ヤマハ発動機株式会社は、水冷・4ストローク・DOHC・単気筒5バルブの小型高性能エンジンをアルミ製フレームに搭載し、高い戦闘力で支持を得ている4ストロークYZシリーズ「YZ450F」「YZ250F」について、<クイックターン・パフォーマンス>に磨きをかけ熟成を図った2009年モデルを2008年7月18日より発売する。
今回の2009年モデルは、とくにタイトコーナーでの戦闘力アップを照準に開発、車体各部に新仕様を織り込むことで高次元の“クイックターン・パフォーマンス”を具現化した。「YZ450F」は初代1998年型から11年目、「YZ250F」は9年目のモデルとなる。「YZ250F」についてはより斬新なイメージをもつ「YZ250F White Limited Edition」(限定50台)を設定した。
水冷・2ストロークエンジン搭載の「YZ250」「YZ125」も細部の熟成を図った2009年モデルを設定し2008年7月18日より発売する。入門用の「YZ85」「YZ85LW」は、2009年YZシリーズ共通のグラフィックを採用し2009年モデルとして2008年7月30日より発売する。なお、YZシリーズは「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて販売する。 |
名称 |
「YZ450F」「YZ250F」「YZ250」「YZ125」「YZ85LW」「YZ85」 |
発売日 |
YZ450F/YZ250F/YZ250/YZ125:2008年7月18日
(「YZ250F White Limited Edition」は9月10日)
YZ85LW/YZ85:2008年7月30日
予約期間:6月16日~10月31日
(「YZ250F White Limited Edition」は6月16日~7月10日) |
カラーリング |
■ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
※「YZ250F White Limited Edition」は
パープリツシュホワイトソリッド(ホワイト) |
販売計画 |
500台(YZシリーズ合計・国内) |
2009年モデルの4ストロークYZシリーズは、現行モデルの<ライトウエイトフィーリング>を継承しつつ、<高次元のクイックターン・パフォーマンス>をキーワードに掲げ、細部に新仕様を織り込んだモデルである。出力特性向上、軽量化と細部の剛性チューンにより、旋回時のフロント応答性に優れたハンドリング性能などに磨きをかけ、戦闘力とコンフォート性を一段と高めた。
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1)C.D.I.ユニットの仕様変更
優れたエンジン特性をさらに引き出すためC.D.I.ユニットの仕様変更を行い、点火タイミングの最適化を図った。
2)フロントサスペンションのセッティング変更
フロントサスペンションは、作動感向上をテーマにセッティング変更を行った。特にしっかりした減衰感と高速でのコーナー進入時の滑らかな作動感を得るため減衰バルブの仕様見直し、最適化を図った。
3)リアサスペンションのセッティング変更
リアサスペンションも同様、作動感向上をテーマに仕様変更を行いリンクレバー比、減衰力発生バルブの仕様見直し最適化を図った。これにより、制動時のしっかりした減衰感と、高速からのコーナー進入時のスムーズで良好な作動感を達成している。前後サスペンションは、軽量化を施したリア回りの効果と相まって、コーナーでのリニアなコントロール性に貢献するものである。
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1)クラッチの操作性向上
クラッチは、減大(プライマリードリブンギア)支持構造の変更、ゴムダンパー化により操作性向上、ジャダースプリング廃止などにより操作荷重低減を図った。
2)フロントサスペンションのセッティング変更
フロントサスペンションは、作動感向上をテーマにセッティング変更を行った。特にしっかりした減衰感と高速でのコーナー進入時のスムーズな作動感を得るため、減衰力発生バルブの仕様見直し、最適化を図った。
3)リアサスペンションのセッティング変更
マス集中化による優れた運動性能を一層引き出すため、リアサスペンションも作動感向上をテーマに仕様変更を行った。リアショックアブサーバースプリングはスチール製に変更、その上で減衰力発生バルブの仕様最適化を図った。新採用の軽量リアハブ、軽量リアアームとの相乗効果から、軽量ボディの特徴を継承しつつ、マス集中化を達成。コーナーでのリニアなコントロール性を支援する。
4)ホワイト色の設定
斬新なイメージを好むお客様のニーズに応え、車体にホワイト色を施した限定モデルを設定した。このホワイト車には、ブラックリムを採用した。
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1)新作軽量リアアームの採用
マス集中によるリニアなコーナリング性能を一層引き出すため、新作リアアームを採用した。断面は上下非対称の異型断面で、従来比で横剛性が高く、アームのピボット側の鋳物部分形状も一新し軽量化を図った。(現行比リアアーム単体350g軽量化)サスペンションのセッティング最適化と相まって、コーナリングパフォーマンスを一層進化させた。この新リアアームに合わせ、リアブレーキキャリパーを保持するブラケット、及びシールガードも新作部品を投入した。
2)新作リアハブ、大径(25mm径)リアアクスルの採用
バネ下重量低減を図るため、従来比で180g軽い新作リアハブを採用した。同時にリアアクスルもΦ25mm大径タイプを投入し走行中の良好な剛性フィーリングを達成した。このリアハブは、高真空法で製造するダイキャストを採用しており、アルミ溶湯を最適条件で型に流し込むので凝固組織均一化が促進でき、高強度な成型が可能。結果ハブ本体の薄肉化に貢献する。
これにあわせ、ハブベアリング(軸受け)のスペックも変更し最適化を図った。またリアアクスルの大径化にあわせてリアブレーキキャリパーも新パーツを投入。さらに、スポークとハブとの張り角、スポーク長を変更。これらの相互バランスで、リアホイールの適度なしなりが良好なトラクションを生み、優れたクイックターン・パフォーマンスに貢献している。
3)可変(4段階)ハンドルポジション
2006モデル以降YZ450F/250Fではハンドルブラケットの中心軸とボルト穴がオフセットされ、ブラケット側の前後向きを変えれば前後2段にポジション変更が可能であった。今回の2009年モデルでは加えて、ハンドルクラウン側(ホルダー)に取り付け穴を2箇所ずつ設けた。これで双方の組み合わせで4通りのポジション選択が可能となった。アジャスト代も広がり、ライダーの好みやコースレイアウト、路面状況に応じたセッティングが可能となっている。
4)新シートの採用
新シートは、しなやかなウーリーナイロンの基布に含有成分の混合比を最適化した塩化ビニールレザーの表皮を採用し、粘性と滑りやすさの良好なバランスをもたせた。また、シート表皮シボ形状を変更した。この結果、体重移動を始めるときに要求される表皮の滑らかさと、マシンを確実にホールドしたいときに必要なグリップ性を両立した。シート表面は、シボの隙間への砂詰まり、泥詰まりを低減するため表面形状を変更し、走行後の汚れも少ないものとなっている。
5)その他の変更
このほか、1)軽量・コンパクトで高い信頼性をもつDID(ノンシール)チェーン「520DMA2」(ゴールドチェーン)採用、2)軽量アルミ製フロントブレーキホースブラケット採用、3)レバー位置アジャスタブル機能を備える新クラッチレバーホルダー、4)ショートクラッチレバー採用、などを行った。 |
2009年モデルのYZ250、YZ125は、1)フロントブレーキホースのブラケットにアルミ製採用による軽量化、2)軽量・コンパクトで高い信頼性をもつDID(ノンシール)チェーン「520DMA2」採用、3)新シートの採用が新たな特徴である。この3項目は4ストロークYZと同仕様である。またYZ250は、2007年型以降のYZ450Fで採用の軽量リムと同タイプのリムを前後に採用、合算で約150gの軽量化を図った。 |
全長×全幅×全高 |
2,193mm×825mm×1,305mm |
シート高 |
988mm |
軸間距離 |
1,496mm |
最低地上高 |
372mm |
車両重量 |
108.3kg |
原動機種類 |
水冷・4ストローク・DOHC・5バルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
449cm3 |
内径×行程 |
95.0mm×63.4mm |
圧縮比 |
12.3:1 |
最高出力 |
44.1kW(60.0PS)/9,000r/min |
最大トルク |
52.9N・m(5.4kgf・m)/6,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
ドライサンプ |
エンジンオイル容量 |
1.2L |
燃料タンク容量 |
7.0L |
キャブレター型式 |
FCR-MX39×1 |
点火方式 |
C.D.I.式 |
1次減速比/2次減速比 |
2.652/3.769 |
クラッチ形式 |
湿式多板 |
変速機形式 |
リターン式5段 |
変速比 |
1速/1.929 2速/1.533 3速/1.278
4速/1.091 5速/0.952 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
27.0°/116.6mm |
タイヤサイズ (前/後) |
80/100-21 51M/110/90-19 62M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム(リンク式モノクロス) |
全長×全幅×全高 |
2,171mm×825mm×1,300mm |
シート高 |
986mm |
軸間距離 |
1,476mm |
最低地上高 |
371mm |
車両重量 |
102.8kg |
原動機種類 |
水冷・4ストローク・DOHC・5バルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
249cm3 |
内径×行程 |
77.0mm×53.6mm |
圧縮比 |
13.5:1 |
最高出力 |
31.5kW(42.8PS)/10,500r/min |
最大トルク |
29.5N・m(3.0kgf・m)/8,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
ドライサンプ |
エンジンオイル容量 |
1.3L |
燃料タンク容量 |
7.0L |
キャブレター型式 |
FCR-MX37×1 |
点火方式 |
C.D.I.式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.353/3.923 |
クラッチ形式 |
湿式多板 |
変速機形式 |
リターン式5段 |
変速比 |
1速/2.143 2速/1.750 3速/1.450
4速/1.227 5速/1.042 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
27.0°/116.3mm |
タイヤサイズ (前/後) |
80/100-21 51M/100/90-19 57M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム(リンク式モノクロス) |
全長×全幅×全高 |
2,179mm×827mm×1,307mm |
シート高 |
994mm |
軸間距離 |
1,481mm |
最低地上高 |
382mm |
車両重量 |
103.9kg |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・ピストンリードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
249cm3 |
内径×行程 |
66.4mm×72mm |
圧縮比 |
8.9~10.6:1 |
最高出力 |
38.9kW(53.0PS)/8,000r/min |
最大トルク |
49.0N・m(5.0kgf・m)/7,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
8.0L |
キャブレター型式 |
PWK38S×1 |
点火方式 |
C.D.I.式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.000/3.571 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
リターン式5段 |
変速比 |
1速/1.929 2速/1.533 3速/1.278
4速/1.091 5速/0.952 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
27°1′/117mm |
タイヤサイズ (前/後) |
80/100-21 51M/100/90-19 62M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム(リンク式モノクロス) |
全長×全幅×全高 |
2,135mm×827mm×1,316mm |
シート高 |
996mm |
軸間距離 |
1,443mm |
最低地上高 |
386mm |
車両重量 |
94.5kg |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・クランク室リードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
124cm3 |
内径×行程 |
54.0mm×54.5mm |
圧縮比 |
8.6~10.7:1 |
最高出力 |
28.7kW(39.0PS)/11,500r/min |
最大トルク |
25.5N・m(2.6kgf・m)/10,000r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
8.0L |
キャブレター型式 |
TMXχ38×1 |
点火方式 |
C.D.I.式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.368/3.692 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
リターン式6段 |
変速比 |
1速/2.385 2速/1.933 3速/1.588
4速/1.353 5速/1.200 6速/1.095 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
25°7′/107mm |
タイヤサイズ (前/後) |
80/100-21 51M/100/90-19 57M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム(リンク式モノクロス) |
全長×全幅×全高 |
1,821mm×758mm×1,161mm【1,903mm×758mm×1,205mm】 |
シート高 |
864mm【904mm】 |
軸間距離 |
1,258mm【1,286mm】 |
最低地上高 |
351mm【393mm】 |
車両重量 |
71kg【73.9kg】 |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・クランク室リードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
84.7cm3 |
内径×行程 |
47.5mm×47.8mm |
圧縮比 |
8.2:1 |
最高出力 |
21.3kW(29PS)/12,000r/min |
最大トルク |
17.26N・m(1.76kgf・m)/10,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
5.0L |
キャブレター型式 |
PWK28×1 |
点火方式 |
C.D.I.式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.611/3.357【3.611/3.714】 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
リターン式6段 |
変速比 |
1速/2.454 2速/1.882 3速/1.529
4速/1.294 5速/1.130 6速/1.000 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
26°3′/88mm【27°/106mm】 |
タイヤサイズ (前/後) |
70/100-17 40M/90/100-14 49M
【70/100-19 42M/90/100-16 52M】 |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム(リンク式モノクロス) |
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メーカー希望小売価格 |
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「YZ450F」 |
777,000円 |
(本体価格740,000円/消費税37,000円) |
「YZ250F」 |
645,750円 |
(本体価格615,000円/消費税30,750円) |
「YZ250F」 White Limited Edition |
656,250円 |
(本体価格625,000円/消費税31,250円) |
「YZ250」 |
661,500円 |
(本体価格630,000円/消費税31,500円) |
「YZ125」 |
567,000円 |
(本体価格540,000円/消費税27,000円) |
「YZ85LW」 |
346,500円 |
(本体価格330,000円/消費税16,500円) |
「YZ85」 |
336,000円 |
(本体価格320,000円/消費税16,000円) |
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