2005-2006年度 トップリーグ 第5節 - 試合日程・結果
2005-2006年度 トップリーグ 第5節:サントリーサンゴリアス戦の結果をご報告します。
2005-2006年度 トップリーグ 第5節
10/23(日) 14:00
:近鉄花園ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 57
前半 36-0
後半 21-31
31サントリーサンゴリアス
試合レポート
守り抜き、そしてゴールラインを越える。勝利はそこから生まれる
1週間のブレイクを挟み、訪れた大阪花園ラグビー場。
言葉にすることは難しい、けれどこの日を迎えるための日々の練習、直前のロッカールームの空気は明らかに何かが違った。
14:00のキックオフ、緊張感漂う中、8分に試合が動いた。自陣からFB冨岡の左足キックにサントリーがワンタッチ、これにLO久保が素早く反応、走り込んだLO勝又へと繋ぎ3試合ぶりの、そして待望の先制トライを左中間に決めた。
チーム全員が、そして詰め掛けた応援団の待ち望んだ1つのトライに何か気持ちがふっ切れたような新鮮な空気が流れた。
その後、互いに譲らず拮抗したまま時間が流れた。
集中しディフェンスを繰り返す中、23分にPGのチャンスを得る。SOレーニーがきっちり決めて追加点。
そして直後27分にはハーフウェイ付近のラックから右へ展開、SH佐藤、SOレーニ-、CTB守屋と繋ぎ、最後はFB冨岡がスピードに右隅に飛び込んだ。
これまでの2試合での鬱憤を晴らすかのようなトライシーン。確実に流れはヤマハに傾いていた。
更にチャンスは続く、30分WTBブニバカが、敵陣ゴール前27mで相手のワンタッチキックのボールをキャッチ、あっという間にディフェンスをすり抜け中央にトライ。
ヤマハの怒涛の攻撃は留まることを知らず、36分にはラックからボールを拾ったキャプテン木曽が、スピードにのり走り込んだSOレーニ-へとパス、中央にトライ。
40分にはWTBブニバカが力強いハンドオフでディフェンスをねじ伏せ左澄みにトラ
イ。前半だけで5トライをあげ36対0と大量リードで前半を終えた。
スコアを見ればワンサイド、けれど前半は忘れ、後半は0からのスタート、開始からもう一度自分達のラグビーを展開する。ハーフタイムに胸に誓い、ロッカールームをあとにした。
後半、開始からヤマハは敵陣でボールを支配、果敢に攻撃を仕掛けた。
最初の得点チャンスは14分、ラックからNO8木曽がボールを奪い約40mを独走、WTB辻井へ繋いで中央にトライ。
先制点をあげ、再びヤマハペースかと思われた。
しかし18分、サントリーにこの試合初めて得点を許した。前半から約60分続くディフェンスが集中力を欠くかのごとく崩れ出した。23分にもゴール前中央のPKから素早い攻撃で追加点、
エンジンのかかったサントリーは猛攻撃を仕掛け、25分、29分と立て続けに4トライを奪い43対22と迫った。
前半とはうって変わった展開に場内もどよめいた。
しかし36分、流れを断ち切るかのように後半出場のウィリアムスがラックからのパスを受け、そのままディフェンスを交わし中央へトライ。その後粘るサントリーに1トライを許すものの、
ロスタイム、ハーフウェイ付近でボールをキャッチしたSOウィリアムス、35mを走り、WTBブニバカへとパス、この日3本目となるトライを決め、57-31。
ノーサイドの笛、勝利の笛が鳴り響いた。
主力メンバーの怪我、2つの敗戦、トライのない試合、どれも今のヤマハの姿、それを言い訳にするのではなく、現実を乗り越えるために、本当に強いチームになるために我々が欲しかったもの。「勝利」。
守るだけでは掴めない。守り、そしてゴールラインを超える。それが敵を上回り、そうして生まれた「勝利」。
当たり前のことがとても新鮮で嬉しく思う。
そしていつもジュビロを見守っていてくれる多くの人々に喜びを与えられたことが最高に嬉しい。
仲谷 聖史選手のコメントこの試合でスターティングメンバーに選ばれたこと本当に「サイコー」でした。試合が始まるまでものすごく緊張しましたが始まってしまうと、ひつつひとつのプレーに集中し、走って守って、とにかく記憶がないくらい必死でした。今でもあまり覚えていません・・・
個人的には自分に与えられた仕事はまずまずできたように思いますがスクラムなどセットプレーを安定させるだけでなく、プレッシャーをかけていくような積極的なプレーが足りなかったと思います。チームとしては前半は集中力のあるディフェンスで相手を0点におさえたにも関わらず後半は失点を重ねたことが悔やまれます。
けれども2敗してからの勝利、それもたくさんのトライがとれたことはヤマハにとって本当に大きな自信になりました。そしてトップリーグという高いレベルの試合を経験できたこと本当に「サイコー」な気分です。今日の課題を練習できっちり直して、次の試合に臨みたいと思います。
ヤマハの自慢のファンの皆様本当に温かい応援ありがとうございました。福岡でも元気いっぱいの応援を宜しくお願いします。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 仲谷 聖史 |
2 | 中林 正一 |
3 | 山村 亮 |
4 | 久保 晃一 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 澤田 昇 |
7 | 本間 俊治 |
8 | 木曽 一 |
9 | 佐藤 貴志 |
10 | ブレンダン・レーニー |
11 | マリカ・ブニバカ |
12 | 今利 貞政 |
13 | 守屋 篤 |
14 | 辻井 厚之 |
15 | 冨岡 耕児 |
16 | 古川 新一 |
17 | 中越 将通 |
18 | 石神 勝 |
19 | 串田 義和 |
20 | 岡 健二 |
21 | 中垣 裕介 |
22 | ネイサン・ウィリアムス |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交代 | 前半37分 | 2→16 |
交代 | 後半11分 | 1→17 |
交代 | 後半20分 | 9→20 |
交代 | 後半20分 | 7→19 |
交代 | 後半28分 | 10→22 |
交代 | 後半30分 | 12→21 |
交代 | 後半37分 | 4→18 |
前半 | ||
5 | トライ | 0 |
4 | ゴール | 0 |
1 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
36 | 合計 | 0 |
後半 | ||
3 | トライ | 5 |
3 | ゴール | 3 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
21 | 合計 | 31 |
57 | 合計 | 31 |
サントリーサンゴリアス | |
1 | 長谷川 慎 |
2 | 山岡 俊 |
3 | 尾崎 章 |
4 | 田原 太一 |
5 | サイモン・メイリング |
6 | 高野 貴司 |
7 | 上村 康太 |
8 | 大久保 直弥 |
9 | 田中 澄憲 |
10 | 浅田 朗 |
11 | 伊藤 俊平 |
12 | ピタ・アラティニ |
13 | 瓜生 靖治 |
14 | 平 浩二 |
15 | 小野澤 宏時 |
16 | 坂田 正彰 |
17 | 川村 拓也 |
18 | 早野 貴大 |
19 | ブレント・トンプソン |
20 | 田原 耕太郎 |
21 | 沢木 敬介 |
22 | 北條 純一 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交代 | 後半0分 | 5→18 |
交代 | 後半0分 | 7→19 |
交代 | 後半0分 | 10→21 |
交代 | 後半34分 | 2→16 |
交代 | 後半37分 | 11→22 |
交代 | 後半40分 | 1→17 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-サントリーサンゴリアス |
8分 | ヤマハ | サントリーがキックのボールにワンタッチすることによりオンサイドとなったNo.4がゴール前35m左中間でボールを取りNo.5に繋ぎ左中間にNo.5トライ。 | T | 5-0 |
9分 | ヤマハ | No.10GK成功 | G | 7-0 |
23分 | ヤマハ | ゴール前35m中央からNo.10PG成功 | PG | 10-0 |
27分 | ヤマハ | ハーフウェー中央付近のラインからNo.9-No.10、No.13-No.15と右に繋ぎNo.15右隅にトライ。 | T | 15-0 |
28分 | ヤマハ | No.10GK不成功 | Gx | 15-0 |
30分 | ヤマハ | ゴール前27m右中間でのフリーボールをNo.11が取り中央にトライ | T | 20-0 |
31分 | ヤマハ | No.10GK成功 | Gx | 22-0 |
36分 | ヤマハ | ゴール前27m中央ラックからNo.8拾いNo.10に繋ぎNo.10中央にトライ | T | 27-0 |
37分 | ヤマハ | No.10GK成功。 | G | 29-0 |
40分 | ヤマハ | ゴール前22m右中間ラックから左へNo.9-No.10-No.11と繋ぎ左隅にNo.11トライ | T | 34-0 |
41分 | ヤマハ | No.10GK成功 | G | 36-0 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-サントリーサンゴリアス |
14分 | ヤマハ | 自陣ハーフウェーから15m中央ラックの球をNo.8が奪い約40m走りNo.14に繋ぎNo.14中央にトライ | T | 41-0 |
15分 | ヤマハ | No.10GK成功 | G | 43-0 |
18分 | サントリー | ゴール直前左中間ラックから左へNo.9-No.19と繋ぎ左隅にNo.19トライ。 | T | 43-5 |
19分 | サントリー | No.12GK不成功 | Gx | 43-5 |
23分 | サントリー | ゴール前35m中央PKからNo.9-No.13と繋ぎNo.13中央にトライ | T | 43-10 |
24分 | サントリー | No.12GK成功 | G | 43-12 |
25分 | サントリー | 自陣10m中央ラックから繋ぎNo.15がキックした球をNo.14が右隅トライ。 | T | 43-17 |
26分 | サントリー | No.12GK不成功 | Gx | 43-17 |
29分 | サントリー | 自陣10mラインスクラムからNo.9-No.21と左に繋ぎNo.21中央にトライ | T | 43-22 |
30分 | サントリー | No.12GK成功 | G | 43-24 |
36分 | ヤマハ | ゴール前10m左中間ラックからNo.20-No.22と右に流しNo.22中央にトライ | T | 48-24 |
37分 | ヤマハ | No.22GK成功 | G | 50-24 |
41分 | サントリー | ゴール直前右中間ラックからNo.16持ち込み右中間にトライ。 | T | 50-29 |
42分 | サントリー | No.12GK成功 | G | 50-31 |
45分 | ヤマハ | ハーフウェー付近右中間のフリーボールをNo22が取り、35m走りNo.11に繋ぎNo.11中央にトライ。 | T | 55-31 |
46分 | ヤマハ | No.22GK成功 | G | 57-31 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
岡 健二選手のコメント
まずサントリー戦のメンバーに選ばれた事、久しぶりにとても新鮮な気持ちになり、嬉しさでいっぱいになりました。リザーブメンバーでしたが、出番がきた時には自分の持ち味であるテンポのいいラグビーを展開しようと気合充分で試合当日を迎えました。
前半ベンチで試合を見ていて、とてもラッキーな場面もありましたが、ここ2試合課題にあげていたトライがいい形でとれ、完全にヤマハペースで試合ができていたので、こんな中で自分も出場したいという気持ちが益々大きくなりました。
後半20分に交代が決まり、その瞬間やはり社会人になって一番の緊張を感じましたが、出場してしまうと、夢中になりプレーに集中できました。
プレーした時間の中で連続トライを許す場面もありましたが、声を出したり、トライに繋がる球出しができたり、とにかくトップリーグという大舞台を楽しむことができました。
チームとして後半の疲れてきた時間のディフェンスに課題も見つかりましたので、80分間集中して前半のような試合ができるように、またもっと長い時間出場できるように練習に励みたいと思います。
グラウンドで聞こえたファンの皆様の力強い応援の声に本当に驚き、またものすごく奮い立ちました。
これからも、一緒に勝利の喜びを味わいましょう!