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V型8気筒エンジンを搭載した市販船外機史上最大出力の船外機 ヤマハ4ストローク船外機「F350」新開発

2007年2月16日発表

 ヤマハ発動機株式会社では、市販船外機として初となるV型8気筒エンジンを搭載し、世界で最大となる最高出力350馬力の4ストローク船外機「F350」を開発し、2007年夏より米国において発売する。
 「F350」は船外機としては初めてのV型8気筒エンジンを採用。5,330cm3の排気量から最高出力257.4kW(350ps)を発揮する世界最大の船外機である。その卓越したパワーとトルクにより、スピード性能、加速性能を大幅に向上させたほか、優れた耐久性、信頼性と高次元の快適性を実現している。また、新デザインを採用した外観デザインは流線型を基調とし、従来のヤマハ4ストローク船外機のイメージを一新している。
 さらに、環境対応の面では、世界で最も厳しいと言われている米国カルフォルニア州大気資源局(CARB)の2008年度規制値をクリア(スリースター)している。
 なお、「F350」は2007年2月15日から19日まで米国・フロリダ州で開催される「マイアミ・インターナショナル・ボートショー」に展示されるほか、3月15日から18日まで神奈川県横浜市で開催される「ジャパンインターナショナルボートショー2007 in 横浜」に参考出品する。

ヤマハ4ストローク船外機「F350」

ヤマハ4ストローク船外機「F350」

市場背景と商品概要

 世界における船外機の総需要は年間およそ86万台といわれるが、その約40%は米国の市場で占められている。
 従来、全長9メートルを超えるオフショア(外洋)向け大型ボートの動力としては船内外機や船内機が主流であった。しかし、近年はスピード性能と燃料経済性に優れ、据え付けやメンテナンスが容易なうえ、船内スペースが広く確保できる船外機が大型ボートの動力として注目され、米国のボーティングシーンにおいては、船外機の高馬力化、高速化の流れが加速している。
 「F350」は、こうしたニーズに応え、従来の枠に囚われることなく、船外機の新たな市場を開拓するべく開発され、これまでの船外機とは一線を画す商品となった。

「F350」の主な特長

船外機史上最高の卓越したパワーとトルク

船外機初の60°V型8気筒、5,330cm3、DOHC32バルブエンジン。

排気干渉を抑え出力を向上する「インバンク排気別体サージタンク付マニホールド」を採用。

「可変バルブタイミング機構」により低中速域のトルク性能を大幅に向上。

従来の250馬力4ストローク船外機に比べ推進力を最大45%向上。(当社比)

専用開発のプロペラ「ソルトウォーターXLシリーズ」は、大きなプロペラ径と翼面積により「F350」の性能を余すことなく発揮。

ヤマハならではの優れた耐久性と信頼性

大型艇への取り付けを考慮した大型のギア・シャフトを採用し、強度を大幅に向上。

鍛造仕上げの大型ブラケットは耐久性に優れ、かつ高度な静粛性と低振動を実現。

アノードの適正配置、細部まで施された独自の電着塗装により、優れた防食性能を発揮。

「イオン燃焼センサー」によりイオンの発生を検知し、燃焼状況を正常に保つシステムを船外機として初めて採用。

排気量拡大に伴い、大型サーモスタット、大容量ウォーターポンプ、2系統冷却水給水などを採用し冷却性能を向上。

カウリング内に装備された独自の「新機構ドレンシステム」は、カウリング内に浸入した水を速やかに排水し、水入り量を既存の船外機の1/10に削減。(当社比)

快適な航走を支える優れた操作性と利便性

新開発の電子リモコンを採用し、軽く快適な操作性と高い信頼性を両立。

アイドリング回転数を調整可能な「トローリング調整機構」を標準装備。

複数(3基まで)の船外機のエンジン回転数を同調させる「シンクロ機構」を搭載。

モーターウェルの形状に合わせ、チルトアップの角度を任意に設定できる「チルトリミッター」を標準装備。

「F350」主要諸元

エンジン形式

4ストローク 60°V型8気筒

総排気量

5,330cm3

プロペラ軸出力

257.4kW(350ps)/ 5,500rpm

燃料供給装置

フューエルインジェクション

使用燃料

無鉛プレミアムガソリン

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