2010-2011年度トップリーグ 第9節 - 試合日程・結果
2010-2011年度トップリーグ 第9節:クボタスピアーズ戦の結果をご報告します。

試合レポート
<河本選手が執念の爆走、耐えて後半節2連勝>
白のセカンドジャージ姿で登場したヤマハのキックオフで試合は開始。前半3分にクボタがPG成功で先制。前半16分にはスクラムでの反則を取られ、リズムに乗れないヤマハはクボタにトライを許し、0-8とリードを広げられる。
串田主将とサウ選手が相次いで負傷退場。二人のキーマンを失う苦しい展開に見えたが大田尾選手が「全員が落ち着いていた。FWも手ごたえを感じていたので、焦らず敵陣でのプレーを選択した」と語るとおり、クボタ陣のゴールポスト正面で得たペナルティーを、キックを狙わずにスクラムを選択。前半35分にモールを押し込んで加藤選手がトライし。五郎丸選手のゴールも決まり、7-8で前半を折り返す。
後半14分にクボタがトライ。7-13とリードを広げられる。後半21分、ヤマハはレヴィ選手が相手ディフェンスをすり抜けて左隅にトライを決めるビックプレー。12-13と再び1点差に。その4分後、今度はクボタがトライを決め、ゴールも成功し、12-20と追いついては突き放される展開に。
残り時間が5分を切り、ヤマハベンチは笠原選手、岸選手、小池選手を投入。勝負に出る。クボタの反則を五郎丸選手が35mのPG成功で15-20とし、5点差に詰め寄る。
残り時間3分、ヤマハはゴールポストほぼ正面でオブストラクションの反則を取られ、クボタはPGを選択。絶体絶命の場面だったが、PGは失敗。すかさずスタンドから「ヤマハ!ヤマハ!」の大声援が沸き起こり、その声援を味方に自陣から反撃に出る。
ドロップアウトのボールを大田尾選手が巧みに確保すると、河本選手にボールが渡り、一気にクボタ陣目掛けて爆走。「ゴールラインに行くまでには捕まるだろうと思ったので、とにかく、このボールをつなぐことを考えていました」(河本選手談)。その生きたボールがウイング辻井選手に渡る。「前がぽっかり空いていた。ゴールラインがはっきり見えた。」とベテランがしっかりと右コーナーに飛び込んでトライを決め、土壇場で20-20の同点に追いついた。
五郎丸選手がコンバージョンゴールを狙う間に電光掲示板は試合終了の40分の表示。今季から40分にゴールキックを狙う場面ではホーンを鳴らさない運営規約があり、静まりかえる西京極陸上競技場・・・。五郎丸選手が蹴ったボールは、まっすぐにゴールポスト中央に吸い込まれ、22-20の逆転に成功した。
ところが、ヤマハ劇場は簡単には幕を下ろさない。ロスタイムに突入し、ヤマハゴールを目掛けて何度もラッシュするクボタ選手。その連続攻撃に耐え、ついにクボタ選手が反則し、ここでようやくノーサイド。京都府出身の矢富選手がマンオブザマッチ(MOM)に輝き、後半節2連勝となる劇的な第9節の幕切れとなった。(画像は矢富選手)
大田尾プレイングアドバイザー
前半はボールを保持することを心掛けていました。ラインアウトでボールの確保が難しい場面もありましたが、そこをFWがよく修正してくれたと思います。後半は太陽のまぶしさもそれほど気にならず、全員が慌てずにプレーしたのも良かった点です。リードされたらキツイと思っていたのですが、しっかりとスコアで食らいつき、最後まで集中力が維持できたのが勝因でしょう。個人としては、終始、落ち着いてプレーできていたので、ほぼゲームプランどおりと言えます。この先も厳しいロードですが、引き続き応援のほど、宜しくお願いします。
試合詳細・メンバー
| ヤマハ発動機ジュビロ | |
| 1 | 前田航平 |
| 2 | 加藤圭太 |
| 3 | 山村亮 |
| 4 | 八木下恵介 |
| 5 | デーリック・トーマス |
| 6 | 河本明哲 |
| (7) | 串田義和 |
| 8 | モセ・トゥイアリイ |
| 9 | 矢富勇毅 |
| 10 | 大田尾竜彦 |
| 11 | 中園真司 |
| 12 | マレ・サウ |
| 13 | 三角公志 |
| 14 | 辻井厚之 |
| 15 | 五郎丸歩 |
| 16 | 岸直弥 |
| 17 | 田村義和 |
| 18 | 八木鉄兵 |
| 19 | 笠原雄太 |
| 20 | 小池善行 |
| 21 | ジョシュア・レヴィ |
| 22 | 井本克典 |
| 交替・入替 | ||
| 種類 | 時間 | 背番号 |
| 交替 | 前半 6分 | 7 → 18 |
| 入替 | 前半 19分 | 12 → 21 |
| 入替 | 後半 24分 | 18 → 19 |
| 交替 | 後半 25分 | 13 → 22 |
| 入替 | 後半 35分 | 11 → 20 |
| 入替 | 後半 35分 | 1 → 16 |
| 前半 | ||
| 1 | トライ | 1 |
| 1 | ゴール | 0 |
| 0 | ペナルティG | 1 |
| 0 | ドロップG | 0 |
| 7 | 合計 | 8 |
| 後半 | ||
| 2 | トライ | 2 |
| 1 | ゴール | 1 |
| 1 | ペナルティG | 0 |
| 0 | ドロップG | 0 |
| 15 | 合計 | 12 |
| 22 | 合計 | 20 |
| クボタスピアーズ | |
| 1 | 手塚洋成 |
| (2) | 萩原要 |
| 3 | 伊藤邦行 |
| 4 | ホラニ龍シオアペラトゥー |
| 5 | 清野輝俊 |
| 6 | 今野達朗 |
| 7 | ドゥルー・ヒッキー |
| 8 | ジョシュア・フイマオノ |
| 9 | 李明根 |
| 10 | スコット・ダルーダ |
| 11 | 柴原英孝 |
| 12 | カトニ・オツコロ |
| 13 | 阿部博典 |
| 14 | 伊藤有司 |
| 15 | 吉田英之 |
| 16 | 後藤満久 |
| 17 | 端本太郎 |
| 18 | ヒュー・マクメニマン |
| 19 | 鈴木力 |
| 20 | 鈴木貴士 |
| 21 | 森脇秀幸 |
| 22 | 高野彬夫 |
| 交替・入替 | ||
| 種類 | 時間 | 背番号 |
| 入替 | 後半 0分 | 15 → 20 |
| 入替 | 後半 9分 | 7 → 18 |
| 入替 | 後半 16分 | 3 → 17 |
| 入替 | 後半 34分 | 2 → 16 |
| 入替 | 後半 35分 | 9 → 22 |
| 入替 | 後半 37分 | 5 → 19 |
得点経過
| 前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-クボタスピアーズ |
| 3分 | クボタ | スコット・ダルーダ | PG | 0-3 |
| 17分 | クボタ | 伊藤有司 | T | 0-8 |
| 18分 | クボタ | スコット・ダルーダ | Gx | 0-8 |
| 35分 | ヤマハ | 加藤圭太 | T | 5-8 |
| 36分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | G | 7-8 |
| 39分 | クボタ | スコット・ダルーダ | PGx | 7-8 |
| 後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-クボタスピアーズ |
| 10分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | PGx | 7-8 |
| 14分 | クボタ | スコット・ダルーダ | T | 7-13 |
| 15分 | クボタ | スコット・ダルーダ | Gx | 7-13 |
| 21分 | ヤマハ | ジョシュア・レヴィ | T | 12-13 |
| 22分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | Gx | 12-13 |
| 25分 | クボタ | 鈴木貴士 | T | 12-18 |
| 26分 | クボタ | スコット・ダルーダ | G | 12-20 |
| 35分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | PG | 15-20 |
| 37分 | クボタ | スコット・ダルーダ | PGx | 15-20 |
| 38分 | ヤマハ | 辻井厚之 | T | 20-20 |
| 39分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | G | 22-20 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
堀川監督
最後の最後まで大きな声援で応援してくださった方々に感謝しています。有難うございました。今日の試合は80分間、本当に最後の最後まで、何が起こるのかわからないゲームの中で、勝ち点4を取れたことは本当に大きいことです。前半はセットプレーが不安定で、我々の意図としたプレーができませんでしたが、後半はディフェンスをしっかりと行い、最後の最後でボールをキープすることができたのが良かった点です。この勝利を自信に、次の試合もしっかりと戦って行きたいと思います。今年は36人の選手しかいない中で、全員が一つの方向に向かって、日々、努力しています。運で勝ったのではなく、全員の努力がこの勝利に結びついたものと確信しています。