トップリーグ 2021 1stステージ 第3節 - 試合日程・結果
トップリーグ 2021 1stステージ 第3節:NEC戦の結果をご報告します。
トップリーグ 2021 1stステージ 第3節
3/ 6(土) 12:00 Kick off
東京都 秩父宮ラグビー場
NEC |
VS | ヤマハ発動機ジュビロ |
||
---|---|---|---|---|
31 | 前半 19-26 後半 12-33 |
59 |
【ゲームプレビュー】
前節から中5日、ジャパンラグビートップリーグは明日第3節を迎える。
負けから学ぶ。まさにその通り。
前節、「変わらないもの」「ヤマハの強み」を再認識した。
悔しさよりも何よりも、早くそれを証明したい。
そんな思いで過ごしたショートウィーク。
ヤマハ発動機ジュビロは明日、久しぶりの東京、秩父宮ラグビー場で
NECグリーンロケッツとの一戦に挑む。
再認識したヤマハの強み。
今節は、キックオフから自他共に知るセットプレーの爆発的強さを前面に出して圧倒し、
鍛え上げたフィットネスで、ラスト1分1秒までヤマハスタイルをやり切りたい。
もちろん、80分間エナジーは不可欠。
「ヤマハスタイルをやり切る」
そのために、自身もそして誰もが待ち望んでいたこの選手に注目したい。
背番号15 五郎丸 歩
開幕週も、先週も今週もいつもどおり。特別な準備はない。
選手なら誰もが思う、試合に出たくてウズウズしていた気持ちと、
13年間の経験を体現したいという思いを胸にいよいよラストシーズンが本当の意味で開幕する。
正しい状況判断に脅威のロングキック、攻守で見せるFW顔負けの激しいブレイクダウン。
熱く。でも冷静に。
魅力や持ち味は全てはヤマハスタイルで勝つためのもの。
負けた後の一戦は大事だ。
80分の中、風向きが変わろうとも劣勢になろうとも、
どんな状況であれヤマハが自分たちの強みで勝負し、優位に立てるようにひとつになる。
どんな時もプレーで姿勢で、そしてマインドでリーダシップを発揮するだろう。
是非とも背番号15のプレーを目に焼き付けたい。
【ゲームレポート】
トップリーグ第3節、NECグリーンロケッツとの一戦の舞台は穏やかな気候の秩父宮ラグビー場。
前節の敗戦から自分たちの強みにフォーカスし、
原点に立ち返ったヤマハを誰もが温かく見守る中、12:00のキックオフを迎えた。
開始早々の2分、先制トライはNEC。コンバージョンも決まり0-7。
気合いとは裏腹、思いどおりではないスタートとなったが、
直後の3分にはWTBツイタマがキックチャージから自ら持ち込みトライ。7-7。
FB五郎丸のコンバージョンも成功し、すぐさま試合を振り出しに戻した。
その後、NECが自陣ゴール前へと攻め込むが、
8分に5mの位置でこの日最初のスクラムから懇親の猛プッシュ。
流れを変える。
ボールを早く大きく動かすヤマハはすかさず敵陣へ。
13分にはゴール前でのラインアウトのチャンス。
パスをもらった今季初先発CTB石塚がゴールラインへ飛び込むが、
惜しくもトライならず。
続く15分にはゴール前5mスクラム、NECがたまらずコラプシング。
19分にもスクラムを起点とした攻撃からじわじわとゴールラインへ迫る中、
WTBトゥイプロトゥからWTBツイタマへのラストパスをNECが故意に遮り、
ペナルティトライをあげ14-7。
ゲームの主導権を握ると直後のキックオフから繋いで再びゴール前へと迫った。
23分には敵陣ゴール前左ラインアウトからモール攻撃、
いっきに押し込むとHO江口が持ち込みトライ。19-7。
その後のNECの反撃に対しターンオーバーを連発、
33分にはカウンターアタックからのこぼれたボールをFB五郎丸が拾いあげると
35mを走り切ってトライ。自らコンバージョンを決めて26-7。
このままリードを広げたいところだが、37分にNECのラインアウト攻撃からトライを許す。
コンバージョンも決まり26-14。
続いて39分にもNECに追加点を許し26-19、リードで前半が終了した。
終了間際の嫌な流れを断ち切りたいヤマハは、
後半立ち上がりからアグレッシブなアタックを魅せる。
FL粟田のチャージから敵陣で連続攻撃、2分にラックからSH吉沢、LOヘルと繋いで先制トライ。
FB五郎丸のコンバージョンも決まり。33-19。
続く9分にはNECのラインアウトのミスからチャンス到来。
SH吉沢、SOグリーン、FB五郎丸と繋いで、
最後はWTBツイタマがディフェンスを振り切ってこの日2つ目のトライ。
FB五郎丸のコンバージョンも決まり40-19。
さらに12分にも自陣からボールを動かしWTBツイタマからのワンバウンドのパスを
ライン際でキャッチしたHO江口が走り切ってトライ。45-19とリードを広げた。
その後もまさにトレーニングの賜物とばかりに勢いあるアタックを繰り返すヤマハ。
NECの反撃も前に出るディフェンスで止めては何度もゴールラインへ迫った。
29分には敵陣ゴール前でラインアウトのチャンスを得ると、
モールからこの試合がデビュー戦となったHO平川がトライ。
FB五郎丸のコンバージョンが決まり52-19。
このまま試合を決めに入りたいヤマハに対し粘るNEC、
33分にゴール前で連続攻撃からトライをあげ52-24。
38分にもラインアウトモールからトライを奪われ、52-31。
このまま終わるわけにはいかないヤマハは終了間際の40分、
敵陣ゴール前ラックからSH篭島、SOグリーンと繋ぎ、最後はCTBタヒトゥアがトライ。
SOグリーンのコンバージョンも決まり、前後半で計8トライをあげ、59-31でノーサイド。
まずは勝利に笑顔がこぼれた。
ヤマハの強みに立ち返り、ヤマハスタイルで積み重ねたスコアで掴んだ勝利に
自信を取り戻した安堵の笑顔かもしれない。
もちろんまだまだベストではない。
でも、それがもっと強くなれる可能性だといえる。
いよいよ今週末はトップリーグ史における最後のホーム、
ヤマハスタジアムでの試合が待っている。
そこで今日よりさらに強いヤマハスタイルを見せたい。
最後のヤマハスタジアムの最高の歓喜のために。
試合後インタビュー
■大戸キャプテン
コロナ禍で試合開催にご尽力いただいた関係者の皆様に感謝いたします。また観戦に来て応援してくださったファンの皆様ありがとうございました。
この試合に向けては、敗戦からどう変わることができるか、どう成長できるかにフォーカスして準備をしてきました。マインドは先週に比べ成長できましたが、内容はまだまだ伸びしろがあると感じています。
来週はホーム、ヤマハスタジアムでの唯一の試合になりますので、ヤマハらしい試合ができるように、また1週間よい準備をしていきたいです。
■五郎丸選手
ヤマハとしては東京での試合がファーストステージでは唯一の試合になりますので、非常に気持ちも入っていましたし、何よりも先週の敗戦からどうチームを立て直すかということにフォーカスをして試合に臨みました。結果は、いい形でリカバリーができたと思っています。
先週はあまりキックを使わずにアタックをし続けていたのですが、キックでしっかり敵陣に入ってFWがセットプレーで勝負することがヤマハスタイルですので、しっかり原点に戻ったプレーができましたし、キヤノン戦に向けてはもっと強くなれるように準備していきたいと思います。
また、ここまで2試合はメンバーに入れませんでしたが、まずは自分のパフォーマンスがしっかり発揮できる準備を今までと変わらずにしてきました。個人の引退にフォーカスせず、チームが勝つために何をするかにフォーカスしています。
ヤマハはまだトップリーグチャンピオンになったことがないので、このラストチャンスにチーム一丸となって必ず結果を出したいと思います。
試合詳細・メンバー
NEC | ヤマハ発動機ジュビロ | |||
---|---|---|---|---|
前半 | 後半 | 内訳 | 前半 | 後半 |
3 | 2 |
T | 3 |
5 |
2 | 1 |
G | 2 | 4 |
0 | 0 |
PT | 1 | 0 |
0 | 0 |
PG | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
19 | 12 | 計 | 26 | 33 |
31 | 合計 | 59 |
NEC | |
---|---|
1 |
瀧澤 直 |
2 | 川村 慎 |
3 | 土井 貴弘 |
4 | 山極 大貴 |
5 | サム・ジェフリーズ |
6 | 細田 佳也 |
(7) | 亀井 亮依 |
8 | ジャック・ラム |
9 | 中嶋 大希 |
10 | アレックス・グッド |
11 | 宮島 裕之 |
12 | マリティノ・ネマニ |
13 | ベンハード・ヤンセヴァンレンスバーグ |
14 | 飯山 竜太 |
15 | 吉廣 広征 |
16 | 佐藤 耀 |
17 | 前島 利明 |
18 | 當眞 琢 |
19 | 田中 章司 |
20 | 大和田 立 |
21 | 山田 啓介 |
22 | 亀山 宏大 |
23 | アンドリュー・ケラウェイ |
交替・入替 | ||
---|---|---|
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 |
後半8分 | 14→23 |
入替 | 後半16分 | 5→19 |
入替 | 後半18分 | 7→20 |
入替 | 後半19分 | 1→17 |
入替 | 後半19分 | 3→18 |
入替 | 後半20分 | 6→16 |
入替 | 後半30分 | 5→19 |
入替 | 後半34分 | 11→22 |
ヤマハ発動機ジュビロ | |
---|---|
1 |
山本 幸輝 |
2 | 江口 晃平 |
3 | 伊藤 平一郎 |
(4) | 大戸 裕矢 |
5 | ヘル ウヴェ |
6 | 粟田 祥平 |
7 | 松本 力哉 |
8 | クワッガ・スミス |
9 | 吉沢 文洋 |
10 | サム・グリーン |
11 | マロ・ツイタマ |
12 | ヴィリアミ・タヒトゥア |
13 | 石塚 弘章 |
14 | シオネ・トゥイプロトゥ |
15 | 五郎丸 歩 |
16 | 平川 隼也 |
17 | 岡本 慎太郎 |
18 | 西村 颯平 |
19 | 三浦 駿平 |
20 | パディ・バトラー |
21 | 篭島 優輝 |
22 | 中井 健人 |
23 | 矢富 洋則 |
交替・入替 | ||
---|---|---|
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 |
後半9分 | 3→18 |
入替 | 後半10分 | 1→17 |
入替 | 後半19分 | 2→16 |
入替 | 後半20分 | 7→20 |
入替 | 後半20分 | 14→22 |
入替 | 後半26分 | 9→21 |
入替 | 後半30分 | 5→19 |
入替 | 後半35分 | 15→23 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 |
---|---|---|---|---|
2分 |
NEC | (11)宮島裕之 | T | 5-0 |
3分 | NEC | (10)アレックス・グッド | G | 7-0 |
4分 | ヤマハ発動機 | (11)マロ・ツイタマ | T | 7-5 |
5分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 7-7 |
19分 | ヤマハ発動機 | PT | 7-14 |
|
23分 | ヤマハ発動機 | (2)江口晃平 | T | 7-19 |
24分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 7-19 |
33分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | T | 7-24 |
34分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 7-26 |
37分 | NEC | (11)宮島裕之 | T | 12-26 |
39分 | NEC | (10)アレックス・グッド | G | 14-26 |
40分 | NEC | (1)瀧澤直 | T | 19-26 |
41分 | NEC | (10)アレックス・グッド | Gx | 19-26 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 |
---|---|---|---|---|
2分 |
ヤマハ発動機 | (5)ヘルウヴェ | T | 19-31 |
2分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 19-33 |
9分 | ヤマハ発動機 | (11)マロ・ツイタマ | T | 19-38 |
10分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 19-40 |
12分 | ヤマハ発動機 | (2)江口晃平 | T | 19-45 |
13分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 19-45 |
29分 | ヤマハ発動機 | (16)平川隼也 | T | 19-50 |
30分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 19-52 |
33分 | NEC | (11)宮島裕之 | T | 24-52 |
34分 | NEC | (10)アレックス・グッド | Gx | 24-52 |
38分 | NEC | (2)川村慎 | T | 29-52 |
40分 | NEC | (12)マリティノ・ネマニ | G | 31-52 |
40分 | ヤマハ発動機 | (12)ヴィリアミ・タヒトゥア | T | 31-57 |
41分 | ヤマハ発動機 | (10)サム・グリーン | G | 31-59 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
■堀川監督
試合運営に携わってくださった関係者の皆様のおかげで、久しぶりの秩父宮ラグビー場で非常にいいコンディションの中、プレーできたことに感謝申し上げます。
先週の敗戦を受けて、NEC戦は自分たちのプライドを戻す試合にしたいと思っていました。そのような意味では、勝ち点5を取って勝利できたことは非常に満足しています。メンタル面では先のことを考えずその瞬間にフォーカスすること、またアタックでは前に出るディフェンスに対してボールを下げずにスペースに運びスコアに繋げるという点が修正できました。
ただ、まだまだ成長が必要な点もたくさんある試合でした。特に前半ラスト5分で2トライ、後半ラスト10分で2トライの計4トライはヤマハが今季強みにしてきた時間帯での失点になり、また相手の動きに適応できずに同じ失点をしてしまったことについては次戦への課題として修正していきたいです。