最新の艇体と先進システムが融合した外洋型フィッシングボート 「DFR」を発売
2014年1月31日発表
ヤマハ発動機株式会社は、走行性能と釣り機能性、居住性に優れた36フィートのフィッシングボート「DFR」を開発し、2014年4月1日より発売します。
「DFR」は、深めのデッドライズ(船底勾配)と幅広いチャイン(船側外板と船底外板の交線)、W.T.B.(ウェーブスラスターブレード)を併せ持った新設計のハル(船体)を採用し、スピード性と凌波性、乗り心地、さらに風流れ抑止性、安定性を高めたフィッシングボートです。
広々としたアフトデッキ(後部甲板)に加え、スクエアバウの採用によりバウデッキ(前部甲板)も拡大し、余裕の釣りスペースを確保。また、ドライバーズシートの他、5人分の着座シートを採用し、さらに大人2名が横になれるバウバース(寝台)を設けるなど居住性を高めています。
エンジンには燃焼効率と環境性能に優れた最新式の高性能ディーゼルエンジン「D9-500(VOLVO PENTA)」を採用しています。
なお、当社では「DFR」の開発と同時に、ヤマハのFSR(フィッシングサポートリモコン)とVOLVOの電子トローリングシステムを組み合わせた「スーパースローリモコン」を新開発。簡単な操作でのエンジンの超低速運転、船位の微妙な調整を可能としています。
名称 | 発売日 | メーカー希望小売価格例 | 販売計画 |
---|---|---|---|
DFR | 2014年4月1日 | 25,659,650円(消費税抜き) (本体 24,929,000円+法定安全備品他価格 730,650円) |
20隻 (年間/国内) |
DFR EX | 27,959,650円(消費税抜き) (本体 27,229,000円+法定安全備品他価格 730,650円) |
法定安全備品類他の価格には、エンジン関係諸費用・法定安全備品類・進水諸経費などを含み、オプション・検査登録関係諸費用などは含まれておりません。
開発背景
キャスティング、ジギング、流し釣りなど、大型魚を求め、より遠方へと釣り場を求めるフィッシングスタイルは根強い人気があります。
「DFR」は、そうしたボートフィッシング愛好家に向けた本格的な外洋型フィッシングボートとして「最新艇体と先進システムの融合」をコンセプトに開発しました。
新開発の艇体は、走行性能や乗り心地、安定性、釣り機能性など通常のフィッシングボートに求められる機能、性能の向上を追求。また、燃費に優れたインボード(船内機)タイプのディーゼルエンジンの搭載とともに、大型燃料タンクを採用し、従来艇に比べ航続距離を延長させています。また、遠方への釣行をより快適にするため居住性を重視して開発に取り組み、さらに流し釣りや船位の保持に威力を発揮する「スーパースローリモコン」といった先進的なデバイスを同時開発し、装備しました。
外観デザインは従来のマニア向けの漁船タイプのフィッシングボートとは一線を画したもので、このサイズのフィッシングボートとしては初となるスクエアバウを採用するなど、より幅広い層に受け入れられるスタイリングを目指しました。
主な特長
走行性、乗り心地、安定性を追求した新開発の艇体
深めのデッドライズ(船底勾配)のV型船型に最適な形状のW.T.B.(ウェーブスラスターブレード)を組み合わせ、スピード性能と乗り心地、風流れ抑止性能を高めました。また、チャイン(船側外板と船底外板の交線)幅を広げることで、安定性を高めています。
釣りやすさを追求した設計とデッキレイアウト
メインの釣りスペースとなるアフトデッキ(後部甲板)を拡大させるとともに、スクエアバウの採用により、バウデッキ(前部甲板)も拡大。余裕の釣りスペースを確保しました。
ガンネル(舷側厚板)の位置を高めに設定することで、キャスティングやジギングなどのフィッシングスタイルにおいて安定したスタンディングポジションを確保することができます。
遠征釣行、長時間走行に対応する利便性と快適性
スクエアバウの採用により船首部がワイドとなり、走行時におけるデッキへの波の打ち込みを防ぎます。
キャビンは快適なドライバーズシートの他、5名分のシートをレイアウトしています(1名は横向き、4名が前向きに着座可能)。
大人2名が余裕を持って仮眠できるバウバース(キャビン前部に設置した寝台)、広めのトイレルームなど居住性を高めています。
幅広のダッシュボードには、各種の航海計器を機能的にレイアウトできます。
先進ディーゼルエンジンの採用
エンジンには最大出力368kW (500ps) を発揮し、低燃費と環境性能に優れた「D9-500」を搭載。船体とのマッチングで加速性能とスピード性能を高めます。またラバーマウントの採用により、低振動静粛性を実現しています。
大容量の発電能力(12V/220A)を備え、多数の電子機器類の搭載を可能にしています。
釣りを充実させる各種装備
ヤマハのFSR(フィッシングサポートリモコン)とVOLVOの電子トローリングシステムを組み合わせた新開発の「スーパースローリモコン」を搭載し、簡単な操作で、エンジンの超低速運転、船位の微妙な調整を可能としています。
狭いエリアでの操船性を高めるバウスラスターを標準で装備し、さらにスタンスラスターを工場オプションで装着できます。
ガンネルは艤装を考慮したオープンガンネルを採用し、ロッドホルダーなどの取り付けを容易にしています。
側面図、デッキレイアウト図 ※オプション装備品を含む
主要諸元
仕様 | DFR | DFR EX |
---|---|---|
全長 | 11.07 m | |
全幅 | 3.20 m | |
全深さ | 2.01 m | |
完成質量 | 4,968 Kg | 5,132 Kg |
定員 | 12 名 | |
搭載エンジン | VOLVO D9-500 | |
最大保証馬力 | 368kW (500ps) | |
燃料タンク容量 | 650L | |
清水タンク容量 | 56L | |
航行区域 | 平水・限定沿海、または沿海 |