スポーツヘリテージ「XSR900」2022年モデル発売 ~1980年代レーサーを彷彿させるデザインと最新テクノロジーを融合~
2022年5月25日発表
ヤマハ発動機株式会社は、スポーツヘリテージモデル「XSR900」について、スタイルの一新、排気量アップ、運転支援技術投入などのフルモデルチェンジを行い、2022年6月30日に発売します。
今回の「XSR900」は、"The Expert of Equestrian(伝統馬術のエキスパート)"をコンセプトに開発しました。新たな特徴は、1)ヤマハレーシングヘリテージを反映した新スタイル、2)排気量アップ(845cm3→888cm3)した新エンジン、3)最新の鋳造技術を駆使した軽量新フレームと軽量ホイール、4)IMU(Inertial Measurement Unit)を活用し運転操作を支援する各種制御、5)新丸型LEDヘッドランプやフルカラーTFTメーターの採用などです。
「XSR900」は、歴代のヤマハレーシングマシンに備わる、常に人間中心の思想でデザインされた造形と先進技術によるモダンな走行性能を備え、所有する悦びや跨った時の高揚感、人機一体で乗る楽しさを提供するモデルです。
※ 本モデルは、YSPおよびアドバンスディーラーのみで販売する「ヤマハモーターサイクル エクスクルーシブモデル」です。ご購入については当社Webサイト掲載の取扱店までお問い合せください。
■「ヤマハモーターサイクル エクスクルーシブモデル」取扱店 https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/xsr900/
名称 | カラー | 発売日 | メーカー希望小売価格 | 販売計画 |
---|---|---|---|---|
XSR900 ABS | ・ブルーメタリックC(ブルー/新色) ・ブラックメタリックX(ブラック/新色) |
2022年 6月30日 |
1,210,000円
(本体価格 1,100,000円/消費税 110,000円) |
1,500台
(年間、国内) |
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
XSR900 ABSの新たな特徴
1)ヤマハレーシングヘリテージを反映した新スタイル
単なるレトロデザインではなく、最新スポーツモデルを作りこむテクノロジーを融合させ、デザインを再構築しました。80年代のレーシングマシンが有する機能美にならい、足つきやニーグリップ時のフィット感を考慮したフューエルタンクやサイドカバーなど、走行時も停車時もライダーにとって一体感ある形状としました。また、ボルトの選定などディティールにもこだわり、かつてのレーサーを想起させます。
※ 写真は海外で撮影されたもので、仕様が国内とは一部異なります。
2)排気量アップ(845cm3→888cm3)した新エンジン
845cm3から888cm3へと排気量アップしたCP3(クロスプレーン・コンセプトの3気筒)エンジンを搭載しました。ピストン、コンロッド、クランクシャフト、クランクケースなど、主要パーツのほとんどを新設計しており、軽量に仕上がっています。
また、新エンジンとのバランスを図るため、新フリクションプレートを織り込んだアシスト&スリッパ―クラッチ、レシオを最適化した(1・2速をハイギアード化)トランスミッションを採用。優れた乗り味に寄与しています。乗り味については、専用に作り込みを行い、狙ったラインでセカンダリーロードを気持ちよく走行できるハンドリング性能に貢献しています。
3)最新の鋳造技術を駆使した軽量新フレームと軽量ホイール
【フレーム】最新の製造技術を駆使した最低肉厚1.7mmの新フレーム※を採用しました。軽快な運動性を支え、デザインの自由度を大きく高めています。剛性特性は、直進安定性と操縦性を両立させるために、縦・横・ねじり剛性を最適化。とくに横剛性は従来比で約50%アップし、直進安定性に貢献しています。
※2021年「MT-09/TRACER9 GT」と同一仕様
【リアフレーム】水平基調で低く構えたシルエットを実現させるために専用設計しました。新デザインのロー&スリムなシートとあいまって、80年代レーシングマシンのような、やや腰を後ろに引いたライディングポジションにしています。また、シルエットとして無駄なモノが付いていない印象となるよう、収納時はフレームと一体化して見える可倒式リアフットレストを採用しました。
【リアアーム】新設計リアアーム※は、従来比55mm延長、ホイールベースをやや長くし直進安定性を強めています。シルエットも洗練され、走りを主張する足回りが強調されました。
※2021年「TRACER9 GT」と同一仕様
【ホイール】鋳造ながら鍛造に匹敵する強度と靭性を備えるヤマハ独自の"SPINFORGED WHEEL(スピンフォージド ホイール)"技術による軽量ホイール※を採用。従来比前後で約700gの軽量化を図り、バネ下重量を低減。これにより、軽快かつ安定感のある走りを実現。リアの慣性モーメントは 11%低減しており運動性に貢献します。
※2021年「MT-09/TRACER9 GT」と同一仕様
4)「IMU(Inertial Measurement Unit)」を活用し運転操作を支援する各種制御
2015年モデル以降の「YZF-R1」で実績のある「IMU」の基本性能を維持しつつ、センサー構成を見直すことで50%の小型化、40%の軽量化を図った「IMU※」を搭載。
「IMU」の情報を受け取り車両側にフィードバックする ECU(Engine control unit)にはトラクションコントロールシステム、スライドコントロールシステム、リフトコントロールシステムを織り込んでいます。個々の制御は相互に連動してライダーの運転操作を支援、マシンのポテンシャルを効率よく引き出します。 各システムとも、介入レベル調整、および ON・OFF設定が可能です。
また、ブレーキコントロールやシフトダウンにも対応するクイックシフター※も搭載しています。
※2021年「MT-09/TRACER9 GT」と同一仕様
5)新丸型LEDヘッドランプやフルカラーTFTメーターの採用
照射方向左右の広がりや明るさ、さらにバンク時の配光特性にも配慮したLEDヘッドランプを新開発しました。 LED化やエイミング機構の効率化を図ることで本体の前後長を極力薄くし、車体デザインと融合させています。
また、3.5 インチのフルカラーTFTメーターは、回転数に応じて色が変化するデジタルバータコメーター、燃料計、平均燃費、水温計、外気温計、シフトインジケーター (使用ギア表示エリア色反転)、ETCインジケーターの表示機能※などを備えています。
ほかにもステーの形状や仕上げなど、細部にまでこだわりヤマハレーシングヘリテージを追求しました。
※二輪車用ETC車載器アンテナ分離型JRM-21を装着し、車両に装備されているETCコネクターに接続すると、メーター内のETC表示機能を使用できます。
「XSR900 ABS」主要仕様諸元
認定型式/原動機打刻型式 | 8BL-RN80J/N718E | |
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全長×全幅×全高 | 2,155mm×790mm×1,155mm | |
シート高 | 810mm | |
軸間距離 | 1,495mm | |
最低地上高 | 140mm | |
車両重量 | 193kg | |
燃料消費率※1 | 国土交通省届出値 定地燃費値※2 |
31.1km/L(60km/h) 2名乗車時 |
WMTCモード値(クラス)※3 | 20.4km/L(クラス3 サブクラス3-2) 1名乗車時 | |
原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ | |
気筒数配列 | 直列3気筒 | |
総排気量 | 888cm3 | |
内径×行程 | 78.0×62.0mm | |
圧縮比 | 11.5:1 | |
最高出力 | 88kW(120PS)/10,000r/min | |
最大トルク | 93N・m(9.5kgf・m)/7,000r/min | |
始動方式 | セルフ式 | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 3.50L | |
燃料タンク容量 | 14L(無鉛プレミアムガソリン指定) | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
バッテリー容量/型式 | 12V,8.6Ah(10HR)/YTZ10S | |
1次減速比/2次減速比 | 1.680(79/47)/2.812(45/16) | |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 | |
変速装置/変速方式 | 常時噛合式6速/リターン式 | |
変速比 | 1速 2.571 / 2速 1.947 / 3速 1.619 / 4速 1.380 / 5速 1.190 / 6速 1.037 | |
フレーム形式 | ダイヤモンド | |
キャスター/トレール | 25°00′/108mm | |
タイヤサイズ(前/後) | 120/70ZR17M/C(58W)(チューブレス)/180/55ZR17M/C(73W)(チューブレス) | |
制動装置形式(前/後) | 油圧式ダブルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ | |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム(リンク式) | |
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ | LED/LED | |
乗車定員 | 2名 |
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。