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ヤマハロボットビジョンシステム「iVY(アイヴィー)システム」 新発売

2007年11月26日発表

 ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、カンパニープレジデント:加藤敏純)では、ロボットコントローラに組み込んで使用するロボット専用ビジョンシステム「iVYシステム」を開発、2008年1月1日より発売する。
  「iVYシステム」は、当社のロボットコントローラRCX141/RCX142にビジョンボード(iVYボード)や照明制御・トラッキングボードを組み込んで、カメラから得られた情報を処理してワークを探して取ったり、位置を確認して組み付けるなど、より汎用性の高い自動化システムを構築できる。
  専用サポートソフトウェア「iVY-Studio(アイヴィースタジオ)」によりワークの認識・登録ができ、ロボット言語にて記述するだけで高度なロボットの目を自動化システムに組み込むことができる。
  この「iVYシステム」は、今までできなかった新たなアプリケーションを構築する可能性を提供することで、今後のロボット市場を拡大していくことが期待される製品である。
  なお、「iVYシステム」は、11月28日から12月1日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される「2007国際ロボット展」に出展される。

ヤマハロボットビジョンシステム「iVYシステム」

ヤマハロボットビジョンシステム「iVYシステム」

名称

ヤマハロボットビジョンシステム「iVYシステム」

発売予定日

2008年1月1日

価格

オープン価格

初年度販売計画

100システム

市場背景と製品の概要

 自動組立システムでワークのラフな位置決めでも組立てたり、コンベアの上をランダムに流れてくる部品をピッキングしたり、組立てた後の確認をしたいなどの要望がある。この時カメラを付けて、その画像を使用するのが有力な解決のひとつであるが、このビジョンシステムを構築するためには、ロボットコントローラとは別に、ビジョン処理用の制御ユニットを接続するのが一般的であった。
  「iVYシステム」は、多軸高機能コントローラにボードを組み込むだけで高機能のビジョンを構築できる新しいシステムとして開発され、ロボット制御、画像処理、照明制御、コンベアトラッキングデータ処理などを一元化して操作でき、それをロボット言語にて簡単にプログラムできる。部品を特定したり、座標を取り込むためのパターンマッチングには新世代輪郭サーチを採用し、幅広い環境に対応できる。
  特に、電気・電子分野などの精密組立が要求される生産設備において、組立・搬送・移載などの用途に使用されるほか、医療機器用部品の組立や医療検査工程などへの応用も期待されている。

製品の特徴

(1)

輪郭サーチエンジン採用

輪郭形状の情報を用いてサーチを行なう、新世代サーチエンジンを搭載。外部環境の影響を受けにくいため、アプリケーションが広がる。

(2)

簡単なキャリブレーション

カメラ座標とロボット座標を合わせるキャリブレーションが、プログラミングボックスでロボット言語を打ち込むだけで簡単に実施できる。

(3)

ロボットプログラムで一元操作

ビルトインシステムで座標変換や座標データ処理、信号のやり取り、カメラ制御、照明制御がロボットコントローラで一元処理が可能。

(4)

処理高速性

ビジョンボードは、ロボットコントローラのCPUと直接バス接続が可能なため、市販の別置きシステムと比べ、データ転送速度が格段に向上。高速処理を必要とされる、コンベアトラッキング用途にも楽々対応。

(5)

組み合わせが容易

ロボットコントローラRCX141/RCX142と組み合わせることのできる、直交ロボット、スカラロボット、単軸マルチロボットなどと自由に組み合わせが可能。アプリケーションに最適なメカと組み合わせてシステムを構築できる。

仕様諸元表

項目

iVYシステム

基本仕様

画素数

640(H)×480(V)(30万画素、VGA)

品種設定数

20品種

カメラ接続台数

最大2台(同一機種)

接続機種

倍速対応アナログカメラ(VGA)

メモリ

128MB SDRAM、128MB miniSD card

外部I/F

Ethernet(100BASE-TX)

サーチ

手法

エッジサーチ(相関エッジフィルタ、ソーベルフィルタ)、グレイサーチ

処理時間

100ms/サーチ ※1

画像取込み

トリガモード

S/Wトリガ、H/Wトリガ、内部同期

外部トリガ入力

2点

機能

サーチ機能

位置補正、ポイントデータ自動登録、不可欠領域判定

ID機能

QR-Code[モデル2]、DataMatrix(対応予定)

設定支援機能

オートフォーカス、キャリブレーション、パラメータ自動チューニング、
画像保存機能(全画像/指定画像)

オプション

コンベアトラッキング ※2

※1:設定内容及び処理方法により変化します。

※2:トラッキングボードが必要です。

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