プレーオフトーナメントLIXIL CUP2015 第2戦 - 試合日程・結果
プレーオフトーナメントLIXIL CUP2015 第2戦:パナソニックワイルドナイツ戦の結果をご報告します。
試合レポート
ファイナルの舞台、本領発揮できず準優勝
プレーオフ導入後、初の決勝進出を果たしたヤマハ発動機ジュビロ。「新しい歴史を作りたい」と三村主将は大舞台を前に気負うことなく、むしろキックオフが待ちきれない様子で会場入りをした。
トスでは風下を選んだヤマハ。午後2時にパナソニックのキックオフで今季のトップリーグ・ファイナルが始まる。開始2分に早くも最初のスクラムの場面。しかし、ヤマハがスクラムを崩した反則をし、パナソニックの名手、バーンズ選手にペナルティーゴール(以下、PG)を決められ、0-3と先制される。
ヤマハは風下に耐えながら、大田尾選手のハイパントで相手陣に攻め入ると、8分にラインアウトからモールを組み、最後は堀江選手が力強くボールを相手インゴールに運んでトライ。五郎丸選手のゴールも決まり、7-3と逆転する。
11分、パナソニックはバーンズ選手がヤマハ選手のいないスペースにボールを蹴りこみ、北川選手がトライ。7-8と再びリードを奪い返す。
ヤマハはラックを連取して、矢富選手が左右に攻撃を仕掛けるがパナソニックの厚い防御網を乱すことができず、得点が奪えない。
逆に22分、パナソニックがラインアウトから展開し、笹倉選手が突破。タッチライン際を快走した山田選手がキック。そのボールに反応したバーンズ選手が押さえてトライ。7-13とリードを広げられる。さらに28分、パナソニックのエース、山田選手にトライを奪われ、7-20となる。
追加点を狙うヤマハはキックオフボールからプレッシャーをかけ、相手陣22m中央でのヤマハボールスクラムを得る。サウ選手が中央突破し、ゴール前に迫る。そこで相手反則があり、相手FW選手がイエローカードの一時退場に。再びヤマハボールのスクラムとなり、堀江選手がサイドを突く。矢富選手が素早くボールを展開、大田尾選手が相手ディフェンスを弾き飛ばし、左のスペースに山なりのパスを放つ。そこへ中園選手が走りこんでトライ。12-20と8点差に詰め寄る。
ところが終了間際にバーンズ選手にPGを決められ、12-23と11点差をつけられて前半を終える。
風上となった後半、五郎丸選手のカウンター攻撃から相手陣に入ると、パナソニック陣でのゲームを続ける。トゥイアリイ選手や大戸選手らが激しく突進を繰り返すが、ディフェンス網を突き破れず、得点できない。
今度は風下のパナソニックが、じわじわとヤマハ陣のゴール前まで攻め込む。自陣のゴールライン前まで攻め込まれるピンチの場面に、五郎丸選手が執念の中央突破を図り、前進する。そのチャンスから大田尾選手が長いキックで相手陣にボールを転がす。伊東選手が追いかけるが、ボールのバウンドに嫌われ、得点にならず。しかし、相手選手がタッチラインにボールをはじいたという反則となり、チャンスが続く。ラインアウトから展開し、サウ選手や日野選手らが果敢に攻めるが、パナソニックの防御網は依然と固く、ヤマハ選手たちに疲労の色が見え出す。
後半は追加点を双方が奪えないまま、時間が過ぎていく。試合の行方がほぼ固まった36分、パナソニックの北川選手にトライを許し、勝負が決まる。最終スコアは12-30となり、試合終了。今季のトップリーグは準優勝となり、悲願の日本一は、2月の日本選手権に持ち越しとなった。
※前半に堀江選手がトライを決める
三村主将
「もっとスクラムやラインアウトからのモールで相手に圧力をかけたかったのですが、全体的に受けに回ってしまった印象があります。また、相手の強みである、攻守の切り替えからの攻撃を止めることができませんでした。相手の強みが出て、自分たちの強みがだせない展開となり、残念です。しかし、決勝というリーグ戦とは違う戦い方を経験したので、さらに成長できる機会を得たと思っています。次の日本選手権に向けて、再びチャレンジしていきます。」
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 山本幸輝 |
2 | 日野剛志 |
3 | 田村義和 |
4 | 大戸裕矢 |
5 | デューク・クリシュナン |
6 | モセ・トゥイアリイ |
(7) | 三村勇飛丸 |
8 | 堀江恭佑 |
9 | 矢富勇毅 |
10 | 大田尾竜彦 |
11 | 中園真司 |
12 | マレ・サウ |
13 | 宮澤正利 |
14 | 伊東力 |
15 | 五郎丸歩 |
16 | 加藤圭太 |
17 | 岸直弥 |
18 | 山村亮 |
19 | 斉田晃平 |
20 | 山路和希 |
21 | 小池善行 |
22 | 井本克典 |
23 | シアレ・ピウタウ |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 | 後半21分 | 1→17 |
入替 | 後半26分 | 3→18 |
入替 | 後半29分 | 6→19 |
入替 | 後半29分 | 11→23 |
入替 | 後半38分 | 2→16 |
入替 | 後半38分 | 9→21 |
入替 | 後半38分 | 13→22 |
前半 | ||
2 | T | 3 |
1 | G | 2 |
0 | PG | 2 |
0 | DG | 0 |
12 | 合計 | 23 |
後半 | ||
0 | T | 1 |
0 | G | 1 |
0 | PG | 0 |
0 | DG | 0 |
0 | 合計 | 7 |
12 | 合計 | 30 |
パナソニックワイルドナイツ | |
1 | 稲垣啓太 |
(2) | 堀江翔太 |
3 | 川俣直樹 |
4 | 谷田部洸太郎 |
5 | ダニエル・ヒーナン |
6 | 劉永男 |
7 | 西原忠佑 |
8 | ホラニ龍コリニアシ |
9 | 田中史朗 |
10 | ベリック・バーンズ |
11 | 山田章仁 |
12 | 林泰基 |
13 | 霜村誠一 |
14 | 北川智規 |
15 | 笹倉康誉 |
16 | 設樂哲也 |
17 | 木川隼吾 |
18 | 河野悠輝 |
19 | 飯島陽一 |
20 | 谷昌樹 |
21 | 内田啓介 |
22 | JP・ピーターセン |
23 | 三輪忠寛 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 | 後半15分 | 10→22 |
入替 | 後半15分 | 13→23 |
入替 | 後半16分 | 5→20 |
交替 | 後半26分 | 15→21 |
入替 | 後半37分 | 1→17 |
入替 | 後半37分 | 2→16 |
入替 | 後半37分 | 3→18 |
入替 | 後半37分 | 8→19 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-パナソニックワイルドナイツ |
3分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | PG | 0-3 |
8分 | ヤマハ発動機 | (8)堀江恭佑 | T | 5-3 |
9分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 7-3 |
11分 | パナソニック | (14)北川智規 | T | 7-8 |
13分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | Gx | 7-8 |
22分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | T | 7-13 |
23分 | パナソニック | (12)林泰基 | Gx | 7-13 |
28分 | パナソニック | (11)山田章仁 | T | 7-18 |
29分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | G | 7-20 |
33分 | ヤマハ発動機 | (11)中園真司 | T | 12-20 |
34分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | Gx | 12-20 |
39分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | PG | 12-23 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-パナソニックワイルドナイツ |
36分 | パナソニック | (14)北川智規 | T | 12-28 |
37分 | パナソニック | (23)三輪忠寛 | G | 12-30 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
清宮監督
「前半にリードされることは想定内でした。後半に勝負にでるプランで、トスはあえて風下を選びました。しかし、後半に攻め込んでチャンスをものに出来ませんでした。そこに尽きると思います。攻め込みながら、パナソニックはヤマハへの工夫があり、その工夫を上回る攻撃ができなかったことが勝負を決めました。ファイナルという舞台に慣れているパナソニックが試合巧者だったと言えます。試合は敗れましたが、今日は静岡県から37台のバスで多くの人が応援に駆けつけてくださり、川勝静岡県知事や渡部磐田市長も一緒に優勝の瞬間を味わおうとスタンドに来てくださり、静岡県のラグビー熱を感じることができました。次の日本選手権に向けて、今日の経験を糧に取り組んでいきます。たくさんの応援、有難うございました。」