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究極の高品質印刷を追及 高速・高精度・多機能ハイエンド印刷機 ヤマハ「YSP」新発売

2009年1月26日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、優れた印刷速度と精度を両立し、大型基板への対応も可能としたクリームハンダ*1印刷機「YSP」を開発し、2009年4月より発売する。
 「YSP」は、クラス最高レベルの印刷速度と精度を簡単操作で実現した既存モデル「YGP」の後継機種として開発され、スキージアタック角度制御、スキージ速度制御、印圧フィードバック制御を特徴とする3Sヘッド*2の機能を向上。さらに、駆動軸レイアウトの見直しにより、印刷ラインタクトの10%以上の高速化とマシンサイズの小型化、および低価格化を実現したほか、大型基板への対応能力も一新した。
 なお、「YSP」は、2009年1月28日から30日まで東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催されるエレクトロニクス製造・実装技術関連の展示会「第38回インターネプコン・ジャパン」に出展を予定している。

*1

クリームハンダ:微細なハンダ粒子と粘性流体フラックス&バインダを練ったクリーム状のハンダ製品で、リフロー硬化炉での加熱により表面実装方式の電子部品をプリント基板に接合する。

*2

3Sヘッド : Swing Single Squeegee から命名。

高速・高精度・多機能ハイエンド印刷機 ヤマハ「YSP」

高速・高精度・多機能ハイエンド印刷機 ヤマハ「YSP」

名称

高速・高精度・多機能ハイエンド印刷機 ヤマハ「YSP」

発売予定日

2009年4月

価格

¥16,900,000(消費税含まず)

初年度販売計画

100台(国内外)

市場背景と製品の概要

 近年の電子部品実装においては、電子基板の小型・高機能化の流れを受けた高密度実装への対応のほか、設備のスペース効率や生産性向上、高い品質の確保、環境負荷低減などさまざまな機能が求められている。
 「YSP」は、これらの要求を高いレベルで実現するハイエンド機種として開発され、微細パターン印刷、集合化大型基板対応、高速・高品質印刷を可能とするほか、小型プラットフォームの採用による優れたスペース効率、消費エネルギー低減、材料消費量低減、環境負荷低減への対応などを実現している。

製品の特徴

(1)

3Sヘッド(特許申請中)の搭載

サーボメカシステムにより、スキージのアタック角度と速度の任意な設定が可能。これにより、使用するハンダに応じた最適なスキージアタック角度・速度に設定でき、充填性向上と高品質で安定した印刷が可能。

ロードセルセンサーによる印圧フィードバック制御システムを装備し、スキージの印圧を正確に設定・制御する事が可能。

シングルスキージを採用
・スキージ面への余剰ハンダの付着を半減させ、ハンダ使用量を削減。
・スキージの行程反転時、ハンダのボタ落ちを抑制。
・優れたメンテナンス性と段取り替え作業性を向上。

(2)

大型基板対応

 

L510 mm×W460mmの大型基板への対応を前提にした設計により、複数の基板を集合化した大型のシートや大型液晶基板、産業用大型基板など、量産生産性だけでなく対象範囲を拡大した。

(3)

小型プラットフォームの採用

 

駆動軸レイアウトの見直しで、架台プラットフォームの小型化(L1,640mm×W1,640mm×H1,400mm)を実現。

(4)

高速印刷性能

 

駆動軸レイアウトの見直しで、印刷ラインタクト11.0秒(通常印刷:当社最適条件)と従来比10%以上の高速化を達成。

(5)

高精度印刷

 

印刷テーブルとフレームの剛性を高め、良好な印刷精度と版離れ性を確保。多重精度補正システムMACS*3の搭載により、印刷精度(3σ)±25μm、繰り返し位置合わせ精度(3σ)±5μmの優れた印刷精度を保証。

 

*3 MACS(Multiple Accuracy Compensation System):印刷精度に影響する、印刷マスク、基板、マシンの各要素を有機的にとらえ、総合的・多角的に補正する機能。

(6)

グラフィック目合わせ機能

 

基板と印刷マスクの相対する位置を、基板カメラとマスクカメラでレイヤー合成し、位置合わせ状況が直観的に確認できる。これにより、印刷位置合わせパラメータの微調整が可能。

(7)

幅広いサイズのマスク枠に対応

 

Lサイズマスク枠2種類(750×650mm、736×736mm)、Mサイズマスク枠3種類(650×550mm、600×550mm、550×650mm)に即時変更可能なフレキシブル性を確保。

(8)

自動クリーニングシステム

 

プログラム動作設定の高効率クリーニングシステムを標準装備。さらに、吸引ブロアーを本体内部に内蔵し静音化も実現。

(9)

印刷結果の画像検査機能

 

高性能照明装置、高分解能デジタルカメラ、高性能の光学レンズと独自の画像処理プログラムにより、精細で確実な印刷後検査が可能。特に、BGAやCSPなどの底面ボール電極部品の印刷領域を集中的に検査する事で、ハンダ硬化後に光学検査できない領域の信頼性を大きく向上。さらに、微細印刷パターンの高速検査も可能とした。

(10)

オプション装備の充実

 

搬出側延長コンベア、印刷周辺雰囲気温度調整ユニット、タッチパネルセンシング機能、UPS対応など、多彩なオプションを用意。

(11)

操作性に優れたオペレーションシステム

 

見やすく解りやすいマンマシンインターフェイスにより簡単操作を実現。表示言語も和英中韓の4ヶ国語切り替えが可能。

(12)

CEマーキング対応*4

機器の安全設計に配慮し、ワールドワイド展開が可能。

*4 CEマーキング :欧州地域で設置使用する機器に必要な安全規格の代表名称。

基本仕様

機種名

YSP

対象基板寸法

L510×W460mm ~ L50×W50mm

印刷ヘッド

3Sヘッド (Swing Single Squeegee から命名)
装着スキージは、メタルあるいはウレタンの選択

印刷精度

印刷精度(3σ)±0.025mm
繰り返し位置合わせ精度(3σ)±0.005mm

印刷ラインタクト

11秒 (標準印刷:当社最適条件)

対応マスクサイズ

750×650mm、736×736mm、650×550mm、
600×550mm、550×650mm

電源仕様

三相AC 200/208/220/240/380/400/416 V ±10%

供給エア源

0.4MPa

外形寸法

L1,640×W1,640×H1,400mm(突起部を除く)

本体質量

約 1,600kg

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