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次世代小型高速モジュラー「YRM10」新発売~1ビーム1ヘッドクラス世界最速52,000CPHを実現した表面実装機のエコノミーモデル~

2024年1月18日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、小型・高速・省スペースに部品対応力と汎用性を兼ね備え、1ビーム1ヘッドクラス世界最速*¹52,000CPH*²の搭載能力を実現した表面実装機*³の新製品、次世代小型高速モジュラー「YRM10」を3月1日に発売します。

 「YRM10」は、高速性と汎用性を兼ね備え、コストパフォーマンスにも優れたエントリーモデル「YSM10」の後継機として開発しました。

 「YSM10」のコンパクトなマシンサイズはそのままに、次世代型「YRシリーズ」プラットフォームを用い、高速汎用ヘッドやビジョンシステムなど、上位機種のプレミアム高効率モジュラー 「YRM20」の最新技術を投入。10本のインラインヘッドおよびスキャンカメラからなる「1ヘッドソリューション」機構により、ヘッド交換不要で高速性を維持したまま幅広い部品に対応し、同時に±35μm(Cpk≧1.0)の高い搭載精度を実現しています。0201(0.25×0.125mm)サイズの超小型チップ部品から中異型部品の高密度実装に対応するとともに、サイドビューカメラの装備や部品のリード浮きを検出するコプラナリティチェッカーのオプション設定により、生産品質能力をさらに向上させました。

 なお「YRM10」は、1月24日(水)から26日(金)まで東京ビッグサイトにて行われるアジア最大級のエレクトロニクス製造・実装展「第38回 インターネプコン ジャパン」に展示します。
※1 1ビーム1ヘッドクラスの表面実装機における最適条件下での搭載能力(CPH)比較。2024年1月18日ヤマハ発動機調べ
※2 CPH (Chip Per Hour):単位時間当たりで実行可能な搭載部品の総数。各種条件での処理能力を示す
※3 表面実装機:エレクトロニクス製品に組み込まれる電子回路基板に、各種の電子部品を搭載する生産設備

次世代小型高速モジュラー「YRM10」

〈市場背景と製品の概要〉
 パワートレインの電動化が急速に進む車載エレクトロニクスをはじめ、家電、パソコン、携帯電話などさまざまな製品の小型化・高密度化・高機能化・多様化とともに、製品サイクルの短期化がますます加速しています。それに応じて製造現場では、部品の極小化が進むとともに、柔軟性と効率性を備えた高性能・高効率な設備が投入され、生産能力の飛躍的な向上が推進されてきました。

 一方で人手不足や人件費の高騰を背景に、ロボットやAI、IoTなどの導入で工場の自動化を図り、生産性向上や設備稼働率の向上と同時に省人化が推し進められています。

 そこで当社では、次世代型「YRシリーズ」プラットフォームを開発し、それを初採用したプレミアム高効率モジュラー「YRM20」を2020年に市場導入。今回は「YRM20」と同じく「YRシリーズ」プラットフォームを用い、高速・小型・省スペースに部品対応力と汎用性、そして優れたコストパフォーマンスを兼ね備えたエコノミーモデルとして「YRM10」を開発。併せてスキルレス化やメンテナンスのしやすさを追求しました。

 当社は、独自のコンセプト「1 STOP SMART SOLUTION」により、表面実装機、SMDストレージ、印刷機、ディスペンサー、検査装置など、実装設備の業界随一となるフルラインアップメーカーです。この強みを活かし、実装ライン内の設備にブラックボックスの無いスムーズで高度な装置間連携によって、実装工程の高効率化を総合的に実現するスマート化システム「インテリジェントファクトリー」を推進しています。

〈YRM10の主な特徴〉
1)インテリジェントファクトリーを体現する次世代型「YRシリーズ」プラットフォーム
 ヤマハテクノロジーの全てを高次元で融合した上位機種「YRM20」と共通の「YRシリーズ」プラットフォームを採用。マシン制御システムや高速性と堅牢性を兼備したアプリケーションソフトにより、周辺システムやソフトウェアとの連携が無駄なくスムーズに、かつ安心して行えます。

2)高い汎用性と高速性を兼ね備えたインライン型HMヘッド搭載
 成熟の10本インラインヘッドおよびスキャンカメラからなる「1ヘッドソリューション」コンセプトの万能型HMヘッドを搭載しました。1種類のヘッドで0201mmの超小型チップ部品から100x 55mm、高さ15mmの中異型部品まで対応でき、また12x12mm、高さ6.5mmまでの部品はヘッド側に装備のスキャンカメラで認識可能なことから移動距離を最短化。コンパクトなマシンサイズながら、最大対応基板サイズL510×W460mm、フィーダー搭載数最大96本(8mm幅換算)に対応。これらの高い汎用性と同時に高速性も兼ね備え、1ビーム1ヘッドクラス世界最速52,000CPH(当社最適条件)を実現しています。

3)極小チップに対応した高精度・高品質実装
 Xビームによる熱歪みの低減などにより、±35μm(Cpk≧1.0)の高精度搭載を実現。0201サイズの極小チップ部品実装に対応しています。
 また不良発生を未然に抑止するため、サイドビューカメラを装備し、小型部品の搭載品質を向上。オプションで部品のリード浮きを検出するコプラナリティチェッカーの搭載も可能です。
 さらにAll Image Tracer(オプション)ですべての部品認識画像を保存し、実装不良や吸着エラー発生時に不具合発生要因を迅速に特定するなど、実装品質の分析を強力にサポートします。

4)操作性・メンテナンス性を追求
 部品データ作成の作業をナビゲートする自動作成機能を搭載。データ作成を容易にし、多品種生産時の迅速な生産立ち上げをサポートします。
 また超小型部品の狭隣接実装に必要な高速低衝撃実装に対応するため、「YRM20」と共通の軽量・低衝撃ノズルを標準装備。ノズルIDや着脱可能なオートノズルチェンジャーも完備し、メンテナンス性を高めています。
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