2019フランス遠征試合 第4戦 - 試合日程・結果
2019フランス遠征試合 第4戦:Stade Toulousain戦の結果をご報告します。
2019フランス遠征試合 第4戦
11/26(火) 19:00 Kick off フランス(Toulouse) Stade Ernest Wallon
Stade Toulousain |
VS | ヤマハ発動機ジュビロ |
||
---|---|---|---|---|
Stade Toulousain | 27 | 前半 14-12 後半 13-17 |
29 |
遠征最終戦を逆転勝利で飾る 対スタッド・トゥールーザン
フランス遠征の最終戦は昨年度のフランス最高峰リーグ「TOP14」の覇者スタッド・トゥールーザンとの対戦。。平日のナイターゲームにも関わらず、約1,500名が会場に駆け付け、大型映像機や場内アナウンス、飲食売店やグッズショップもオープンし、公式戦さながらの環境で午後7時のキックオフを待つ。隣接するグラウンドで練習を終えたラグビースクールの子どもたちや女子選手たちも続々とスタンドに集まり、最終戦に相応しい賑やかな雰囲気となった。
スタッド・トゥールーザン(以下、ST)は3番プロップに体重132キロのP.Tafili、ロックに身長2m2センチのB.Chalureau、ナンバーエイトにニュージーランド出身のC.Axtens、センターに元フランス代表でトゥーロンで活躍したベテランのM.Mermozなど9名の1軍スコッド選手をスターティングメンバーに入れ、この試合への意気込みを感じさせる布陣で挑んできた。
ヤマハは試合直前に三村選手が体調不良のため、ナンバーエイトに西内(兄)選手が繰り上がる緊急対応を迫られたが、落ち着いた雰囲気のなかでウォームアップを行い、キックオフの瞬間を迎えた。
先制したのはST。ヤマハがキックしたボールからカウンター攻撃を仕掛け、素早い展開から新加入のWTB、M.Martyがトライ。続けて前半22分にもSTがヤマハが持ち込んだラックのボールを奪い取り、早いパス回しからトライ。0-14とリードを広げられる。
ヤマハはグリーン選手を基点にテンポよく攻撃を開始。相手の反則が増えはじめ、STのロックが同じ反則の繰り返しから一時退場に。そのペナルティーからラインアウトに持ち込み、モールからクワッガ選手が左隅にトライを決める。難しい角度のゴールを五郎丸選手が成功させ、7-12とする。
この得点で勢いがついたヤマハはヘル選手の豪快な突進から一気にST陣地に攻め込み、再びラインアウトからモールを組んでヤマハFWが突進を繰り返す。この試合で誰よりも闘志を見せていたのはフッカーの日野選手。3か月間をSTで過ごした成長ぶりを見せるべく、ゴール前のラックから低い姿勢で突進して前半終了間際にトライを決めた。スタンドに集まったSTサポーターたちから大きな拍手が送られ、日野選手がトゥールーズの人々からとても愛されていたことを伺わせるワンシーンが見られた。このトライで12-14とし、前半が終了した。
後半に入ると、STは若手選手たちが次々と出場し、若さ溢れるパワフルなプレーでヤマハ陣に迫る。ヤマハの反則からSTがペナルティーゴールを狙い、成功。12-17と5点差となる。
後半9分、ヤマハは連続攻撃からWTBの伊東選手が相手ディフェンスを振り切り、中央を突破。約25mを走り切ってトライを決めた。五郎丸選手のゴールも決まり、19-17とし、この試合で初めてリードを奪った。試合の流れを掴んだヤマハはST陣でのゲームを続け、グリーン選手が得意のドロップゴールで追加点を奪い、22-17と5点差をつける。
STは今春にヤマハに交換留学で参加した長身のロック、ヤニック選手がラインアウトで素晴らしいジャンプを披露し、BKに展開。ウィング選手にトライを許し、22-22の同点に追いつかれる。
後半も残り10分となり、緊迫したゲーム展開となる。ST陣で試合を続けるヤマハは五郎丸選手が約45mの飛距離からドロップゴールを狙う。ボールは惜しくもポストを外れるが、直後にSTがドロップアウトしたボールをフッカーの江口選手がチャージ。そのこぼれ球をすかさずクワッガ選手が拾い、相手選手二人を引きずりながら突進して左中間にトライ。五郎丸選手のゴールも決まり、29-22と再びリードを奪い返す。
ホームのSTが勝負に出る。選手入替で大きなFW選手たちを次々とピッチに送り込み、ラインアウトからモールを押し込んでトライ。しかし、右隅からのゴールは決まらず、29-27と2点差に迫られる。
残り時間が刻一刻と経る中、ヤマハはトゥイプロトゥ選手やツイタマ選手がボールを持って前進し、追加点を狙う。STゴール前5mまで攻め込むが、STも必死のディフェンスで対抗。最後は逆襲に出たST選手のボールをクワッガ選手が奪い返し、タッチに蹴り出して試合終了となった。
※ラインアウトのシーン。江口選手のスローイングが光った。(撮影:久保暁生氏)
試合後インタビュー
試合詳細・メンバー
Stade Toulousain | ヤマハ発動機ジュビロ | |||
---|---|---|---|---|
前半 | 後半 | 内訳 | 前半 | 後半 |
2 | 2 |
T | 2 |
2 |
2 | 0 |
G | 1 | 2 |
0 | 1 |
PG | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 1 |
14 | 13 | 計 | 12 | 17 |
27 | 合計 | 29 |
ヤマハ発動機ジュビロ | |
---|---|
1 |
山本 |
2 | 日野 |
3 | 伊藤 |
4 | 大戸 |
5 | アーノルド |
6 | ヘル |
7 | スミス |
8 | 西内 |
9 | 吉沢 |
10 | グリーン |
11 | 矢富(洋) |
12 | トゥイプロトゥ |
13 | 鹿尾 |
14 | 伊東 |
15 | 五郎丸 |
16 | 江口 |
17 | 岡本 |
18 | 植木 |
19 | 山村 |
20 | 大塚 |
21 | 桑野 |
22 | 舟橋 |
23 | 田上 |
24 | 清原 |
25 | タヒトゥア |
26 | ツイタマ |
27 | 和田 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
■堀川監督コメント
「今日は試合前に、厳しい局面で、あえて、しんどい選択をしようと話をしました。昨年まで自分たちが持っていなかったものを、今年は得るんだ、という意気込みです。自陣で相手ボールを奪った場面で、すぐに蹴り出さずにボールを展開してトライを狙いに行くなど、選手たちはチャレンジしてくれました。昨年までの自分たちのスタイルに、新しいものを加えて、ヤマハスタイルのレベルをさらに上げていきたいと思います。
今回、様々な縁があって、スタッド・トゥールーザンには大変お世話になりました。選手の交換留学や、遠征での対戦が実現でき、遠征を許可して下さったヤマハ発動機の関係者の方々や、遠征先でお世話してくださった多くの方々に感謝申し上げます。」