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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

F.I.採用、前方ストレート吸気の新エンジン搭載 新世代のオールニューモトクロッサー 2010年モデル 「YZ450F」発売

2009年9月9日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、450ccの水冷4ストロークF.I.エンジンをアルミ製フレームに搭載し、<最速コーナリング&ミュージアムルック>を具現化したモトクロッサーの新製品「YZ450F」を2010年シーズン向けに2009年10月30日(ホワイトエディションは11月30日)より発売する。

 2010年モデル「YZ450F」は、F.I.の新採用に加え前方ストレート吸気・後傾シリンダーという独自のエンジンレイアウトを採用、車体は“バイラテラルビームフレーム”と呼ぶ新フレームを採用し、これらの相乗効果で高い戦闘力を引き出している。またエンジン特性のセッティングを容易に行える「YZ Power Tuner (同梱)」を標準装備した。ボディデザインは、新世代の走りを表現しクオリティ感を漂わすものとなっている。
 カラー設定は、ヤマハレーシングカラーの象徴、ブルー(ディープパープリッシュブルーソリッドE)に加え、スタイリッシュなイメージを備えるホワイトエディション(パープリッシュホワイトソリッド1)を受注期間限定にて設定した。「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて販売する。



製品写真

「YZ450F」


名称

「YZ450F」

発売日

2009年10月30日(ホワイトエディションは2009年11月30日)

予約期間

2009年9月16日~11月30日
(ホワイトエディションは2009年9月16日~10月12日)

カラーリング

■ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
■パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト)

販売計画

500台(YZシリーズ合計、年間、国内)



主な変更点と特徴

■エンジン関係

1)新設計水冷・4ストローク・DOHC・単気筒4バルブ・F.I.エンジン
 新設計のボア・ストローク97.0×60.8mm水冷4ストロークDOHC・4バルブ単気筒・F.I.エンジンを搭載した。バルブ挟み角は21.5度でコンパクトな燃焼室を形成、12.5:1の高圧縮比から優れた出力・トルクを絞り出す。燃焼室はタンブルを効果的に生み出す設計とし、4バルブのメリットを効果的に引き出し優れたレスポンスと出力特性を引き出している。ピストンは鍛造新作ピストン、シリンダーはライナーレスのセラミックコンポジットメッキシリンダー、吸排気バルブは現行同様のチタン製である。
 なお、この新エンジンでは、オフセットクランクを採用。燃焼時の最大筒内圧力時にコンロッドの傾きを少なくするようにしたもので、フリクションロス低減を果たしている。


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2)前方ストレート吸気 - 後傾シリンダー - シート下後方排気
 このエンジンの最大の特徴は、<前方ストレート吸気F.I. - 後傾シリンダー(7.5度) - シート下後方排気>という設計である。 F.I.は、ドライバビリティに優れるだけでなく、モトクロッサーにとっては、タンクや吸排気系など車体レイアウト上の自由度が広いメリットがあり、この特色を活かしたレイアウトである。これが“扱いやすい出力特性”と“マスの集中化”に貢献、単なる「キャブレターのF.I.への置き換え」とは異なる新次元の走行性を引き出すポイントである。
 新気はフロントのエアダクト内側左右の吸入孔から取り込まれ、フレームの間に置かれるエアクリーナーを通じストレートポートに送られ優れた吸入効率を確保、同時にマス集中化を促進する。吸入孔がエンジンの前方にあるので吸気はエンジン熱の影響を受けず、また自車走行のダストを吸い込みにくい。さらにこの吸気通路はサスペンションユニットとのスペース的干渉がなく、効率的レイアウトとなっている。排気はシート下側を通る後方排気で、エキゾーストパイプは滑らかに弧を描くレイアウトとして排気管長を最適化、排気効率とマス集中化を実現している。

3)ドライバビリティに貢献するF.I.
 エンジン温や外気温、大気圧などを各センサーから収集、その情報をもとに小型ECUで噴射量を演算し燃料噴射を行うF.I.を採用した。燃料の供給は小型軽量のモトクロッサー専用設計ポンプを使用、ポンプまわりのシンプル配置により軽量設計を果たした。燃料噴射は、12孔を備えるインジェクターからガソリン粒子が、ポート壁面へ噴射され、新ポート形状との相乗効果で優れた燃焼効率に貢献。燃焼室内でタンブル流を積極的に発生させ燃焼速度アップを図っている。
 なお大容量ACM(交流発電機)を採用、バッテリーレス設計として軽量化を達成している。


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4)「YZ Power Tuner」同梱パーツ
 好みやコース状況に合わせ燃料噴射量と点火時期を調整できる「YZ Power Tuner 」を同梱パーツで設定した。液晶画面付きのこのツールは、1)セッティング機能、2)モニター機能を備える。作成した噴射&点火マップのマシンへの織り込みは、マシン本体のカプラーにツールを接続するだけで容易に可能。モニター機能には各センサー情報、エンジン運転時間、故障診断機能などがありメンテナンス時にも役立つ設計である。電源はニッケル水素電池(単3×2本)である。 


■車体関係

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1)新設計アルミ製バイラテラルビームフレーム
 F.I.のシステムは車体設計上の自由度もあるため、この特色を走行性に活かす新設計のアルミ製バイラテラルビームフレームを採用した。バイラテラルビーム型はショック吸収性に優れ、車体のマス集中設計との相乗効果により、高次元のハンドリング性能を引き出している。特に強度・剛性・しなりのバランス最適化により、走行中ライダーがマシンの挙動を把握しやすく、高次元なスタビリティも確保している。
 バイラテラルビームフレームは、計16のパーツを相互に溶接してひとつのユニットとしたもの。複雑な形状でかつ優れた剛性が求められるヘッドパイプ部には、アルミを半凝固状態で成形するハイソリッドダイキャストを採用した。

2)新設計リアアーム
 リニアなコーナリング性能を一層引き出すためリアアームを新設計。異型断面アームの基本デザインは現行タイプを継承した上下非対称で、さらにリアアクスルクランプ部の肉厚を増やし剛性アップを図っている。“縦方向にしなりやすく、横・ねじれ方向に強い剛性”という設計コンセプトを達成するため、従来同様ハイドロフォーミング工法を採用したアルミパーツである。

3)前後車両中央軸上配置のリアサスペンション
 前方吸気F.I.及び前方エアクリーナー配置によって、エンジン後方のスペース効率が拡大したのを活用し、リアサスペンション懸架位置はマシンセンター軸上として最適化した。特にジャンプからの着地時における良好な挙動安定感に貢献している。クッションユニットのスプリング位置は現行比で約30mm下へ移動、シリンダー径は現行の46mmから50mmに容量アップした。ストロークは現行同様だが、ボトム時の良好な吸収感を得るためにバンプラバーの特性を最適化している。

4)フロントまわりの新ディメンションと倒立式フロントフォーク
 フロントフォークブラケット類は、剛性特性に優れる新パーツを採用。フォークオフセットは現行25mmから22mmへと変更、各ディメンションとの相互関係最適化で優れたハンドリングに貢献させた。なお可変(4段階)ハンドルポジションは2009年モデル同様継続して採用している。
 倒立式フロントサスペンションは、減衰感と高速でのコーナー進入時の穏やかな作動感を得るため減衰力発生バルブの最適化を図った。ストロークは現行型の300mmから310mmへと拡大した

5)新設計のフラットシート、シート下燃料タンクなど
 フラットシートを新採用した。ボトム剛性及び荷重受け点構造を最適化し、良好な乗り心地とフィット感を備える。表皮の滑らかさと、マシンを確実にホールドするときに必要なグリップ性を両立させた。
 その他、シート下樹脂製燃料タンク、薄肉フロントフェンダー、リアフェンダー、フロントゼッケンプレート、フロントフォークプロテクター、サイドカバー、エアスクープなど新パーツを採用。また軽量パーツとして、新スプロケット、樹脂製エンジンガード(現行モデルはアルミ製)、軽量電装パーツなどを採用した。

6)新世代モトクロッサーを表現するボディデザイン
 スムーズで華麗なコーナリング性能、フラットシートによるライダーの動きやすさ、徹底したマス集中による高次元ハンドリングなどの要素を凝縮し素早いマシンの動きを表現するデザインを採用。新世代のモトクロッサーを提唱し、高次元なコーナリング性能を積極的に主張する。ミュージアムでマシンを楽しむように、自宅ガレージでマシン造形や機能美を楽しめるクオリティが漂う。



2010年モデル「YZ450F」主要仕様諸元(日本仕様)

 全長×全幅×全高  2,195mm×825mm×1,310mm
 シート高  997mm
 軸間距離  1,487mm
 最低地上高  381mm
 車両重量  112.1kg
 原動機種類  水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
 気筒数配列  単気筒
 総排気量  449.7cm3
 内径×行程  97.0mm×60.8mm
 圧縮比  12.5:1
 最高出力  NA
 最大トルク  NA
 始動方式  キック式
 潤滑方式  ドライサンプ
 エンジンオイル容量  1.2L
 燃料タンク容量  6.0L(「無鉛プレミアムガソリン」指定)
 燃料供給  燃料噴射式
 点火方式  T.C.I.式
 1次減速比/2次減速比  2.652/3.769
 クラッチ形式  湿式多板コイルスプリング
 変速機形式  リターン式5段
 変速比  1速/1.929 2速/1.533 3速/1.278
 4速/1.091 5速/0.952
 フレーム形式  バイラテラルビーム
 キャスター/トレール  27°01'/119.9mm
 タイヤサイズ (前/後)  80/100-21 51M/110/90-19 62M
 ブレーキ形式 (前/後)  油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク
 懸架方式 (前/後)  テレスコピック/スイングアーム(リンク式モノクロス)


2010年モデル「YZ450F」フィーチャーマップ

フィーチャーマップ


メーカー希望小売価格

「YZ450F」ブルー

871,500円
(本体価格830,000円、消費税41,500円)

「YZ450F」ホワイトエディション

882,000円
(本体価格840,000円、消費税42,000円)

※「YZ450F」は、国土交通省の認定を受けていないので、ナンバープレートを取得できない。また道路を走行できない。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となる。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされる。※保証(クレーム)の対象外商品である。


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