2014-2015トップリーグ1stステージ 第3節 - 試合日程・結果
2014-2015トップリーグ1stステージ 第3節:パナソニック ワイルドナイツ戦の結果をご報告します。
試合レポート
ホーム戦奇跡の逆点ならず、5点差で惜敗
開幕から2連勝し、首位を維持したままホームのヤマハスタジアムに戻ってきたヤマハ選手たち。地元で迎え撃つのは昨年のトップリーグ覇者パナソニックとあり、ファンや報道陣からも熱い視線が注がれる中、午後6時に試合開始となった。
パナソニックのキックオフボールを落球し、いきなり初スクラムの場面を迎える。このスクラムで反則を取られ、パナソニックがペナルティーゴール(以下、PG)を決め、0-3と、開始1分で先制される。続けて9分にもスクラムで反則を取られ、パナソニックのバーンズ選手にPGを決められ、0-6となる。
ヤマハは大田尾選手が巧みにFWを前に出し、13分に相手反則を得ると五郎丸選手が40mのPGを決めて3-6とする。この得点を機に、勢いが出てきたヤマハは、ウィングのロッキー選手の力強い走りや、伊東選手が日本代表の山田選手のタックルを交わすなど、次第にペースを掴んでいく。五郎丸選手の飛距離あるタッチキックから相手陣深くに攻め入ると、ラインアウトから展開。リズムよく攻撃を続けるが、ラックから出たボールをパナソニックの霜村選手にインターセプトされる。60mの独走トライを許し、3-11と引き離される。
8点差をつけられたが、大田尾選手のハイパントや、相手の反則を得た五郎丸選手がすかさず前に出るなど、果敢に攻める姿勢を見せるヤマハ。スタンドからの声援も大きくなっていく。36分にベンチが動く。池町選手から矢富副将に入替え、試合の主導権を掴みにかかる。その期待に応えるがごとく、矢富選手がラックサイドを駆け抜け、チャンスを作る。前半終了のホーンが鳴る中、ヤマハはスクラムから攻撃を展開し、相手反則を得る。五郎丸選手が左中間からのPGを冷静に決めて6-11で前半を終えた。
5点のビハインドで迎えた後半、ヤマハのキックオフで試合が再開される。大田尾選手のゲームコントロールが光る。地域を得るキックや、好調のピウタウ選手や堀江選手らの突進を演出し、パナソニック陣に攻め込んでいく。
しかし、パナソニックも南アフリカ代表のピーターセン選手の豪快なランニングや、日本代表のホラニ選手の突進などで対抗。日本代表の田中選手も巧みなキックを見せ、地域を戻すなど、両軍譲らぬ緊迫した試合展開となる。
後半の最初の得点は29分になってから。パナソニックの三輪選手がPGを決めて6-14となる。残り時間が少なくなる中、今度は32分に五郎丸選手がPGを決め、9-14に。再び5点差に詰め寄り、1トライ1ゴールで逆点が可能となる得点圏内にスコアを戻した。
パナソニックは試合巧者らしく、じっくりと時間を使いながら、じわじわとヤマハ陣に攻め込む。ヤマハはひたむきにディフェンスを繰り返す。大型ビジョンのタイムが残り1分を表示する。
パナソニックの猛攻に耐え続けると、相手が反則。最後の望みを賭け、五郎丸選手がタッチキックを選択。そのキック一つで一気にパナソニック陣深くに入ると、ヤマハはラインアウトから怒涛のモール攻撃を展開する。相手ゴールラインに迫るが、パナソニックが懸命に押し戻す。
ヤマハがボールを保持したまま、試合終了を告げるホーンが鳴る。大田尾選手と入れ替わった曽我部選手が左右にヤマハ選手を走らせ、好機を探る。トゥイアリイ選手やピウタウ選手など強いランナーが幾度も突破を試みる。
ホーンが鳴ってから4分以上が経過。スタジアムの誰もが緊迫した攻防に釘付けとなり、席を立つ姿は見られない。ヤマハは攻撃を重ねるが、仕掛けるごとにアタックの人数が減り、逆にパナソニックの執拗なディフェンス網に絡まれて行く。最後はボールを奪われ、ノーサイド。5点差を詰められず、8季ぶりのパナソニックからの勝利は持ち越しとなった。
ヤマハは今季初の黒星となったが、7点差以内の敗戦のため、勝ち点1を獲得した。これにより第3節も首位を堅持し、次節は3年ぶりに九州に乗り込む。
試合後、矢富副将は「負けていない場面が幾つもあっただけに、悔しい。しかし、こうしたタフな試合は確実にヤマハ選手を成長させてくれる。またパナソニックと対戦したい」と前を見据えた。
※真っ向勝負を挑む堀江選手とフォローする三村主将
矢富副将
「僕たちの地元である磐田市のヤマハスタジアムでの試合でしたので、この敗戦は本当に悔しくて仕方ありません。パナソニックのような強い相手に対しても、自分たちのスタイルを貫けるような強さを持たなければと思います。このようなタフな試合が僕たちを成長させてくれます。次は必ず勝利したいと思います。今日はたくさんの来場と声援を本当に有難うございました。」
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 山本幸輝 |
2 | 日野剛志 |
3 | 田村義和 |
4 | 大戸裕矢 |
5 | デューク・クリシュナン |
6 | モセ・トゥイアリイ |
(7) | 三村勇飛丸 |
8 | 堀江恭佑 |
9 | 池町信哉 |
10 | 大田尾竜彦 |
11 | ハビリロッキー |
12 | シアレ・ピウタウ |
13 | 宮澤正利 |
14 | 伊東力 |
15 | 五郎丸歩 |
16 | 加藤圭太 |
17 | 仲谷聖史 |
18 | 山村亮 |
19 | 斉田晃平 |
20 | ウヴェ・ヘル |
21 | 矢富勇毅 |
22 | 曽我部佳憲 |
23 | 中園真司 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 | 前半36分 | 9→21 |
入替 | 後半20分 | 3→18 |
入替 | 後半24分 | 2→16 |
入替 | 後半29分 | 10→22 |
入替 | 後半31分 | 5→19 |
入替 | 後半38分 | 1→17 |
前半 | ||
0 | T | 1 |
0 | G | 0 |
2 | PG | 2 |
0 | DG | 0 |
6 | 合計 | 11 |
後半 | ||
0 | T | 0 |
0 | T | 0 |
1 | PG | 1 |
0 | DG | 0 |
3 | 合計 | 3 |
9 | 合計 | 14 |
パナソニック ワイルドナイツ | |
1 | 稲垣啓太 |
(2) | 堀江翔太 |
3 | 河野悠輝 |
4 | 谷田部洸太郎 |
5 | ダニエル・ヒーナン |
6 | 劉永男 |
7 | 西原忠佑 |
8 | ホラニ龍コリニアシ |
9 | 田中史朗 |
10 | ベリック・バーンズ |
11 | 山田章仁 |
12 | 林泰基 |
13 | 霜村誠一 |
14 | 北川智規 |
15 | 笹倉康誉 |
16 | 設樂哲也 |
17 | 木川隼吾 |
18 | 川俣直樹 |
19 | 飯島陽一 |
20 | ジョージ・ホワイトロック |
21 | 内田啓介 |
22 | JP・ピーターセン |
23 | 三輪忠寛 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交替 | 前半17分 | 10→22 |
入替 | 後半9分 | 5→20 |
入替 | 後半20分 | 4→19 |
入替 | 後半25分 | 13→23 |
入替 | 後半29分 | 9→21 |
入替 | 後半38分 | 1→17 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-パナソニック ワイルドナイツ |
1分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | PG | 0-3 |
10分 | パナソニック | (10)ベリック・バーンズ | PG | 0-6 |
14分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | PG | 3-6 |
29分 | パナソニック | (13)霜村誠一 | T | 3-11 |
30分 | パナソニック | (12)林泰基 | Gx | 3-11 |
42分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | PG | 6-11 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-パナソニック ワイルドナイツ |
29分 | パナソニック | (23)三輪忠寛 | PG | 6-14 |
32分 | ヤマハ発動機 | (15)五郎丸歩 | PG | 9-14 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
清宮監督
「今季はスタイルを変えてきたパナソニックに対し、真っ向勝負を挑んだ試合となりました。スコアでは相手を越えることができませんでしたが、相手を倒すタックルなど、相手を上回る場面も多々あり、収穫ある敗戦と言えます。さらに強さとうまさを身につけていきたいと思います。本日は、たくさんの声援を有難うございました。」