関西社会人ラグビーAリーグ戦 第6戦 - 試合日程・結果
関西社会人ラグビーAリーグ戦 第6戦:近畿日本鉄道戦の結果をご報告します。
関西社会人ラグビーAリーグ戦 第6戦
11/16(土) 12:00
:近鉄花園ラグビー場
ヤマハ発動機 36
前半 19-19
後半 17-12
31近畿日本鉄道
試合レポート
近畿戦、掴んだ勝利は価値ある1勝!!
9月14日に開幕した関西社会人リーグもいよい6戦目、周囲から順位予想の噂もちらほらと聞こえ始める中、ここまでリーグ戦唯一全勝守るヤマハは11月16日大阪近鉄花園ラグビー場で近畿日本鉄道戦を迎えた。先週とはうって代わった暖かい日、その名の通 りアウェイのグラウンドにやってきた選手達は「6連勝」ではなく、この日ただ「1勝」をあげることだけを考えていた。
午後12時、近鉄ファンが観客席を埋め尽くす中、近鉄のキックオフで試合が始まった。ボールをしっかりキャッチしたヤマハはSH村田の素早いパス廻し、CTB今利、WTBソトゥトゥの力強い突破でみるみる敵陣へと入り込んだ。そして3分、敵陣22m中央のラックからSH村田が左へ展開、パスをうけたCTBマットソンは巧みなボディコントロールで敵を交わし、あっという間にゴール中央へノーホイッスルトライを決めた。SO堀川のゴールキックも決まり、幸先良く先制点、ヤマハのリズムかと思われた。しかし直後に自陣30m左ラックで近鉄にボールを奪われトライされる。同点となり試合は振り出しへと戻った。
さらに10分にも自陣ゴール前中央で奪われたボールでトライを許し逆転される。観客席が沸いた。しかし焦ることなく、すぐさま自分達のリズムを取り戻したヤマハは、またたく間に敵陣へ。FB四宮、SO堀川と繋ぎゴールライン手前でWTB西村へと出すが惜しくもパスは繋がらなかった。その後NO8木曽もチャージを見せるなど、近鉄陣内で攻撃し続けた。そしてチャンスがやってきた。17分、敵陣ゴール前中央でのスクラムからNO8木曽がサイドアタック、SH村田が右へ展開、FB四宮からWTB西村へとラストパスが繋がりディフェンスを振り切って右中間へトライ。同点とした。その後も何度となく敵陣まで攻め込むが得点には結びつかないまま時間が過ぎた。そして30分ホームグラウンドを味方に勢いにのる近鉄は再び勝ち越しのトライを決めた。取られたら取り返す。ハーフライン左付近でのショートラインアウト、パスをもらったWTBソトゥトゥはこの日も2人がかり、3人がかりのディフェンスをものともせず大きく前進。SO堀川から右へ展開、CTBマットソンへと繋がり二人飛ばしのパスはWTB西村へ、そしてサイドラインぎりぎりを走りタックルを受けながら内へ走りこんで来たFB四宮へと確実にラストパスを繋ぐ。四宮が右中間へ飛び込みトライ。再び同点となり前半終了。試合は両者一歩も譲らないシーソーゲームとなった。この時思い通 りにゲームを進めることができず苛立ちを隠しきれない者もいた。しかしキャプテンの久保、ベテラン村田には焦る様子はなく「落ち着こう」「後半勝ちに行く」と冷静な言葉にメンバーはもう一度今勝ち取らなければならない1勝を前に奮起した。
後半開始1分、再びCTBマットソンが見せた。敵陣10m中央で相手のキックしたボールをキャッチし、そのままディフェンスを突き飛ばしてゴール中央へとトライ。またしてもノーホイッスルトライで勝ち越しに成功。その後もFB四宮が快速を活かすなど、何度も近鉄陣内へ攻め込んだ。しかし、得点が動いたのは20分粘る近鉄のトライだった。さらに25分にも勝ち越しのトライを奪われた。スコアは26-31。残り時間は15分。しかし今のヤマハにとって残り時間は十分だった。勝つためには攻めて得点するしかない15人は全員で近鉄陣内へ攻め込んだ。強力FWがここ一番でいつも以上の力を発揮したのは一目瞭然。31分、敵陣ゴール前左ラインアウトからモールを押し込んだ。近鉄のディフェンスは堪らずコラプシング。これにより執念のペナルティトライを奪った。ゴールキックも決まり、再逆転。そしてその後も猛攻撃をしかけ、39分にもペナルティキックのチャンス。が惜しくも外れる。時計は40分、花園は近鉄ファン歓声に包まれた。しかし動じず攻め続けるヤマハは再び敵陣ゴール前中央でペナルティキックのチャンスを得た。SO堀川がきっちりと決めて36-31。ノーサイドの笛と共に目の前の1勝を手に入れた。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機 | |
1 | 高木重保 |
2 | 浜浦幸光 |
3 | 中越将通 |
4 | 川原文雄 |
5 | 勝又貴光 |
6 | 久保晃一 |
7 | 村瀬昌弘 |
8 | 木曽 一 |
9 | 村田 亙 |
10 | 堀川隆延 |
11 | ワイサキ・ソトゥトゥ |
12 | タンバイ・マットソン |
13 | 今利貞政 |
14 | 西村 弥 |
15 | 四宮洋平 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
出血時一時交代 | 前半3分 | 11→22 永本宗秀 |
交代 | 前半40分 | 14→22 永本宗秀 |
交代 | 後半24分 | 7→19 本間俊治 |
交代 | 後半27分 | 2→17 中林正一 |
前半 | ||
3 | トライ | 3 |
2 | ゴール | 2 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
19 | 合計 | 19 |
後半 | ||
2 | トライ | 2 |
2 | ゴール | 1 |
1 | ペナルティG | 1 |
0 | ドロップG | 0 |
17 | 合計 | 12 |
36 | 合計 | 31 |
近畿日本鉄道 | |
1 | 石田大起 |
2 | 辻本 裕 |
3 | 浜辺 和 |
4 | 阿部浩之 |
5 | リオ・ファラニコ |
6 | 坪井 章 |
7 | 大谷久志 |
8 | 佐藤幹夫 |
9 | 前田隆介 |
10 | 今井大輔 |
11 | 藤坂将至 |
12 | 栢本和哉 |
13 | 山崎明俊 |
14 | 西尾忠弘 |
15 | フィリップ・ラヤシ |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
出血時一時交代 | 前半2分 | 11→20 橋本俊治 |
出血時一時交代 | 前半10分 | 1→17 阿部 仁 |
出血時一時交代 | 前半13分 | 1→17 阿部 仁 |
出血時一時交代 | 前半20分 | 12→21 小寺亮太 |
負傷交代 | 前半21分 | 11→20 橋本俊治 |
交代 | 後半5分 | 5→18 ベンハー・キバル |
交代 | 後半35分 | 3→17 阿部 仁 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
チームのコメント
アウェイでの近畿日本鉄道戦、開始からの接戦は最後の最後まで続く緊迫した試合となりました。一時はリードされヤマハのリズムではなく試合が流れる時間もありましたが、底力で逆転に成功。試合内容に納得がいかない表情の選手もいました。しかし、良くも悪くも勝つか負けるか、今日接戦の後にヤマハが手にした勝利は6連勝というより、目の前の価値ある1勝だったのではないでしょうか。来る11月30日いよいよ最終戦である神戸製鋼戦を迎えます。「全勝する」「優勝する」結果 は全て同じですが、この日もヤマハはきっと目の前の1勝を手に入れるために全員で戦います。皆様のあたたかいご声援を宜しくお願い致します。