2014-2015トップリーグ1stステージ 第5節 - 試合日程・結果
2014-2015トップリーグ1stステージ 第5節:クボタスピアーズ戦の結果をご報告します。

試合レポート
ミス多発で苦戦、残り8分に引き分けに持ち込む
新潟市陸上競技場でのトップリーグ第5節は、新潟をセカンドホーム的に位置づけるクボタとの対戦となった。
ヤマハのキックオフで試合開始。風下に立ちながらも、小刻みにボールを繋ぎ、相手陣でのゲームを進める。前半4分にラインアウトからのモールを押し込み堀江選手がトライ。五郎丸選手のゴールも成功し、7-0と先制する。
12分にはピウタウ選手の大きなゲインから相手陣に入り、大田尾選手がハイパントを蹴る。宮澤選手が競って相手にプレッシャーをかけると、地面に転がったボールを大戸選手が拾い、ゴールポスト中央にトライ。14-0と幸先の良いスタートを切る。
風上のクボタが反撃にでる。キックを織り交ぜ、ヤマハ陣に攻め込むと、27分にラックからのボールを展開し、右隅にトライ。日本代表の立川選手のゴールも決まり、14-7とする。
33分、ヤマハボールのスクラム。ヤマハFWが押し込むが、ボールがスクラムの外に転がる。そのボールをクボタのスクラムハーフ茂木選手がすかさず拾うと、20mを走りきってトライ。14-14と振り出しに戻る。
すぐにヤマハは強みのセットプレーから試合の建て直しにかかる。ラインアウトからモールを押し込むと、最後はトゥイアリイ選手が相手ディフェンスを突き破ってトライを決める。五郎丸選手のゴールも決まり、21-14と7点リードで前半を終えた。
後半は風上に。クボタのキックオフで試合が再開される。ヤマハが攻める時間が長いが、効果的な前進が見られない。逆に耐えたクボタが6分にトライ。ゴールも決まり、21-21と再び同点に。このトライからクボタに勢いが出始める。
試合は膠着状態となり、ヤマハベンチが仕掛ける。12分に小池選手と大田尾選手のハーフ団から矢富選手と曽我部選手に入替え。リズム良く攻撃し、相手陣に入る。スクラムを押し込み、クボタのゴールラインに迫る。相手の反則があり、再びスクラムを選択。スクラムトライに期待がかかる。ところが、ここでアーリープッシュ(ボールが投入される前にスクラムを押す反則)を取られ、攻め込みながらも得点ができない時間帯が続く。
逆にディフェンスから地域を戻し始めたクボタは、24分に元ニュージーランド代表のトエアバ選手が一瞬の隙を突いてトライ。立川選手のゴールも成功し、21-28となり、この試合でクボタに初めてリードを許してしまう。
ヤマハは地域を取るためにキックしたボールが風に流され、ダイレクトタッチ(22mラインの手前からボールを蹴り、そのままタッチラインを越えてしまうこと)を繰り返し、自陣からの脱出が出来ない。逆にクボタはヤマハのミスを逃さず、ヤマハ陣での試合を続け、流れはクボタに傾く。
苦しい展開が続くが、キックでようやく相手陣に入る。残り9分、再びラインアウトからのモールを押し込み、堀江選手がトライ。五郎丸選手がゴールを決めて28-28となり、この日3度目の同点となる。このトライで4トライ目、ボーナスポイントを獲得した。
時計が残り5分を切る。クボタはフィナウ選手やポキ選手、カトニ選手などパワフルな選手を軸にヤマハ陣に攻め込み、ヤマハのピンチが続く。反則すれば、ペナルティゴールを狙われて敗戦の可能性が出てくるため、慎重なディフェンスを繰り返す。相手のボールを奪い返したヤマハは残り2分、ラストチャンスに賭ける。
矢富選手が積極的にボールを動かし、クボタ陣に攻め込む。五郎丸選手、ハビリ選手らが何度も激しい突進を繰り返す。しかし、この日のクボタはディフェンスが機能、ヤマハのノックオンを誘い、同点でノーサイドとなった。
同点のため、勝ち点2を得て、さらに4トライ獲得によるボーナスポイント1が付き、この日の勝ち点は3に。総勝ち点を19としたが、東芝が同20で首位に躍進し、パナソニックは同19でヤマハと並ぶが、得失点差により2位となり、ヤマハは5節目にして3位に後退する形となった。
試合後、清宮監督は「決してFWの出来は悪くなかったが、全体として各選手の良いパフォーマンスが見られない試合となってしまった。同じミスを繰り返しては勝ちを失う。」と、ミスの多さを指摘。三村主将は「的確な指示を出せない場面もあり、試合中のコミュニケーション不足もあった。この経験を次に活かして、一つ一つ、勝っていきたい。」と、気持ちを切り替える。
※画像:前進する堀江選手とサポートに入るハビリ選手(撮影:久保暁生)
三村主将
「強みのセットプレーで試合の主導権を握りたかったのですが、試合中のコミュニケーションがうまく取れず、流れを呼び込めませんでした。的確な判断や指示ができなかったことも反省点。ファーストステージの残り2試合、この試合での反省を活かして、しっかりと戦っていきたいと思います。」
試合詳細・メンバー
| ヤマハ発動機ジュビロ | |
| 1 | 山本幸輝 |
| 2 | 日野剛志 |
| 3 | 田村義和 |
| 4 | 大戸裕矢 |
| 5 | デューク・クリシュナン |
| 6 | モセ・トゥイアリイ |
| (7) | 三村勇飛丸 |
| 8 | 堀江恭佑 |
| 9 | 小池善行 |
| 10 | 大田尾竜彦 |
| 11 | ハビリロッキー |
| 12 | シアレ・ピウタウ |
| 13 | 宮澤正利 |
| 14 | 中園真司 |
| 15 | 五郎丸歩 |
| 16 | 加藤圭太 |
| 17 | 仲谷聖史 |
| 18 | 山村亮 |
| 19 | 斉田晃平 |
| 20 | ウヴェ・ヘル |
| 21 | 矢富勇毅 |
| 22 | 曽我部佳憲 |
| 23 | 徐吉嶺 |
| 交替・入替 | ||
| 種類 | 時間 | 背番号 |
| 入替 | 後半12分 | 9→21 |
| 入替 | 後半12分 | 10→22 |
| 入替 | 後半26分 | 3→18 |
| 入替 | 後半26分 | 5→19 |
| 入替 | 後半28分 | 13→23 |
| 交替 | 後半36分 | 14→16 |
| 前半 | ||
| 3 | T | 2 |
| 3 | G | 2 |
| 0 | PG | 0 |
| 0 | DG | 0 |
| 21 | 合計 | 14 |
| 後半 | ||
| 1 | T | 2 |
| 1 | G | 2 |
| 0 | PG | 0 |
| 0 | DG | 0 |
| 7 | 合計 | 14 |
| 28 | 合計 | 28 |
| クボタスピアーズ | |
| 1 | 手塚洋成 |
| 2 | 荻原要 |
| 3 | 端本太郎 |
| 4 | 鈴木康太 |
| (5) | 今野達朗 |
| 6 | 田村玲一 |
| 7 | フィナウ・フィリペサーリ |
| 8 | アランド・ソアカイ |
| 9 | 茂木隼人 |
| 10 | 森脇秀幸 |
| 11 | 田中健太 |
| 12 | 立川理道 |
| 13 | アイザイア・トエアバ |
| 14 | 伊藤有司 |
| 15 | 森功至 |
| 16 | 後藤満久 |
| 17 | 古賀太貴 |
| 18 | タキタキ・エロネ |
| 19 | 萩澤正太 |
| 20 | キーガン・ダニエル |
| 21 | 鈴木貴士 |
| 22 | カトニ・オツコロ |
| 23 | ケイド・ポキ |
| 交替・入替 | ||
| 種類 | 時間 | 背番号 |
| 入替 | 後半0分 | 8→20 |
| 入替 | 後半21分 | 1→18 |
| 入替 | 後半21分 | 2→16 |
| 入替 | 後半37分 | 15→22 |
| 入替 | 後半37分 | 13→23 |
得点経過
| 前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-クボタスピアーズ |
| 4分 | ヤマハ発動機 | (8)堀江恭佑 | T | 5-0 |
| 6分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 7-0 |
| 12分 | ヤマハ発動機 | (4)大戸裕矢 | T | 12-0 |
| 13分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 14-0 |
| 27分 | クボタ | (11)田中健太 | T | 14-5 |
| 28分 | クボタ | (12)立川理道 | G | 14-7 |
| 33分 | クボタ | (9)茂木隼人 | T | 14-12 |
| 34分 | クボタ | (12)立川理道 | G | 14-14 |
| 37分 | ヤマハ発動機 | (6)モセ・トゥイアリイ | T | 19-14 |
| 38分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 21-14 |
| 後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-クボタスピアーズ |
| 6分 | クボタ | (7)フィナウ・フィリペサーリ | T | 21-19 |
| 7分 | クボタ | (12)立川理道 | G | 21-21 |
| 24分 | クボタ | (13)アイザイア・トエアバ | T | 21-26 |
| 25分 | クボタ | (12)立川理道 | G | 21-28 |
| 31分 | ヤマハ発動機 | (8)堀江恭佑 | T | 26-28 |
| 32分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | G | 28-28 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
清宮監督
「勝たなければならない試合で勝ち切れず、引き分けにしてしまった試合でした。後半にダイレクトタッチを繰り返すなど、普段では見られないミスが続いたのが響きました。風がうんぬんではなく、全体的に良い動きが見られず、勝てた試合を失いました。」