タクト、塗布性能を大幅に向上 新型ヤマハ高速ディスペンサー「YSD」新発売
2013年5月29日発表
ヤマハ発動機株式会社は、塗布タクト0.07秒/点の業界最高水準の性能に加え、汎用性を向上させた新型高速ディスペンサー「YSD」を開発し、2013年7月1日より発売します。
「YSD」は、2004年4月に発売した、業界最高水準の高速・高精度塗布性能を備えると同時に、小型・低価格の市場ニーズにも応え、好評を博した「YGD」の後継モデルで、タクトおよび塗布性能の大幅な向上を図りました(従来機比20%以上アップ)。
SMT(表面実装技術)用ディスペンサーは、本来プリント基板に電子部品を装着する表面実装ラインにおいて、プリント基板に搭載する部品の仮固定用接着剤を塗布する専用マシンですが、「YSD」では、仮固定用接着剤以外のさまざまな塗布用途への対応や、「長さ510mm×全幅460mm」の大型基板への対応、さらにタッチパネルを標準搭載するなど、汎用性・操作性を向上。また、CEマーキング、低供給エア圧0.45MPaに対応するなど、環境・安全対応も実現しています。
「YSD」とヤマハ高速モジュールマウンターとの組み合わせにより、生産効率が高く、しかも省スペースの表面実装ラインを構築することができます。
なお、「YSD」は、2013年6月5日から7日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「JISSO PROTEC 2013 第15回実装プロセステクノロジー展」に出展を予定しています。
名称 | ヤマハ高速ディスペンサー「YSD」 |
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発売予定日 | 2013年7月1日 |
初年度販売計画 | 100台 |
市場背景と製品の概要
表面実装部品の仮固定を行う接着剤塗布用ディスペンサーの需要は現在も多く、同時に実装高密度化への対応が強く求められています。また、接着剤塗布以外にも、微小チップと大型部品の混載実装における、大型ランドへの追加半田塗布など新たな用途も増えています。その他にもディスペンス技術は、シールドケースなどの部品本固定や、絶縁などのシーリングやコーティング、充填塗布などにも応用できるため、注目を集めています。
「YSD」は、2004年4月に発売した「YGD」以来のニューモデルで、近年ますます高度化し、生産性への高い要求と共に多様化する市場需要に応えるべく、タクトおよび塗布性能を大幅に向上し、非接触塗布や線引き塗布などの新機能により汎用性も向上させた、高速・高性能・多機能の新型ディスペンサーです。
<製品の特徴>
業界最高水準の塗布性能
・タクトは従来機20%以上アップの0.07秒/点
・塗布精度の向上(±0.05mm μ+3σ)
汎用性・操作性向上
・非接触塗布および線引き塗布をオプションで用意
・「長さ510mm×全幅460mm」までの大型基板に対応
・タッチパネルを標準対応として操作性を向上
環境・安全対応
・CEマーキングに対応
・低供給エア圧0.45MPaに対応
ヤマハ実装ラインとの連携による高効率生産
・バットマーク転送機能により製造ライントータルでの生産性向上が可能
・ヤマハマウンターのデータから簡単にディスペンスデータへの変換が可能
性能向上のために採用した技術及び新機構
①タクト
・軽量化した新開発ヘッドを搭載
・Z:TA直系の最新サーボ制御を採用
・YS12系の高剛性プラットフォーム
・新開発の塗布シーケンス
②塗布位置精度
・多重精度補正システム「MACS※」を採用。各種の精度変化要因に対し、複合的 かつ多重的に精度
補正を行い、±0.05mmの高い塗布精度を実現。
※MACS : Multiple Accuracy Compensation Systemの略称
③塗布安定性
・高速応答バルブにより塗布形状を安定化
・高精度な新温調システムの採用により、温度による塗布剤の変化を抑制
<仕様諸元表>
機種 | YSD |
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対象基板寸法 | L50×W50mm~L510×W460mm |
塗布タクト(最適条件) | 0.07sec/shot |
塗布精度 | ±0.05mm(μ+3σ) |
電源仕様 | 三相AC200/208/220/240/380/400/416V±10% 50/60Hz |
供給エア源 | 0.45MPa以上 清浄乾燥状態 |
外形寸法 | L1,254×W1,419×H1,445mm |
本体質量 | 約1,250kg |
塗布方式 | エアパルス |
ヘッド | 標準:2HEAD OP:3HEAD |
塗布径 | Φ0.5~3.0mm ±0.1mm |
塗布ノズル | 11種(YGDと共通) |
塗布形態 | 1~2点塗布、線引き塗布 |
適用シリンジ | 標準:30cc OP:10cc |
操作系 | タッチパネル式 |