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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

コンパクト・高推力・ロングストロークリニアモータアクチュエータ ヤマハリニア単軸ロボット「PHASER(フェイザー)シリーズMF20/30」 新発売

2006年11月29日発表

 ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、プレジデント:戸上常司)では、リニアモータを採用した、コンパクトで高推力かつ可動ストロークの大きい単軸ロボット「PHASERシリーズMF20/30」2機種を2007年1月10日より発売する。
 このPHASERシリーズMF20/30は、フラットタイプリニアモータを採用し、主要構成部品を独自に開発。コントローラまでをパッケージングした、小型高剛性フレームで構成されるオールインワンの単軸ロボットである。
 単軸ロボットとして大きさ、性能、すべてに新しい価値を提供することで、多様化するユーザーニーズに対応した新製品であり、高性能直交ロボットの軸の構成要素として今後のロボット市場を拡大していくことが期待される。
 なお、「PHASERシリーズMF20/30」は12月6日から8日まで幕張メッセ(千葉県千葉市)にて開催される展示会「セミコン・ジャパン2006」に出展される。


PHASERシリーズMF20/30

ヤマハリニア単軸ロボット「PHASERシリーズMF20/30」


名称

ヤマハリニア単軸ロボット「PHASERシリーズMF20/30」

発売予定日

2007年1月10日

価格

オープン価格

初年度販売計画

MF20/30 合計1,000台


市場背景と製品の概要

 当社は、2003年より単軸ロボットにリニアモータを採用したPHASER(フェイザー)シリーズの販売を進めてきた。PHASERシリーズは、直動アクチュエータとして評価され、自動生産設備の駆動軸として実績を築いてきたが、近年、市場からは製品の小型化、フラット表示パネルに代表される比較的重さと大きさがある物のハンドリング、生産設備のさらなる高効率化、小型化、低価格化への要望が高まってきた。
 ヤマハ単軸ロボット「PHASERシリーズMF20/30」は、生産設備用ロボットに対する、「軽い」「小さい」「早い」「安い」「使い易い」「静か」など、さらなる市場要望を満たす目的でPHASERシリーズMFのバリエーションとして開発されたロボットである。
 従来のボールネジ駆動タイプのような複雑な構造を必要とせず、シンプルなダイレクトドライブ構造でモータ出力の高効率な伝達を可能とした。また、ボールネジ駆動タイプでは不可能な、同軸上に複数のキャリアをセットすることで、設置面積の省スペース化を実現した(標準でダブルキャリア仕様を準備)。さらに、アブソリュート処理回路を持つリニアスケールを新開発し、機械への電源投入時の原点出しを不要にした。
 「PHASERシリーズMF20/30」は、主要構成部品の独自開発と、徹底的なコストダウンを図り、従来の同等機種と比較して大幅な低価格を実現することで、幅広い分野への販売が期待される製品である。


製品の特徴

(1)

高可搬重量・高推力

可搬質量:20kg(MF20)、30kg(MF30)と高可搬重量を実現。

高推力:86N(MF20)、125N(MF30)と高定格推力を実現。

(2)

ロングストローク対応

最長4,000mmまで対応。

(3)

高速・高精度・定速性

従来のボールネジ駆動タイプと比べて危険速度の制限が無く、ロングストロークの高速移動、振動軽減など、ボールネジ駆動の限界域を超えた動作を可能とした。

最高速度2,500mm/secを達成し、ロングストロークの搬送に優位性を発揮。

新開発の磁気式リニアスケールの採用により、機械的なバックラッシュ、検出・制御系の誤差や遅れなどの外乱要素を排除することができ、フルクローズド制御により位置決め時間の短縮、位置決め精度±5μmの高精度を実現した。

コア形状の工夫によりコギングを最小とし、低速時の速度変動を抑えた。

(4)

軽量・コンパクト

150mm×80mmの断面の中に主要部品全てを集約し、限られたスペースで効率の良い駆動を実現。

(5)

静粛性・メンテナンスサイクルの長期化

剛性が高いムービングコイルにより振動を抑制し、モーター自体はまったく音を発生しない。

駆動部へのグリス塗布が不要で、長寿命構造のガイドの採用によりメンテナンスサイクルの長期化を実現。

(6)

豊富なコントローララインナップ

専用機への組込が容易なロボットドライバ、高機能な単軸コントローラ、さらに直交軸への適用で、複雑な制御が可能な多軸コントローラなど、ユーザーのアプリケーションに合わせた選択が行え、ボールネジ仕様の軸との組み合わせも可能にした。

従来のヤマハ単軸コントローラの使い易さと操作性を継承し、プログラム資産の活用、プログラミングボックス、パソコン支援ソフトの共用が可能。

(7)

オールインワンで即稼動

モーター、位置検出スケール、コントローラをセット販売し、購入したその日から制御用パラメータなどの面倒なセッティング無しで使用が可能。

(8)

アブソリュートスケール採用

位置検出スケールに新開発のアブソリュート機能付リニアスケールを採用。電源投入時の原点出しが不要。


ロボット本体基本仕様

型式

MF20

MF30

モーター

コア付フラットモーター

最大速度(mm/sec)

2,500(*1)

最大可搬質量(kg)

20

30

定格推力(N)

86

125

繰り返し精度(μm)

±5

ガイド構造

リニアガイド

最大ストローク(mm)

4,000

全長(mm)

ストローク長さ+260

ストローク長さ+310

全幅(mm)

150

高さ(mm)

80

適用コントローラ

RDP、SR1-P、RCX221、RCX141

・(*1)運転条件によっては最大速度まで達しない場合があります。
・PHASERシリーズには垂直仕様(ブレーキ付き)は有りません。

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