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Robonityシリーズにバリエーションを追加して新発売~ロングストローク、タイミングベルト駆動、低床の3タイプが加わり全54機種に~

2025年11月25日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、単軸ロボット・モータレス単軸アクチュエータ「Robonity(ロボニティ)シリーズ*」に、ロングストロークタイプとタイミングベルト駆動タイプ、そして全高を抑えた低床タイプを追加し、2025年12月3日に発売します。
 ロングストロークタイプは、最長ストローク3,000mm、最高可搬質量200kg、繰返し位置決め精度:±0.01mmの高精度ロングストローク・高可搬モデルです。当社独自の「最適サポート機構」(特許取得済)搭載により、危険速度による速度低下を抑制し、最高速2,400m/secでの動作が可能です。
 またタイミングベルト駆動タイプは、最長ストローク4,000mm、最高速度3,750mm/secと当社歴代最高速度を実現。長距離装置間の高速搬送が可能なモデルです。
 そして低床タイプは、全高をサイズダウンすることで、装置全体のコンパクト化に貢献。薄型化しながらも高い剛性で、高精度を確保しています。
 いずれもガイドやボールねじ、ベルトをカバーするシャッター標準装備のため、グリスの飛散や異物混入を抑止し、半導体やEVバッテリーなど、高いクリーン度やドライ環境が求められる昨今の製造現場での使用も可能です。
 なお、ロングストロークタイプ、タイミングベルト駆動タイプ、低床タイプともに、12月3日(水)~12月6日(土)に東京ビッグサイトで開催される世界最大級のロボット専門展「2025国際ロボット展」に展示します。
※ robotとinfinityを合わせた造語で、豊富なバリエーションを取りそろえているシリーズという意味を込めてネーミング

ロングストロークタイプ


タイミングベルト駆動タイプ

低床タイプ



〈市場背景と製品の概要〉
 さまざまな製品の小型化・高密度化・高機能化・多様化とともに、製品ライフサイクルの短縮化が加速しています。それに応じてモノづくりの現場では、多品種変量生産が増えており、生産設備の効率化や短納期が求められています。なかでも昨今世界的に増加している車載電池(バッテリー)製造工程では、銅系金属の使用制限や低露点環境(ドライ環境)、低発塵、防錆に対応可能な搬送が求められる傾向にあります。
 当社では、ニーズに合わせて、モータレス単軸アクチュエータあるいは単軸ロボットから選べ、位置決めから搬送まで幅広く使用できる「Robonityシリーズ」を2019年5月に発売。随時バリエーション拡充を図り、車載部品、電機・電子、三品業界など、さまざまな分野の生産工程で使用されています。
 今回、ラインアップに加わったロングストロークタイプ、タイミングベルト駆動タイプ、そして低床タイプは、いずれも空気清浄度が高いクリーンな製造現場に対応可能です。またRobonityシリーズは全54機種となり、より最適な仕様を幅広いバリエーションから選択いただけます。
 当社は、単軸ロボットから協働ロボット、リニアコンベアモジュールまで、生産現場の自動化を力強くバックアップする製品を幅広くラインアップする強みを活かし、複雑・多様化する生産現場の効率化・品質向上を追求しています。

〈「Robonity」ロングストロークタイプの主な特徴〉
1)「最適サポート機構」搭載によりストローク100%(最大2,400mm/sec)での動作可能
 サポート部品を複数配置し、ボールねじの振動を抑える当社独自の「最適サポート機構」(特許取得済)を搭載しました。一般的に長いボールねじを高速で動かすと中央がたわみ、ねじ軸の振動による共振で芯がずれて精度低下などを引き起こします(なわとび現象)。そのため、速度を落として使用しなければなりせんが、「Robonity」ロングストロークタイプは、「最適サポート機構」により、速度低下を抑制し、広範囲のストロークにおいて最高速2,400m/secでの動作が可能です。これは、従来機(FLIP-Xシリーズ「GFタイプ」)の1200mm/secに比べ、約2倍の速さです。

2)高剛性・高精度
 ガイドレールとフレームを一体化した構造により、コンパクトでありながら高いモーメント剛性を備え、水平可搬質量200kg、垂直可搬質量100kg(750W)を実現しています。また高効率で高精度な研削ボールネジを採用し、繰返し位置決め精度±0.01mmと高い精度と耐久性を誇ります。

〈「Robonity」タイミングベルト駆動タイプの主な特徴〉
1)当社歴代最高搬送速度3,750/secを実現
 モータ出力アップとハイリード採用により、最高速度3,750mm/sを実現しました。最大可搬質量60kg まで(400Wモータ搭載時)この速度での搬送が可能です。

2)ロングストロークに対応
 従来機(FLIP-Xシリーズ「B14H」)に比べ約1.23倍となる最長ストローク4,000mmを達成。各種生産設備における長距離の工程間搬送が可能です。

〈「Robonity」低床タイプの主な特徴〉
1)設備のダウンサイズが可能
 低床アルミフレームとガイドレールを一体化したアウターレール方式により、従来機比で高さを約20~46%サイズダウン。また全高を抑えられるため、装置全体のコンパクト化にも貢献します。

2)静的許容モーメントの向上
 薄型化しながらも、従来機比でピッチング方向、ヨーイング方向、ローリング方向いずれも剛性が約2倍に向上。繰り返し位置決め精度は±0.005mm、走り精度が ±0.02/800mmと高精度を誇ります。


〈「Robonity」ロングストローク、タイミングベルト駆動、低床の3タイプに共通する主な特徴〉
1)耐環境仕様を標準装備
 ガイドやボールねじ、ベルトをカバーするシャッターを標準装備しています。グリスの飛散や外部からの異物の混入を抑止でき、クリーンな製造環境での使用に対応可能です。

2)用途に応じた各種仕様
 リード長、ストロークバリエーション、垂直・壁掛け仕様など、豊富なラインアップを取りそろえ、ニーズに合わせて最適な機種選定が可能です。



















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