Connected Motorcycle Consortiumの活動継続について
2021年1月29日発表
日欧二輪メーカー等で構成しているCMC(Connected Motorcycle Consortium)は、このたび、二輪車向け協調型高度道路交通システム(C-ITS)用車載機の基本仕様を決定しました。また、四輪車や他のモビリティ産業との協調をはかるため、CMC "Next"として活動を延長し、2021年以降も協働して二輪車の安全性のさらなる向上を目指すことで同意しました。
CMCは、本田技研工業株式会社、ヤマハ発動機株式会社、BMW Motorradの3社が、二輪車向けC-ITSの強化を目的として協働を開始するために2016年に立ち上げました。その後、スズキ株式会社、KTM AG、およびTriumph Design Ltd.等が加わり、日欧の二輪メーカー8社および関連団体で構成されてきました。CMCは、二輪車ライダーの安全性を高めるため、C-ITS用車載機に向けたV2X(車とモノとの通信)システム※1の基本仕様の設定に取り組んできました。その成果として、CMC基本仕様※2を2020年12月11日に公表しました。この基本仕様は二輪車V2Xシステムの機能を定義する第1ステップであり、CMCでの活動の成果でもあります。
2021年以降はその進化と普及に向け、より実現性のある仕様策定に取り組んでいきます。今後は、四輪車およびその他のモビリティ産業との協調が重要になってきます。四輪車における車載センサー(レーダー、カメラなど)、ドライバーアシスト機能の装備がますます進んでいく中、混合交通下での安全性を確保するために、これらの車両から二輪車が確実に認知される必要があります。そのためには、二輪車・四輪車特有の道路シナリオの設定やテスト条件を開発、共通化する必要があると考えており、CMC "Next"として活動を継続していきます。
CMC "Next"は、2021年1月から、これまでのCMC参加企業のうち6社で活動をスタートし、今後は上記の課題に対応するために、他の二輪車メーカー、四輪車メーカー、サプライヤーや当該事業に関連するあらゆる組織にも同コンソーシアムへの参加を呼び掛ける予定です。
※1 V2Xとは、V2V(車車間通信)及びV2I(路車間通信)を含む、「車とモノとの通信」全てを総称しています。
※2 CMC基本仕様は、CMCのWebサイトからダウンロードできます。https://www.cmc-info.net
ヤマハ発動機株式会社 執行役員ランドモビリティ事業本部長 木下拓也コメント
将来の交通においては、ますます“Connected”が進むことが予測される中、二輪車についても留まることは許されません。二輪車は、今後も数十年にわたって楽しい輸送手段であり続ける必要があり、CMCのような活動は二輪車業界にとって非常に重要です。ライダーの安全はヤマハにとって重要な柱のひとつであり、安全領域における二輪車メーカーの共創は必要不可欠なものと認識しています。
ヤマハ発動機株式会社 執行役員PF車両ユニット長 西田豊士コメント
二輪車を将来の交通エコシステムに統合することで、安全性を高めると同時に、乗り心地を確保するため、二輪車の“Connected”開発を目指します。