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ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、カンパニープレジデント:加藤敏純)は、新開発の搭載ヘッドと部品認識装置を採用し、業界最高水準の面積生産性を発揮する、新しいコンセプトの小型高速モジュラーマウンター「YS12」「YG12」を開発し、2008年3月31日より発売する。
「YS12」「YG12」は、コンパクトでありながら工場生産高に直結する3万6千CPH*1(0.1秒/chip:当社最適条件)のスループットを実現。同時に、当社が提唱する“モジュールコンセプト”をさらに推し進め、生産量増減や生産品目・生産形態変化に容易に対応できる柔軟性・機動性を備えた“小型高速モジュラー”として開発した。シンプルなシングルビーム構成のコンパクトなプラットフォームに、新開発の10連マルチヘッドと部品認識装置を組み込み、従来のシングルビーム機と比べ、約2倍(当社比)の優れた面積生産性を発揮する。さらに、「YS12」では、マイコン制御により高い部品供給速度と、優れた部品位置決め精度を発揮する電動式インテリジェントフィーダー「SSフィーダー」を専用部品供給装置とし、さらなる効率化と品質向上を実現。「YG12」では、従来モデルのテープフィーダーに加え、新設計の空圧式「FSフィーダー」の使用を可能にした。
なお、「YS12」「YG12」は、2008年1月16日から18日まで東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催されるエレクトロニクス製造・実装技術関連の展示会「第37回インターネプコン・ジャパン」 に出展を予定している。 |
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*1 CPH(Chip Per Hour):1時間当たりで実行可能な搭載部品の総数。各種条件での処理能力を表す。 |
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小型高速モジュラーマウンター ヤマハ「YS12」 |
小型高速モジュラーマウンター ヤマハ「YG12」 |
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名称 |
小型高速モジュラーマウンター ヤマハ「YS12」「YG12」 |
発売予定日 |
2008年3月31日 |
価格 |
YS12:14,800,000円(消費税含まず)
YG12:13,800,000円(消費税含まず) |
初年度販売計画 |
500台(2モデル合計 / 国内外) |
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市場背景と商品の概要 |
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近年、携帯電話やモバイル情報機器、デジタル家電などの電子・電気製品市場の量的拡大・質的進化は、プリント基板に搭載する各種部品の搭載数増加・小型化・高密度化・高機能化を加速度的に推し進めている。このため、実装ラインには部品搭載点数の増加に対応する搭載能力アップや、検査機のインライン化による高機能化を実現するための実装ライン長の短縮などが求められている。
当社は、高い生産性や優れた搭載精度、信頼性を求める市場の要求に対応し、従来より提唱する“モジュールコンセプト”をさらにブラッシュアップ。“小型高速モジュラー”をコンセプトに掲げ、徹底したコンパクト設計から生まれたシンプルなシングルビームのプラットフォームに、新たに開発した独自の新型10連マルチヘッドと部品認識装置を搭載し、最高水準の面積生産性を発揮する次世代のモジュール型サーフェスマウンターとして「YS12」「YG12」を製品化した。
「YS12」「YG12」は、コンパクトでありながら工場生産高に直結する3万6千CPH(0.1秒/chip:当社最適条件)のスループットを実現しただけでなく、大型基板対応、優れた部品対応力、高い信頼性、操作性などの多様なユーザーメリットを提供。さらに、優れたメンテナンス性と堅牢性・耐久性を考慮した基本設計により、長期間にわたりその性能が持続することを可能にした。 |
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製品の特徴 |
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(1) |
3万6千CPHのスループットを達成する優れた搭載能力 |
●新開発の10連マルチヘッドを搭載。 |
●新開発の部品認識装置を装備。 |
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(2) |
低占有床面積とライン長短縮の実現 |
横幅約1.2m、奥行約1.4mのコンパクトなプラットフォームにより、業界最高水準の優れた面積生産性を発揮するほか、工場内のライン編成の自在性や優れた作業性を実現。 |
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(3) |
対象基板サイズの拡大 |
基板サイズL510mm×W460mmの大型基板まで対応。 |
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(4) |
新型部品供給装置への対応と、顧客資産の有効活用 |
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「YS12」には、マイコン制御により高い部品供給速度と優れた部品位置決め精度を発揮する電動式インテリジェントフィーダー「SSフィーダー」を専用部品供給装置とし、優れた段取り作業性と作業間違い防止機能などを発揮。最大120本を搭載可能とし、電子部品の多様化と搭載数増加に対応。 |
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「YG12」では、新設計の空圧式テープフィーダー「FSフィーダー」が設定され、最大品種数も60本を確保。さらに、既存タイプのフィーダー(CL / FVシリーズ)との互換性も確保され、顧客の既存資産の有効活用が可能。 |
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(5) |
高い搭載品質の保証 |
多重精度補正システム「MACS」*2を採用。組付精度の限界、温度変化、経時変化などの精度変化要因に対し、複合的かつ多重的に精度補正を行い、±0.05mmの常時搭載精度を保証。 |
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*2 MACS:Multiple Accuracy Compensation Systemの略称。 |
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(6) |
サイドビュー機能を標準装備し、搭載信頼性の確保、自己ノズル診断、実写モニター表示などが可能。狭隣接対応の新型ノズルセットの選択が可能。 |
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(7) |
メンテナンス性の向上と作業性改善による実稼働率の向上 |
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メンテナンス性に優れた新型ノズルを採用。 |
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ブローステーションによるノズルシャフトセルフクリーニング作用により、長時間の連続稼働が可能となり実効稼働率の向上に貢献。 |
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テープ屑の回収が容易な内蔵式テープカッターをオプション設定。 |
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(8) |
高稼働率と優れた操作性の実現 |
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操作性に優れたグラフィックユーザーインターフェースを採用。見やすく解りやすい、マン・マシン・インターフェースにより、簡単操作を実現。 |
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稼働率向上と品質管理の充実を支援する、サポートソフトウエア「ITオプション」に対応。 |
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基本仕様 |
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機種名 |
YS12 |
YG12 |
対象基板寸法 |
L510×W460mm ~ L50×W50mm |
装着精度 |
絶対精度(μ+3σ)±0.05mm / CHIP |
装着タクト |
36,000CPH(0.1秒 / chip:当社最適条件) |
部品供給形態 |
テープリール |
テープリール |
部品品種数
(最大/8mmテープ換算) |
120(SSフィーダー使用) |
60(FS/CL/FVフィーダー使用) |
電源仕様 |
三相AC 200 / 208 / 220 / 240 / 380 / 400 / 416V ±10% 50/60Hz |
供給エア源 |
0.45MPa、清浄乾燥状態 |
0.55MPa、清浄乾燥状態 |
外形寸法 |
L1,254×W1,440×H1,450mm |
本体質量 |
約1,340kg |
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