中、
クボタのキックオフで試合が開始した。

早々に自陣へと攻め込んだヤマハに対し、
この日初登場、FLルーキー庄司が見事なジャッカルでペナルティを奪取。
3分に敵陣でラインアウトのチャンスを得ると、そこから連続攻撃。
ディフェンスの裏をかいたSO清原の好判断のキックを
絶妙なタイミングでWTB伊東がキャッチしそのままトライ。
FBルーキー奥村のコンバージョンも決まり、7-0と先制した。

狙いどおりの好スタートを切ったヤマハは、その後も敵陣でゲームを展開。
ファーストスクラムでもプレッシャーをかけ、
次のチャンスを手繰り寄せたかと思ったが、今度はクボタがターンオーバー。
12分に自陣へと攻め込みラインアウトからの攻撃でトライ。7-7。
試合は振り出しに戻った。

スクラムでは引き続きプレッシャーをかけ、その後はしばらく試合が拮抗。
スコアが動いたのは22分。クボタがペナルティゴールを決めて、7-10。

仕切り直して敵陣へと攻め込んだヤマハ。
25分に敵陣ゴール前でのラインアウトのチャンスを得るが、
クボタがターンオーバー、そのまま連続攻撃からトライをあげた。7-17

流れを変えたいヤマハに対し、再び自陣へと攻め込んだクボタが
29分にペナルティトライから追加点をあげ7-24。

少しでもスコアを縮めたいヤマハは、37分にSO清原がPGを狙うが、
惜しくも決まらず、7-24で前半が終了。

何としても巻き返したい後半。
開始から早々に敵陣ゴール前でヤマハにチャンス。
ラインアウトからじわじわとゴールラインに迫り、粘り強く攻める。
クボタがペナルティを犯すと迷わずスクラムを選択。
意地とプライドをかけたスクラムで1回、2回、3回と何度も
プレッシャーをかけ続けたが、惜しくもスコアには結びつかず。

激しいボールの争奪戦が続き、
13分に自陣へと攻め込んだクボタが追加点をあげ7-29。
更に20分にはクボタがペナルティゴールを決めて7-32。

スコアが広がる中、メンバーも入れ替え流れを変えたいヤマハは、
自陣から果敢に攻撃を仕掛けた。

ようやくスコアが動いたのは32分。
相手キックを自陣でキャッチしたWTB奥村からFBグリーンへとパスすると
ラインブレイク。再びボールをもらったWTB奥村がそのまま走り切ってトライ。
12-32。

追い上げたいヤマハに対し、
キックオフ直後のこぼれたボールをクボタが拾ってそのままトライ。
12-39と再びスコアが広がった。

更に37分にもクボタが連続攻撃からトライを奪って12-46。

その後も、最後まで攻め続けるが、スコアは動かず、
ノーサイドを迎えた。

1か月遅れでスタートした最後のトップリーグ。
ヤマハ発動機ジュビロの2021シーズンは8試合で幕を閉じることとなった。
まずはコロナ禍において、8試合が無事に開催できたこと、
そして不安な状況の中、どんな時も応援してくださったファンの方に
感謝の気持ちを伝えたい。

優勝という目標を達成することができなかった悔しさ、
これでシーズンが終わり、もうこのチームでラグビーができなくなる寂しさ、
ファンの方の期待に応えられなかった辛さ、
そんな思いでいっぱいになるのは、
それだけハードでタフな40週間を乗り越えてきたから。

誰も望んでいた結果ではないけれど、
優勝に向かってヤマハらしく積み重ねてきた全てのこと、時間、
そしてそれらを支え、分かち合ってきたチームメイトを誇りに思い、
胸を張りたいと思う。

今シーズンの結果も経験も必ず、
優勝に向かうために必要なプロセスだったと言える日がくる。
トップリーグという一つの時代はこれで終わるが、新しい場所で、
必ずまたこれまでヤマハを支えてきてくれた全ての人に最高の笑顔を届けたい。

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