2018-2019トップリーグ 第6節 - 試合日程・結果
2018-2019トップリーグ 第6節:キヤノン戦の結果をご報告します。
2018-2019トップリーグ 第6節
10/13(土) 11:30 Kick off
東京都 秩父宮ラグビー場
キヤノン |
VS | ヤマハ発動機ジュビロ |
||
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17 | 前半 10-33 後半 7-19 |
52 |
安定したセットプレーから8トライ、決勝トーナメント進出を決める
今季6試合目はキヤノンと東京・秩父宮ラグビー場にて対戦。午前11時30分という、久々に早い時間帯の試合となった。注目は新人の矢富(洋)選手がウィングのポジションで初先発となり、兄の勇毅選手はリザーブ入りし、11歳の年の差がある矢富兄弟が同時出場する可能性が早くも訪れた。
キヤノンのキックオフで試合開始。直後にスタンドオフのマッガーン選手が軽快なステップを踏んで前進。ヘル選手やタヒトゥア選手の突破など、テンポよく攻撃を続け、前半2分に小林選手が中央にトライ。五郎丸選手のゴールも成功し、会心の立ち上がりとなった。
しかし、直後のキックオフボールをキャッチミス。そのこぼれ球を押さえられてトライを与えてしまう。キヤノンのゴールは外れ、7-5となる。
ヤマハは安定したラインアウトからボールを保持すると、FWが力強い突進を繰り返し、14分に日野選手が中央にトライ。さらに21分にも日野選手が密集のサイドを走り抜けて連続トライを決め、21-5とリードを広げた。
スクラムも崩れることなく安定しており、スクラムハーフの吉沢選手が早いパスでヤマハBKを動かし、28分にマッガーン選手の突破から、最後は田中選手が左隅に飛び込みトライ。26-5とする。
32分にキヤノンが連続攻撃から1トライ返すが、前半終了直前にヤマハは新人の矢富(洋)選手が快速を飛ばして中央にトライ。マッガーン選手のゴールも決まり、33-10で前半を終える。
後半はヤマハのキックオフで試合が再開される。キヤノンは前半から戦術を変え、スクラムハーフの天野選手を起点に足の速いBK選手が左右に走る展開ラグビーで得点を狙う。防戦に回るヤマハは三村選手や小林選手らの好タックルで応酬。双方無得点の時間が続く。
均衡を破ったのは元南アフリカ代表のスミス選手。後半26分に得意とする密集で相手ボールを奪うプレーを見せると、その密集を突き破って相手ゴールラインに一直線。55mを走り切ってトライするスーパープレーは集まった約7千名の来場者を唸らせた。
29分に吉沢選手から矢富(勇)選手の入替が場内アナウンスにて紹介されると、会場は大きな歓声に包まれた。矢富兄弟の同時出場が実現した瞬間だ。35分、相手のキックしたボールを弟の矢富(洋)選手がキャッチすると、果敢にカウンター攻撃を仕掛ける。ラックから、今度は兄の矢富(勇)選手がパスダミーで抜け出し、最後がサポートした大戸選手にパス。大戸選手が中央にトライし、マッガーン選手のゴールも成功して47-10とリードを広げた。
キヤノンも1トライ返すが、試合終了間際の39分に途中出場の山村選手が密集からボールを拾い、勢い良く突進してトライ。37歳のベテランが11シーズンぶりにトップリーグでトライを決めた。ヤマハは合計8トライを奪い、5勝目を挙げ、勝ち点24でホワイトカンファレンスの首位に返り咲いた。
試合後の場内インタビューにて清宮監督は「山村選手はチームを明るくする素晴らしい選手。今日、ヤマハでの公式戦最多出場記録を作り、さらに11年ぶりにトライを秩父宮で決め、まさに"亮さんメモリアルデー"」と入団15年目となる大御所を満面の笑みで称えた。
※後半に55mの独走トライを決めたクワッガ・スミス選手(写真:久保暁生氏)
試合後インタビュー
■山本ゲームキャプテン
「トップリーグ初出場の選手や久々の出場機会となった選手たちもいたので、試合前から『まとまりを大切にしていこう』と話し、実際にそれがグラウンドで表現できた試合になりました。予期せぬ交代などありましたが、One Yamahaをキーワードに、ヤマハスタイルのラグビーを貫けました。特に良かったのは最初のスクラム。ここを練習の時から意識して取り組み、その意識の差が今日の勝敗に繋がったのではないかと思います。僕は明日からの日本代表合宿に参加します。ヤマハの代表として、しっかりとトレーニングに取り組み、一つでも多くの国際試合に出場したいと思います。」
試合詳細・メンバー
キヤノン | ヤマハ発動機ジュビロ | |||
---|---|---|---|---|
前半 | 後半 | 内訳 | 前半 | 後半 |
2 | 1 |
T | 5 |
3 |
0 | 1 |
G | 4 | 2 |
0 | 0 |
PG | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
10 | 7 | 計 | 33 | 19 |
17 | 合計 | 52 |
キヤノン | |
---|---|
1 |
東恩納 寛太 |
(2) | 庭井 祐輔 |
3 | 城 彰 |
4 | アニセ サムエラ |
5 | ジャン・デクラーク |
6 | フィナウ・トゥパ |
7 | 植松 宗之 |
8 | フィリップ・ヴァンダーウォルト |
9 | 天野 寿紀 |
10 | 田村 優 |
11 | 三島 藍伴 |
12 | 三友 良平 |
13 | マイケル・ボンド |
14 | 藤本 健友 |
15 | イズラエル・ダグ |
16 | 設樂 哲也 |
17 | 五十嵐 優 |
18 | 上田 聖 |
19 | 湯澤 奨平 |
20 | 田中 真一 |
21 | 荒井 康植 |
22 | フレッド・ゼイリンガ |
23 | 藤近 紘二郎 |
交替・入替 | ||
---|---|---|
種類 | 時間 | 背番号 |
交替 |
前半26分 | 7→20 |
交替 | 後半0分 | 13→23 |
入替 | 後半13分 | 3→18 |
入替 | 後半13分 | 10→22 |
入替 | 後半27分 | 1→17 |
入替 | 後半27分 | 9→21 |
入替 | 後半36分 | 4→19 |
入替 | 後半37分 | 2→16 |
ヤマハ発動機ジュビロ | |
---|---|
(1) |
山本 幸輝 |
2 | 日野 剛志 |
3 | 伊藤 平一郎 |
4 | 大戸 裕矢 |
5 | ディネスバラン・クリシュナン |
6 | ヘル ウヴェ |
7 | クワッガ・スミス |
8 | 三村 勇飛丸 |
9 | 吉沢 文洋 |
10 | マット・マッガーン |
11 | 田中 渉太 |
12 | ヴィリアミ・タヒトゥア |
13 | 小林 広人 |
14 | 矢富 洋則 |
15 | 五郎丸 歩 |
16 | 名嘉 翔伍 |
17 | 西内 勇二 |
18 | 山村 亮 |
19 | 桑野 詠真 |
20 | モセ・トゥイアリイ |
21 | 矢富 勇毅 |
22 | 宮澤 正利 |
23 | 鹿尾 貫太 |
交替・入替 | ||
---|---|---|
種類 | 時間 | 背番号 |
交替 |
前半36分 | 15→23 |
入替 | 後半27分 | 8→20 |
入替 | 後半27分 | 12→22 |
入替 | 後半27分 | 5→19 |
入替 | 後半27分 | 1→17 |
入替 | 後半29分 | 9→21 |
入替 | 後半32分 | 2→16 |
入替 | 後半32分 | 3→18 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 |
---|---|---|---|---|
3分 |
ヤマハ発動機 | (13)小林 広人 | T | 0-5 |
4分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸 歩 | G | 0-7 |
5分 | キヤノン | (14)藤本 健友 | T | 5-7 |
7分 | キヤノン | (10)田村 優 | Gx | 5-7 |
14分 | ヤマハ発動機 | (2)日野 剛志 | T | 5-12 |
15分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸 歩 | G | 5-14 |
21分 | ヤマハ発動機 | (2)日野 剛志 | T | 5-19 |
22分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸 歩 | G | 5-21 |
28分 | ヤマハ発動機 | (11)田中 渉太 | T | 5-26 |
29分 | ヤマハ発動機 | (15).五郎丸 歩 | Gx | 5-26 |
32分 | キヤノン | (8)フィリップ・ヴァンダーウォルト | T | 10-26 |
33分 | キヤノン | (10)田村 優 | Gx | 10-26 |
38分 | ヤマハ発動機 | (14)矢富 洋則 | T | 10-31 |
39分 | ヤマハ発動機 | (10)マット・マッガーン | G | 10-33 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 |
---|---|---|---|---|
26分 |
ヤマハ発動機 | (7)クワッガ・スミス | T | 10-38 |
27分 | ヤマハ発動機 | (10)マット・マッガーン | G | 10-40 |
35分 | ヤマハ発動機 | (4)大戸 裕矢 | T | 10-45 |
36分 | ヤマハ発動機 | (10)マット・マッガーン | G | 10-47 |
37分 | キヤノン | (6)フィナウ・トゥパ | T | 15-47 |
37分 | キヤノン | (12)三友 良平 | G | 17-47 |
39分 | ヤマハ発動機 | (18)山村 亮 | T | 17-52 |
40分 | ヤマハ発動機 | (10)マット・マッガーン | Gx | 17-52 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
■清宮監督
「今日は攻守ともに地に足のついたプレーが出来ました。80分間、エネルギーに満ちた試合内容だったと思います。今日はヤマハラグビーにとってはメモリアルデーでした。プロップの山村選手がヤマハの公式戦(リーグ戦、決勝トーナメント、日本選手権など)の出場記録歴代1位に輝きました。その山村選手が、短い出場時間の中、試合のラストでトップリーグでの10年以上ぶりのトライを決め、チームを盛り上げてくれました。実に山村選手らしいなと思います。また、矢富選手は兄弟出場を実現し、ご家族も喜んだことだと思います。決勝トーナメント進出に弾みをつける試合になりました。」