トップリーグ 2021 1stステージ 第4節 - 試合日程・結果
トップリーグ 2021 1stステージ 第4節:キヤノン戦の結果をご報告します。
トップリーグ 2021 1stステージ 第4節
3/14(日) 14:00 Kick off
静岡県 ヤマハスタジアム
ヤマハ発動機ジュビロ |
VS | キヤノン |
||
---|---|---|---|---|
32 | 前半 8-12 後半 24-28 |
40 |
【プレビュー】
いよいよ待ちに待ったホームゲーム。
今季トップリーグ最初で最後のヤマハスタジアムでの試合のキックオフが迫る。
2003年のトップリーグ元年にサッカーとラグビーがどちらも楽しめるスタジアムに
生まれ変わったヤマハスタジアム。あれから18シーズン。
数えきれないほどの思い出とストーリの詰まったホームが明日の舞台となる。
その場所がどれほどの力を与えてくれる場所か、
そしてどんな試合をしなければいけない場所かは言うまでもない。
自分たちの強みに立ち返り、ヤマハらしさを取り戻し勝利を掴んだ一週間前。
そこからさらに個とチームの力が最大化し続けている。
明日はホームの力を背に、80分間、決して容赦しないヤマハスタイルで
キヤノンイーグルスを圧倒したい。
今節の注目選手は、実に公式戦の舞台に現れるのは2シーズンぶり。
そして復帰戦の舞台がヤマハスタジアムというめぐり合わせ。
「そこにいるだけで安心する」「グラウンドの中にいるもう一人のコーチ」
そんな存在なのは、背番号8 三村 勇飛丸。
かつてキャプテンとしてチームを牽引、
創部初の日本選手権優勝へと導いたことは記憶に新しい。
そしてその抜群のリーダーシップは役職なくとも今も何も変わらない。
我々のラグビー「ヤマハスタイル」を誰よりも理解し、そして体現する選手だ。
今や世界最高レベルの選手がひしめくトップリーグのFW第3列において、
体格差はあれども、決してそれを感じさせない存在感はグラウンドの中に
目を向ければ一目瞭然。
どんな相手に対しても怯まず体を張り続ける姿は共にプレーする者を鼓舞し、
見る者には勇気を与える。
明日のキヤノン戦。久しぶりのジャージに久しぶりのトップリーグの景色、
大好きなヤマハスタジアムで背番号8は一際躍動するに違いない。
【ゲームレポート】
前日の雨と打って変わり快晴の試合日和。トップリーグ第4節は待ち望んだホーム、
ヤマハスタジアムでの一戦となった。
トップリーグ最初で最後のスタジアムを楽しみしていたのはチームだけではないとばかりに
詰めかけた7,000人近いファンを前に、気合いが入らないわけがない。
心強い声援を背に、キヤノンのキックオフで試合が開始した。
最初に自陣へ攻め込んできたのはキヤノン。連続攻撃を止め続けるも3分に先制を許す。0-5。
切り替えて今度はヤマハが敵陣へ。
自慢のスクラムでプレッシャーをかけるが、決定的チャンスが掴めない。
しばらくキヤノン陣内での攻防が続く中、14分、FB五郎丸のPGでまずは確実にスコアをあげる。3-5
その後、再びキヤノンが自陣へと攻め込み、21分にトライを許す。コンバージョンも決まり、3-12。
今度はヤマハがボールを動かし敵陣へ。ミスやペナルティもあってスコアに持ち込むことができず、
さらに続く激しいボールの争奪戦。攻守が目まぐるしく変わり、あっという間にラスト10分へと突入した。
追いかける展開の中、徐々に自分たちのペースに持ち込み攻めるヤマハは35分、
敵陣ゴール前でラインアウトのチャンス、モールからの連続攻撃でスコアを狙うがならず。
その後も何度もターンオーバーから敵陣で攻め続け、38分、敵陣ゴール前ラインアウトモールから
SH矢富が左隅に押さえて待望のスコア。8-12として前半を終えた。
ヤマハのキックオフで後半が開始。
何としても先制したいヤマハは早々に敵陣へと攻め込むと3分にスクラムからの攻撃で
CTBトゥイプロトゥが起点となりラックからSH矢富、WTB伊東、LOヘルへと繋ぎ右隅にトライ。
13-12と逆転に成功した。
さらに直後のスクラムでもペナルティを得ると、敵陣ゴール前でラインアウトのチャンス。
しかしスコアに結び付けることができず、今度はキヤノンが自陣へ攻め込み、
9分にラインアウトからの攻撃でトライを許した。コンバージョンも決まり13-19。
仕切り直してリスタート、流れを変えるべく再び敵陣へと攻め込んだ。、
だがターンオーバーからキヤノンは素早い攻撃で自陣へ。
そして13分にもに追加点を許し、13-26とリードが広がった。
この流れを断ち切るべく、敵陣でターンオーバーから反撃。
16分にこぼれたパスをライン際で拾ったNO.8三村が、
ギリギリのところでWTBツイタマへと繋ぐと、いっきに加速。
そのまま走り切ってトライ。18-26と追い上げる。
だが19分にはラインアウトの攻撃からキヤノンが再びトライ。
コンバージョンも決まり18-33とされる。
できるだけ早く差を縮めたいヤマハ。
キヤノン陣内で猛攻撃を仕掛けるが、ゴールラインまで迫りながらもわずかに届かず。
刻々と時間が過ぎる中、ピンチを凌いで敵陣へ。
怒涛の攻撃を見せるヤマハに対し、キヤノンがペナルティを重ねる。
そして33分に敵陣ゴール前ラインアウトからの連続攻撃でLOヘルがトライ。
FB五郎丸のコンバージョンも決まり。25-33。
リスタートするや自陣から繋いで敵陣へ。
35分にCTBタヒトゥア、WTBナーマヌと繋ぎ、最後はWTB中井がトライ。
FB五郎丸のコンバージョンも決まり32-33。
ついに1点差に迫った。
スタンドの期待と勝ちたい気持ちが最高に高まり、ヤマハの攻撃が加速した。
しかし、思いとは裏腹に37分、キヤノンに追加点を許す。コンバージョンも決まり32-40。
猛追も及ばず、そのままノーサイドを迎えた。
ホームでの悔しすぎる敗戦。受け止めきれない思いがあるのも当然。
リーグ戦の全ての試合が同じように重要な試合だが、
今日はヤマハにとって特別で、勝利を届けたい、勝利を分かち合いたい人たちが
いる試合だったから。
けれども大声援の中、ヤマハスタイルを信じて戦い抜いた80分間、
どの瞬間も身体を張り続け、最後まで誰一人として諦めずに戦った姿が
人々に届けたものや自分たちを成長させたこともたくさんある。
そして、何より日本一になるという目標は変わらない。
どんな時もエナジー全開、前を向いて、ポジティブに切磋琢磨しながら
みんなでチャレンジしていくのもヤマハスタイル。
神戸製鋼戦では最強のチャレンジャーになって、必ず笑顔と輝きを取り戻したい。
試合後インタビュー
■大戸キャプテン
このような状況の中で、開催してくださった県協会の皆様、関係者の皆様、
本当にありがとうございます。
大田尾さんの最後の試合であり、五郎丸さんの最後のシーズンであり、
勝っていい形で送り出したかったですが、自分たちのラグビーを見つめ直す
よい機会ができたと思います。
次の神戸戦で、レベルアップしたヤマハをお魅せできるように
しっかりトレーニングして戻ってきたいと思います。
■五郎丸選手
13年間戦ってきたスタジアムで最後の試合で勝って恩返しができなかったのが
心残りですが、次に切り替えてしっかり頑張っていきたいと思います。
ずっと兄貴のような存在だった大田尾さんの最後の試合を勝利で
送り出せなかったことは悔しく思っています。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | キヤノン | |||
---|---|---|---|---|
前半 | 後半 | 内訳 | 前半 | 後半 |
1 |
4 | T | 2 | 4 |
0 | 2 | G | 1 | 4 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
1 | 0 | PG | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
8 | 24 | 計 | 12 | 28 |
32 | 合計 | 40 |
ヤマハ発動機ジュビロ | |
---|---|
1 |
山本 幸輝 |
2 | 江口 晃平 |
3 | 伊藤 平一郎 |
(4) | 大戸 裕矢 |
5 | ヘル ウヴェ |
6 | 粟田 祥平 |
7 | クワッガ・スミス |
8 | 三村 勇飛丸 |
9 | 矢富 勇毅 |
10 | サム・グリーン |
11 | マロ・ツイタマ |
12 | ヴィリアミ・タヒトゥア |
13 | シオネ・トゥイプロトゥ |
14 | 伊東 力 |
15 | 五郎丸 歩 |
16 | 平川 隼也 |
17 | 岡本 慎太郎 |
18 | 西村 颯平 |
19 | 三浦 駿平 |
20 | 松本 力哉 |
21 | 吉沢 文洋 |
22 | ジェイデン・ナーマヌ |
23 | 中井 健人 |
交替・入替 | ||
---|---|---|
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 |
後半9分 | 1→17 |
入替 | 後半14分 | 3→18 |
入替 | 後半14分 | 9→21 |
入替 | 後半19分 | 11→22 |
入替 | 後半23分 | 14→23 |
入替 | 後半26分 | 2→16 |
入替 | 後半29分 | 8→20 |
キヤノン | |
---|---|
1 |
東恩納 寛太 |
2 | 高島 忍 |
3 | 上田 聖 |
4 | 田中 真一 |
5 | ジャン・デクラーク |
6 | エドワード・カーク |
7 | 杉永 亮太 |
8 | コーバス・ファンダイク |
9 | 荒井 康植 |
(10) | 田村 優 |
11 | エスピー・マレー |
12 | 南橋 直哉 |
13 | ジェシー・クリエル |
14 | マイケル・ボンド |
15 | 小倉 順平 |
16 | 金子 大介 |
17 | 安 昌豪 |
18 | 船木 頌介 |
19 | ソセフォ ファカタヴァ |
20 | 嶋田 直人 |
21 | 田中 史朗 |
22 | 三友 良平 |
23 | ホセア・サウマキ |
交替・入替 | ||
---|---|---|
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 |
後半4分 | 3→17 |
入替 | 後半14分 | 1→18 |
入替 | 後半23分 | 9→21 |
入替 | 後半25分 | 6→20 |
入替 | 後半25分 | 11→23 |
入替 | 後半28分 | 13→22 |
入替 | 後半35分 | 2→16 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 |
---|---|---|---|---|
3分 |
キヤノン | (11)エスピー・マレー | T | 0-5 |
4分 | キヤノン | (10)田村優 | Gx | 0-5 |
14分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | PG | 3-5 |
21分 | キヤノン | (12)南橋直哉 | T | 3-10 |
23分 | キヤノン | (10)田村優 | G | 3-12 |
39分 | ヤマハ発動機 | (9)矢富勇毅 | T | 8-12 |
40分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 8-12 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 |
---|---|---|---|---|
3分 |
ヤマハ発動機 | (5)ヘルウヴェ | T | 13-12 |
4分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 13-12 |
9分 | キヤノン | (13)ジェシー・クリエル | T | 13-17 |
10分 | キヤノン | (10)田村優 | G | 13-19 |
13分 | キヤノン | (9)荒井康植 | T | 13-24 |
14分 | キヤノン | (10)田村優 | G | 13-26 |
16分 | ヤマハ発動機 | (11)マロ・ツイタマ | T | 18-26 |
16分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 18-26 |
19分 | キヤノン | (13)ジェシー・クリエル | T | 18-31 |
20分 | キヤノン | (10)田村優 | G | 18-33 |
33分 | ヤマハ発動機 | (5)ヘルウヴェ | T | 23-33 |
33分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 25-33 |
35分 | ヤマハ発動機 | (23)中井健人 | T | 30-33 |
35分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 32-33 |
37分 | キヤノン | (14)マイケル・ボンド | T | 32-38 |
39分 | キヤノン | (10)田村優 | G | 32-40 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
■堀川監督
トップリーグ、ヤマハ発動機ジュビロとして最後のヤマハスタジアムの試合に、
素晴らしい環境を整えていただいた県協会の皆様には心から感謝しております。
そのような中、五郎丸引退の最後のヤマハスタジアム、大田尾最後の試合と
様々な思いの詰まったゲームでしたが、勝利できなかったのが非常に残念です。
負けに不思議の負けはないですし、自分たちに足りないものがたくさんあった
ゲームです。自分たちのスタイルを信じきることの重要性を選手たちと
コミュニケーションをとり、残りのリーグ3試合、いい準備をして、
もう一度自分たちのスタイルに立ち返って前進していきたいと思います。