トップエンドモデル「YZ450F」は新スペックエンジン、新設計フレームで大幅に進化 モトクロス競技用YZシリーズ6機種の2018年モデルを発売
2017年6月13日発表
ヤマハ発動機株式会社は、84cm3~449cm3の排気量を揃えた、モトクロス競技用モデル「YZシリーズ」の2018年国内仕様6機種を8月30日より発売します。
最大排気量のトップエンドモデル「YZ450F」は、”IGNITE OFF-MANIA’S DESIRE !”をコンセプトに新スペックエンジン、新設計フレームを採用。主な特徴は、1)パワー感、操作性などを向上させたパワーユニット、2)新設計フレームの採用などによる旋回性、走破性の向上、3)レース中での始動を容易にするセルフスターターの採用、4)スマートフォンで、ユーザー自身がきめ細かいエンジンセッティングを可能とする新パワーチューナーの搭載、5)しなやかに躍動する美しさと技術進化によるパフォーマンスを表現したスタイリング などです。
「YZ250F」「YZ250」「YZ125」「YZ85」「YZ85LW」は、カラーリング&グラフィックデザインを一新。トップエンドモデル「YZ450F」とのデザインリレーションを行います。
なお本製品は「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて、2017年6月13日から12月10日の期間限定で予約の受付を行い販売します。
名称 | 発売日 | メーカー希望小売価格 | 販売計画 |
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「YZ450F」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
2017年8月30日 | 1,015,200円 (本体価格940,000/消費税75,200円) |
500台 (シリーズ合計/国内) |
「YZ250F」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
777,600円 (本体価格720,000円/消費税57,600円) |
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「YZ250」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
723,600円
(本体価格670,000円/消費税53,600円) |
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「YZ125」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
615,600円
(本体価格570,000円/消費税45,600円) |
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「YZ85LW」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
399,600円
(本体価格370,000円/消費税29,600円) |
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「YZ85」 ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
388,800円
(本体価格360,000円/消費税28,800円) |
※YZシリーズ各モデルは、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされます。
※保証(クレーム)の対象外製品となります。
2018年「YZ450F」主な特徴と変更点
1)パワー感、操作性などを向上させたパワーユニット
(1) 吸気ポート、ピストン、カムプロフィールなどを一新したエンジン
優れたパワーフィーリングを引き出すため、吸気ポートを新設計するとともに12.8:1の高圧縮比を支える新燃焼室を採用。新作軽量アルミ鍛造ピストンは、天面部リブ形状をチューニングして強度を確保、かつ質量を低減。ピストンピンにはDLCコートを施しフリクションロス低減を図りました。カムプロフィールは吸排ともハイリフト化し、バルブタイミングを最適化。FIセッティングとの統合で優れた性能を引き出しています。
(2) ミッションへの新仕様の織り込み
プレッシャープレートは、センターリブの形状を変更して軽量化を図りつつ、剛性を確保、良好なミート感を引き出しました。クラッチプレートは、両面に研削を施し駆動力の伝達ロスを低減。トランスミッションは、2~4速の歯幅を約1㎜拡大し信頼性を向上させながら、あわせてシフターストロークを1㎜減らし、ドッグ形状もチューニング、良好なシフト操作感をもたらしています。
2)新設計フレームの採用などによる旋回性、走破性の向上
(1) 高剛性、軽量化を行った新設計フレーム
新設計のバイラテラルビーム・フレームを採用しました。タンクレールをストレート化しテンションパイプ配置を最適化しています。縦・横・捻れ剛性値は平均約15%向上、エンジン搭載角変更(後傾8.2度→6.2度)、懸架位置変更、懸架ブラケット最適化などの変更が加わり優れたギャップ走破性、旋回性、操縦安定性を支えます。その他、前後リム、ハンドル、ドライブチェーンなど細部の軽量化を施しました。
(2) サスペンションの仕様最適化
フロントフォークのシリンダー径は24㎜から25㎜に拡大しオイル流量をアップ。中速域での減衰発生を受け持つミッドスピードバルブには、微量のオイル流量にも対応するリーフスプリングを新たに織り込み低速での良好な減衰感をもたらしています。リアのショックアブソーバーには、高い疲労強度特性をもつコイルスプリングを採用して軽量化。サブタンク容量も増やし減衰力の安定化を図りました。良好なショック吸収性と駆動力を支えます。
3)レース中での始動を容易にするセルフスターターの採用
レース中での始動、再始動の容易化を図るためヤマハモーターサイクル初となる軽量リチウムイオンバッテリーを電源とするセルフスターターを採用し、戦闘力向上をはかりました。小型設計のトルクリミッターをプライマリーギアにオフセット配置する独創設計により、マス集中・軽量化・コンパクト化も達成。スターター装着ながらクランクケースは従来と同サイズとなっています。またメインスイッチレス設計として始動容易化を図りました。
4)スマートフォンで、きめ細かいエンジンセッティングを可能とする新パワーチューナーの搭載
ユーザーの好みやコース状況に応じてエンジンセッティングができるパワーチューナー。2018年モデルでは、無料の専用アプリをダウンロードしたスマートフォンでセッティング操作可能なシステムとしました。さらにセッティングの精度も向上。燃料噴射/点火時期のマップは、従来モデルの「3×3」から「4×4」の格子へと細分化、かつビジュアルでの表示も可能としました。また各格子に設定できる数値も任意に選べるため、狙いの回転域でのきめ細かなセッティングも可能となりました。その他に、レースログや故障診断コードの表示、リアルタイム車両状況チェック、バックアップ機能、作成したマップやレースログをユーザー同士で簡単にシェアできる機能なども備えています。
5)しなやかに躍動する美しさと技術進化によるパフォーマンスを表現したスタイリング
2018年モデル「YZ450F」は、”意のままに操る快感”をデザインコンセプトに掲げデザインを行いました。「YZ450F」のシンボルであるホリゾンタルラインを進化させ強調。連続したバンプの走行でも頭の位置を動かさず滑らかに走行するライダーのイメージを、新シート、低く設定したリアフェンダー位置などのバランスを整え表現しました。また、新設計フロントダクトのデザインは、前方吸気というオリジナリティを可視化する基本的な考え方を受け継ぎながら、ライダー視線でフロントまわりに軽快な印象を感じられる造形処理としました。サイドカバーは、ポリアミド樹脂(PA)を新たに投入、熱影響も受けにくく滑らかな表面はライダーアクションをサポートし、マシンがライダーにあわせてくれるような自由自在なフィーリングを実現します。この他、リブ構造を取り入れたフロントフェンダーなどの採用で力強さを表現しました。
2018年モデル「YZ450F」主要仕様諸元(国内仕様)
登録型式/原動機打刻型式 | BR93/J342E |
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全長×全幅×全高 | 2,185mm×825mm×1,285mm |
シート高 | 965mm |
軸間距離 | 1,485mm |
最低地上高 | 335mm |
車両重量 | 111kg |
原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ |
気筒数配列 | 単気筒 |
総排気量 | 449cm3 |
内径×行程 | 97.0mm×60.8mm |
圧縮比 | 12.8:1 |
始動方式 | セルフ式 |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
エンジンオイル容量 | 0.9L |
燃料タンク容量 | 6.2L(無鉛プレミアムガソリン指定) |
吸気・燃料装置/燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) |
1次減速比/2次減速比 | 2.608(60/23)/3.692(48/13) |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 |
変速装置/変速方法 | 常時噛合式5速/リターン式 |
変速比 | 1速/1.928(27/14) 2速/1.533(23/15) 3速/1.300(26/20) 4速/1.090(24/22) 5速/0.952(20/21) |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |
キャスター/トレール | 27°20′/121mm |
タイヤサイズ(前/後) | 80/100-21 51M(チューブタイプ)/120/80-19 63M(チューブタイプ) |
制動装置形式(前/後) | 油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム(リンク式) |