加速性能と始動性、扱いやすさを向上 4ストロークポータブル船外機 「F20G」 新発売
2019年3月7日発表
ヤマハ発動機株式会社は、20馬力の4ストローク船外機「F20G」を開発し、2019年4月1日より発売します。
「F20G」は、定評のある4ストローク船外機「F25G」をベースモデルとして新開発した、総排気量432cm3、直列2気筒SOHCエンジン採用の小型4ストローク船外機です。バッテリーレス・フューエルインジェクションの採用により、卓越した始動性能を実現したほか、可変トローリングシステムやマルチファンクション・ティラーハンドルを標準装備するなど、性能および扱いやすさや操作性を向上させています。
環境対応の面では、ブローバイガス再燃焼システム*を採用することで、クリーン排気を実現、米国カリフォルニア州大気資源局(CARB)の2008年度規制値、米国環境保護庁(EPA)の2010年度規制値、欧州連合マリンエンジン規制値(EU marine emissions standards)をクリアしています。
*ピストンとシリンダーの間から未燃焼ガス(ブローバイガス)がもれる場合があり、そのガスを再度、完全燃焼させるシステムです。
名 称 | 発 売 日 | メーカー希望小売価格 | 販売計画 |
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F20GWHL | 2019年4月1日 | 432,000円 (消費税抜き) |
300台 (年間/国内) |
F20GWHPL | 449,000円 (消費税抜き) |
開発背景
20馬力クラスの船外機は、小型漁船や養殖作業船、またインフレータブルボートなど可搬型の小型プレジャーボートの推進機として、国内外で幅広く使用されています。「F20G」は、高い信頼性、耐久性、コンパクト設計などにおいて人気を博している「F25G」(2017年発売)をベースとして新開発したものです。
エンジンの性能ばかりでなく、操作のしやすさ、保管や持ち運びにおける利便性を追求し、ポータブル船外機としての優位性を確立しています。
主な特長
優れた始動性と加速性
・パワーヘッド、ブラケット、ドライブユニットなどにおいて軽量化を図った「F25G」をベースに開発し、排気量は既存モデル(F20B)より約20%増加。加速性能が向上しています。
・燃料供給にはバッテリーレス・フューエルインジェクションを採用し、過酷な使用環境下でも優れた始動性を発揮します。
使いやすさの向上
・「可変式トローリングシステム」を標準装備し、約50回転ごとのトローリングスピードを調整可能にしています。
・握りやすいスロットルグリップにシフトレバー、トローリングスイッチなどを集約した、多機能で操作しやすいマルチファンクション・ティラーハンドル(ショートタイプ)を標準装備。
ポータブル船外機としての性能向上
・船外機を寝かせた状態での保管を想定し、船外機の外装の2カ所にパッドを取り付けています。また、新設計のキャリーハンドルを採用したほか、グリップを計4カ所に設置し、持ち運びやすさを向上させています。
主要諸元
仕様 | F20GWHL | F20GWHPL |
---|---|---|
エンジン形式 | 4ストローク 直列2気筒 SOHC | |
総排気量 | 432cm3 | |
ボア×ストローク | 65.0×65.1mm | |
プロペラ軸出力 | 14.7kW (20PS) / 5,500rpm | |
燃料供給装置 | 電子制御燃料噴射 | |
舵角 | 左右45° | |
スタート方式 | 電動/マニュアル | |
チルト方式 | マニュアルチルト | パワーチルト |
ステアリング方式 | マニュアル | |
推奨燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
乾燥質量* | 62kg | 66kg |
トランサム高さ | 551mm | 556mm |
*アルミプロペラ付きの質量です。