2010-2011年度トップリーグ 第2節 - 試合日程・結果
2010-2011年度トップリーグ 第2節:近鉄ライナーズ戦の結果をご報告します。
試合レポート
<タックル、そしてタックル>
第2節はサーキット会場として有名な三重県鈴鹿に舞台を移してのナイターゲーム。すっかり日は暮れたものの、無風のために蒸し暑さがスタジアム全体を覆う。ヤマハ発動機ジュビロはプレイングアドバイザーの大田尾選手を負傷で欠き、サウ選手を司令塔のスタンドオフに起用する布陣で試合に挑んだ。
近鉄のキックオフでゲームは開始。いきなりパワフルな近鉄選手がヤマハ陣にラッシュ。帰化した日本代表選手のトンプソンルーク選手や元ニュージーランド代表のギア選手らが果敢にヤマハゴールをめがけて突進を繰り返すが、耐えること10分。近鉄陣に入ると、ゴールポスト正面で近鉄が反則。五郎丸選手が落ち着いてペナルティーゴールを成功させ、ヤマハが先制する。勝機はこの直後に起きた。再びヤマハ陣深くに攻め込んだ近鉄だが、パスが繋がらず、転がったボールに中垣選手が素早く反応。ボールを拾い上げると、走りこんできたサウ選手にパスを送り、サウ選手の60m独走トライを創出した。五郎丸選手のゴールも決まり、10-0と追加点を奪う。その後、近鉄は1トライ、1ペナルティーゴールを決めるが、五郎丸選手もペナルティーゴールを1本成功させ、13-10とリードを保ったまま前半を終えた。
蒸し暑さが消えないままに後半戦に。後半の立ち上がりも前半同様に近鉄はタウファ兄弟やトンガ代表のロコツイ選手、両センターのイエロメ選手とギア選手と次々に強烈なランナーにボールを持たせ突破を試みる。しかし、この日もヤマハのディフェンスは崩れない。プロップの仲谷選手やセンターの三角選手らの弾丸タックルで近鉄選手にミスを誘い、4分に近鉄陣に入りこむと、五郎丸選手が右中間のペナルティーゴールを狙う。五郎丸選手が蹴りだした楕円球はこの日も美しく軽やかにゴールポストの中央を突き抜け、後半も先にヤマハが得点を奪う。
6点差のまま、ゲームは膠着状態になり、両軍ともメンバーを動かせない時間が続く。後半20分過ぎに近鉄がメンバーを入替え、勝負に出る。しかし25分、キックの応酬から、五郎丸選手がカウンターアタック、大きく蹴り返すと見せかけて、ショートパント。短く蹴ったボールは近鉄選手の間をすり抜けると、ボールを追走した五郎丸選手の胸にすっぽりと収まり、まるで道が開けたかのように五郎丸選手が堂々と近鉄陣のゴール中央にトライし、自らゴールも決め、23-10と勝利を決定づけた。
近鉄は元ヤマハの大西選手を投入するなど、さらなる正面突破を図るが、ヤマハ選手のタックルしてはすぐに起き上がり、タックルを繰り返す厚い防御を崩せず、試合終了を告げるホーンが鳴った。ラストプレーと思われた近鉄のアタックにパスミス。しかし、ここで終わらないのが今年のヤマハ劇場。転がったボールを徐選手が足に引っ掛けてドリブル。近鉄陣に戻っていく楕円のボールはヤマハの翼にラッキーバウンド、徐選手にとって待望の今季初トライとなった。ゴールは後半途中出場の越村選手が決めて30-10と近鉄を後半無得点に抑えて連勝を飾った。
マンオブザマッチは開幕戦に続き、3つのペナルティーゴール成功と2つのゴールキック、そして今季初トライを決めたヤマハFB五郎丸選手が受賞した。
串田主将コメント
本当に前節も今日の試合も大きな声援をいただき、有難うございます。また、その声援に応えるべく、体を張った出場選手たち、そして試合を支えてくれたノンメンバーの選手たちを誇りに思います。試合内容ですが、監督の言葉にあったとおり、自分たちで修正できたことが大きいと思います。開幕戦での勝利が奇跡やまぐれではなかったことを証明でき、次の三洋電機さんとの試合に自信を持って挑むことができます。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 仲谷聖史 |
2 | 加藤圭太 |
3 | 山村亮 |
4 | ダニエル・ケート |
5 | 笠原雄太 |
6 | 八木下惠介 |
(7) | 串田義和 |
8 | モセ・トゥイアリイ |
9 | 矢富勇毅 |
10 | マレ・サウ |
11 | 徐吉嶺 |
12 | 中垣裕介 |
13 | 三角公志 |
14 | 辻井厚之 |
15 | 五郎丸歩 |
16 | 高木重保 |
17 | 田村義和 |
18 | 河本明哲 |
19 | 八木鉄兵 |
20 | 小池善行 |
21 | ジョシュア・レヴィ |
22 | 越村一隆 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 | 後半 26分 | 1 → 16 |
入替 | 後半 31分 | 7 → 19 |
入替 | 後半 33分 | 8 → 18 |
入替 | 後半 33分 | 13 → 21 |
入替 | 後半 35分 | 10 → 22 |
入替 | 後半 39分 | 3 → 17 |
入替 | 後半 39分 | 9 → 20 |
前半 | ||
1 | トライ | 1 |
1 | ゴール | 1 |
2 | ペナルティG | 1 |
0 | ドロップG | 0 |
13 | 合計 | 10 |
後半 | ||
2 | トライ | 0 |
2 | ゴール | 0 |
1 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
17 | 合計 | 0 |
30 | 合計 | 10 |
近鉄ライナーズ | |
1 | 田邉篤 |
2 | 吉田伸介 |
3 | 成昴徳 |
(4) | トンプソンルーク |
5 | ルア・ロコツイ |
6 | 佐藤幹夫 |
7 | タウファ統悦 |
8 | 田中正純 |
9 | 金哲元 |
10 | 重光泰昌 |
11 | タウファタフィアイバハ優 |
12 | ジェフリー・イエロメ |
13 | リコ・ギア |
14 | 坂本和城 |
15 | 高忠伸 |
16 | 太田春樹 |
17 | 中村勇輔 |
18 | 松岡勇 |
19 | 大隈隆明 |
20 | 佐久間隆 |
21 | 大西将太郎 |
22 | 森田尚希 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
入替 | 後半 19分 | 6 → 19 |
入替 | 後半 19分 | 15 → 22 |
入替 | 後半 22分 | 9 → 20 |
入替 | 後半 26分 | 10 → 21 |
入替 | 後半 26分 | 2 → 16 |
入替 | 後半 26分 | 3 → 17 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-近鉄ライナーズ |
9分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | PG | 3-0 |
11分 | ヤマハ | マレ・サウ | T | 8-0 |
11分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | G | 10-0 |
14分 | 近鉄 | 金哲元 | T | 10-5 |
14分 | 近鉄 | 重光泰昌 | G | 10-7 |
19分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | PG | 13-7 |
39分 | 近鉄 | 重光泰昌 | PG | 13-10 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-近鉄ライナーズ |
4分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | PG | 16-10 |
9分 | 近鉄 | 重光泰昌 | PGx | 16-10 |
25分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | T | 21-10 |
25分 | ヤマハ | 五郎丸歩 | G | 23-10 |
40分 | ヤマハ | 徐吉嶺 | T | 28-10 |
40分 | ヤマハ | 越村一隆 | G | 30-10 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
堀川監督コメント
多くのヤマハ発動機ジュビロを応援してくださる方々に感謝します。本当に大きな声援で、選手たちには大きな励みになったことは間違いありません。本当に有難うございました。試合についてですが、やはり串田主将と五郎丸副将のリーダーシップ。彼らを中心に、自分たちで修正をする力を持っているのが今のチームの強みです。この2試合での勝利を胸に、次は三洋電機さんに全力でぶつかっていきたいと思います。