順位決定トーナメントLIXIL CUP2016 第3戦 - 試合日程・結果
順位決定トーナメントLIXIL CUP2016 第3戦:神戸製鋼戦の結果をご報告します。
順位決定トーナメントLIXIL CUP2016 第3戦
1/24(日) 11:40
:秩父宮
ヤマハ発動機ジュビロ 26
前半 5-17
後半 21-5
22神戸製鋼
試合レポート
後半に粘り強さを発揮、トップリーグ3位で今季終了
決勝進出を逃したヤマハは3位決定戦を神戸製鋼と日本ラグビーの聖地、秩父宮ラグビー場にて対戦。心配された雪もなく、快晴の都心にて今季最終戦のキックオフ時間を迎えた。
神戸製鋼のキックオフで試合が始まる。神戸製鋼はスクラムハーフのエリス選手からのハイパント攻撃を徹底し、ヤマハ陣に襲い掛かる。強い日差しを受けながらも五郎丸選手や伊東選手らがボールをしっかりとキャッチして対抗する。
10分、ヤマハはスクラムで圧力をかけてからバックスに展開。サウ選手が相手ゴールラインに迫り、ラックからのボールを受けた堀江選手が右中間に先制トライを決めて5-0とする。
ハイパント攻撃を徹底する神戸製鋼はヤマハ陣でゲームを進め、19分に密集の隙をつく形でエリス選手がトライ。ゴールも決まり、5-7となる。さらに22分、神戸製鋼はペナルティーゴールを決め、5-10とリードを広げにかかる。
前半終了間際、ヤマハが反則すると、またしても神戸製鋼のエリス選手がすぐにボールを持って前進し、そのまま中央にトライ。5-17で前半を終える。
後半、太陽を背にしたヤマハはフォワード選手が突進を繰り返し、相手陣に攻め込む。10分、ヤマハは強みのスクラムを押し込んでから、バックスにボールを展開する。相手ゴールライン前のラックから大戸選手が持ち込んで、トライ。五郎丸選手がゴールを決め、12-17と5点差に追い上げる。
20分、ヤマハがラインアウトからミス。神戸製鋼が細かくボールをつないで、一気にヤマハ陣へなだれ込む。ラックからボールが展開されたところを、センターの宮沢選手が素早い動きで相手選手にタックルを見舞う。相手選手がボールをこぼしたところを、ヤマハ選手がボールを拾い、自陣からつなぎ、サウ選手が鋭いステップで相手ディフェンスを交わすと、90mを走りきる独走トライを決める。17-17と同点とし、五郎丸選手のゴールも決まり、ついに19-17と逆転に成功する。
しかし、24分に神戸製鋼は五郎丸選手のパスをカットしてキャッチすると、そのまま張走りきってトライ。19-22と、またしても神戸製鋼がリードを奪いにかかる。
残り時間が10分少々となり、緊迫したゲームが続くなか、28分、ヤマハは大田尾選手がキックパスを左コーナーに放つ。途中出場の粟田選手を猛追してボールを確保すると、相手ゴール前に迫り、クリシュナン選手らフォワード陣がアタックを重ねる。タイミングを見計らって矢富選手がボールをバックスに展開。大田尾選手からのパスを受けた粟田選手が相手選手を引きずりながらトライを決める。五郎丸選手が右隅からのゴールを決め、26-22とし、ヤマハがリードを奪い返す。
ヤマハは追加点を狙い、トゥイアリイ選手らが躍動。ボールをしっかりと確保しながら、相手陣でのゲームを続けていく。一方、神戸製鋼もフーリー選手を投入し、ラストチャンスに賭ける。神戸製鋼はボールを奪うと、細かくつないで、ヤマハ陣に攻め込む。
試合終了のホーンがなる中、神戸製鋼の攻撃が続くが、ラックでヤマハがボールを奪い返し、最後は昨シーズンのラストマッチと同様に、エース五郎丸選手が高らかにボールを蹴り上げてノーサイド。今季トップリーグの成績を3位とし、今シーズンの全日程を終了した。
試合後、トップリーグ開幕戦から全試合にて記者会見を行ってきた五郎丸選手は「どの試合会場に行っても満席に近い状態が続き、改めてワールドカップでの勝利の大きさを感じました。2019年の日本開催のためにと、責任を持って戦ってきたことが、このようなラグビー人気につながり、嬉しく思います。この先、日本でのラグビー文化を、選手、協会、報道の皆様、そして人気を支えるファンの方々の全ての力を合わせて、築いていくことができればと思います。」とコメントし、今シーズンを締めくくりました。
※画像:後半にトライを決めた粟田選手
三村主将
「トップリーグ優勝という目標に届かなかったことは残念です。しかし、2年連続のトップ4入りができたことに対して、胸を張りたいと思います。いくつかペナルティーゴールを選択しても良い場面がありましたが、この試合のテーマに『全力を出し尽くす』ことを掲げていましたので、ラインアウトからのFW勝負を挑みました。前半はミスもあり、相手にリードされましたが、後半にヤマハらしいプレーで相手を崩してトライを重ねることができました。自分たちの強みを出して最終戦を勝利で飾ることができたと思っています。今シーズン、どの会場でも満員でした。来場された皆様に感謝申し上げます。また、ラグビーを広く伝えてくださる報道関係の皆様にも厚くお礼申し上げます。素晴らしい環境を作ってくださった協会にも感謝しています。今シーズン、本当に有難うございました。」
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 山本幸輝 |
2 | 加藤圭太 |
3 | 山村亮 |
4 | 大戸裕矢 |
5 | デューク・クリシュナン |
6 | 八木下惠介 |
(7) | 三村勇飛丸 |
8 | 堀江恭佑 |
9 | 矢富勇毅 |
10 | 大田尾竜彦 |
11 | シアレ・ピウタウ |
12 | マレ・サウ |
13 | 宮澤正利 |
14 | 伊東力 |
15 | 五郎丸歩 |
16 | 日野剛志 |
17 | 仲谷聖史 |
18 | 伊藤平一郎 |
19 | 斉田晃平 |
20 | モセ・トゥイアリイ |
21 | 吉沢文洋 |
22 | 井本克典 |
23 | 粟田祥平 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 | 後半0分 | 3→18 |
入替 | 後半11分 | 2→16 |
入替 | 後半20分 | 6→20 |
入替 | 後半20分 | 11→23 |
入替 | 後半29分 | 1→17 |
入替 | 後半29分 | 4→19 |
前半 | ||
1 | T | 2 |
0 | G | 2 |
0 | PG | 1 |
0 | DG | 0 |
5 | 合計 | 17 |
後半 | ||
3 | T | 1 |
3 | G | 0 |
0 | PG | 0 |
0 | DG | 0 |
21 | 合計 | 5 |
26 | 合計 | 22 |
神戸製鋼 | |
1 | 平島久照 |
2 | 長崎健太郎 |
3 | 山下裕史 |
4 | 中島ヴァカウタイシレリ |
(5) | 伊藤鐘史 |
6 | 安井龍太 |
7 | 前川鐘平 |
8 | マット・バンリーベン |
9 | アンドリュー・エリス |
10 | 山中亮平 |
11 | 大橋由和 |
12 | 南橋直哉 |
13 | 今村雄太 |
14 | 濱島悠輔 |
15 | 正面健司 |
16 | 安江祥光 |
17 | 山崎基生 |
18 | 山内雅延 |
19 | 清水佑 |
20 | 鈴木敬弘 |
21 | イーリニコラス |
22 | 井口剛志 |
23 | ジャック・フーリー |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交替 | 前半39分 | 11→22 |
入替 | 後半17分 | 14→21 |
入替 | 後半23分 | 1→17 |
入替 | 後半23分 | 2→16 |
入替 | 後半29分 | 9→23 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-神戸製鋼 |
10分 | ヤマハ発動機 | (8)堀江恭佑 | T | 5-0 |
12分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 5-0 |
19分 | 神戸製鋼 | (9)アンドリュー・エリス | T | 5-5 |
20分 | 神戸製鋼 | (10)山中亮平 | G | 5-7 |
23分 | 神戸製鋼 | (10)山中亮平 | PG | 5-10 |
38分 | 神戸製鋼 | (9)アンドリュー・エリス | T | 5-15 |
39分 | 神戸製鋼 | (10)山中亮平 | G | 5-17 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-神戸製鋼 |
10分 | ヤマハ発動機 | (4)大戸裕矢 | T | 10-17 |
11分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 12-17 |
16分 | 神戸製鋼 | (10)山中亮平 | PGx | 12-17 |
20分 | ヤマハ発動機 | (12)マレ・サウ | T | 17-17 |
21分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 19-17 |
24分 | 神戸製鋼 | (22)井口剛志 | T | 19-22 |
25分 | 神戸製鋼 | (10)山中亮平 | Gx | 19-22 |
28分 | ヤマハ発動機 | (23)粟田祥平 | T | 24-22 |
29分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 26-22 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
清宮監督
「非常に高いモチベーションと良い準備ができた上で臨めた試合でした。大きなポイントは二つ。一つは、今シーズン最後の公式戦であり、全力を尽くすことを掲げました。『全力を出し切る』太田レスリングコーチの言葉がチームに芯を通してくれました。そして、もう一つはリーグ戦にて大敗した神戸製鋼を倒すという目標。このモチベーションと三村主将が素晴らしいキャプテンシーを発揮してくれ、神戸製鋼から勝利し、今季3位という成績でシーズンを終えることができました。優勝という目標は達成できませんでしたが、今日の勝利は胸を張ってよいものだと思います。今シーズン、たくさんの来場者に囲まれて試合が行え、本当に感謝しています。選手たちが輝くことができる雰囲気を皆様が作ってくれました。有難うございました。」