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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

航続距離伸長、パワー向上、低価格設定 排出ガスゼロ、100%電気で走る ヤマハエレクトリックコミューター「Passol-L」(原付1種)新発売

2005年10月13日発表

 ヤマハ発動機株式会社は、100%電気で走るヤマハエレクトリックコミューター「Passol」をモデルチェンジした「Passol-L(パッソル・エル)」(原付1種)を2005年11月9日より新発売する。

 本製品は、100%電気で走るEV(Electric Vehicle)の第一弾として2002年11月に発売(地域限定・全国販売は2003年5月)した「Passol」の開発コンセプト「ライト・スマート・クリーン&サイレント」を継承し、本年5月に発売の遊び心を加味したEV第二弾「EC-02」に採用の動力性能を向上したモーターや、エネルギー密度を高めたバッテリーの搭載などにより性能向上を図った。発進時/中速域及び登坂時のパワー向上とともに、一充電あたりの航続距離を約25~30km*1と伸長している。
 加えてEV普及モデルとして低価格を実現した。なお、(財)日本自動車研究所の電気自動車等導入費補助事業補助金の補助金給付対象車両として認可されており、1台につき上限5万円の補助金が給付される*2

「Passol-L」は都市部を中心としたショートレンジ移動に必要な機能に絞り込み、全長153cm、車重量47kgの軽量コンパクトな二輪未経験者でも気軽に乗れるミニマムコミューターである。今回、利便性を追求し、クリーン&サイレントという電気動力の特性を活かして“明るい陽射しの中、散歩感覚を楽しむ”という車名*3に相応しい「滑らかで静かな走行性」「手軽で扱いやすい操作性」等を実現した。また走行時の排出ガスゼロのみならず、高いライフサイクルアセスメント(LCA)*4を実現。当社50ccスクーター比較でCO2約57%、NOx約88%、SOx約79%を削減している。


*1=

航続距離は、体重55kgの方が平坦な市街地を走行した場合。但し走行状態(坂道、車速、外気温、天候<風>、乗員重量)によって変化する

*2=

補助金給付における詳細については、(財)日本自動車研究所のホームページを参照のこと
(http://www.jari.or.jp/)

*3=

イタリア語で散歩の意味の「パッソ」、太陽の意味の「ソル」をかけあわせたのがネーミングの由来

*4=

ライフサイクルアセスメント。ひとつの製品が製造~使用~廃棄、または再利用されるまで、すべての段階における環境への影響を総合的に評価する方法で、ISO14040シリーズで国際標準化されている



製品写真

ヤマハ エレクトリックコミューター「Passol-L」


名称

ヤマハ エレクトリックコミューター「Passol-L」

発売日

2005年 11月9日

カラーリング

■ヤマハブラック(ブラック)

販売計画

200台(年間、国内)



商品の概要

 京都議定書発効などの社会的背景もあり、環境・エネルギー問題への関心は急速に高まっている。小型パーソナル・ビークルの普及自体が社会全体での環境負荷低減・省エネルギー化に繋がると考えるヤマハ発動機では、1980年代から地球環境問題、エネルギー資源問題などに応えるひとつの手法としてクリーンなエネルギー・電気に着目。1991年の東京モーターショー出展の電動スクーター「FROG」を皮切りに、1993年には電動ハイブリッド自転車「PAS」を発売するなど、長年にわたり電動技術の研究開発を進めてきた。
 そして2002年11月、「PAS」などで培った制御技術とヤマハ独自のヒューマンインターフェイス技術の投入により、既存原付スクーターの電動化製品ではなく、電気動力の特性を活かし、クリーン&サイレントな新しい乗り物の世界を提唱するモデルとしてエレクトリックコミューター「Passol」を市場に導入した。電動ならではの静粛性、滑らかな走行性、手軽でシンプルな操作性などが、女性を始めとする二輪未経験者からも高く支持を得ている。
 この度発売の「Passol-L」は、航続距離の伸長や動力性能の向上、手頃な価格設定など、「Passol」に寄せられた市場の声を反映してモデルチェンジしたものである。
 なお当社では、気軽に扱える「Passol」の他にも、電気動力だからこそ可能な遊び心を加味し「ミニマム・ファン・コミューター」として企画したEV第二弾モデル「EC-02」を本年5月に発売している。



「Passol-L」の主な特徴

■散歩感覚で手軽に楽しめる、ショートレンジのミニマムコミューター
 ショートレンジ移動のミニマムコミューターに必要な機能に絞り込んで設計した。従来型原付スクーターに望まれていた高い走行性や長い航続距離、充分な収納性等よりも、スリム/軽快/クリーン/静粛で滑らかな走行性などを重視し、二輪未経験者でも抵抗感なく乗れる扱いやすさを実現している。

■アルミ材を多用し、扱いやすい軽量コンパクト設計

 車体フレームには、軽量アルミパイプ合金を採用。左右方向に充分な剛性・強度を確保し、一方縦方向はアルミの弾性をクッション材として活用することで、しなやかで落ち着きのある乗り心地を実現した。また、スリムなカバーレスイメージで軽快感を強調している。
 さらに前後アルミホイール、フロントフォークアウターチューブなど、車体の約30%(重量比)にリサイクル性が高く環境負荷の少ないアルミ材を投入し、重量47kg(バッテリー未装着時41kg)、全長1,530mmのコンパクトボディを実現。クリーンでオイルレス設計のため屋内保管も可能である。
 (ご参考:当社50ccスクーターの装備重量=70~76kg、全長1,620~1,670mm)

■EV普及モデルとして低価格設定
 「EC-02」と部品の共通化を図るなど、航続距離、動力性能を向上しつつも低価格化を実現した。



ヤマハ エレクトリックコミューターの主な特徴

■出力特性を強化した超薄型パワーユニット《YIPU》が
 クリーン・スマート・サイレントで滑らかな走りを実現する

 滑らかで静かな走行性とスマートな車体デザインを実現するために、YIPU(ヤマハ・インテグレイテッド・パワー・ユニット)と呼ぶ超薄型パワーユニットを搭載した。
 このユニットは後輪ハブ部に、(1)超扁平面対向型ブラシレス DCモーター、(2)超小型コントローラー、(3)遊星減速機、(4)ドラムブレーキなどをまとめ、さらにリアアームと一体設計することでコンパクト化を図った。モーターには異方性ボンド磁石を採用するなどし、発進時/中速域及び登坂時の性能向上を図っている。
 また早朝、深夜などの街路地も気がねなく走れる静粛性も特徴である。

■グリップ一体式の電子スロットル
 グリップ一体式磁気式電子スロットルと高度なモーター制御との相乗効果で、軽快でなめらかな走行性を実現。また、スロットルワイヤーのないすっきりしたハンドル周りデザインを達成した。

■高エネルギー密度のリチウムイオンバッテリー搭載
 世界最高水準の性能をもつ脱着式二輪車用リチウムイオンバッテリーを搭載。(1) 軽量で安定した高出力、(2) 低温時も性能低下の少ない特性、(3) リフレッシュ不要、(4) 急速充電対応などが特色である。車体に搭載したままでも、取り外しても家庭用電源から充電できる。なお、エネルギー密度を向上し(従来比約1.5倍)、電気代は1充電で約16円の優れた経済性を達成している。

■乗る人の意思とパワーユニットを繋ぐ
 相互制御システム《YMCS》の採用

 ヤマハ独自の電子制御技術を投入した相互制御システム、YMCS(ヤマハ・ミューチュアル・コミュニケーション・システム)を搭載した。
 (1)バッテリー、(2)コントローラー、(3)充電器、(4)メーターの4系統に相互回路を設け、常に互いの情報を共有しあって車両の総合制御を行っている。これにより走行可能スタンバイ時、走行中、車載充電など様々な状態に応じ、システム起動やモーターの駆動・補機駆動などの制御が自動化され、より手軽な操作性を実現した。

■優れた環境性能
 軽量な車体によるパワーロス低減、低ロスコンパウンドタイヤ採用による転がり抵抗の低減、オートパワーオフ機能、停車時自動で減光するヘッドライトなど、電気動力に加えて、環境負荷軽減のための機能や装備にも配慮した。
 「Life Cycle Assessment/製品の製造から廃棄に至る全てのプロセスで、環境への負荷を総合的に評価する方法」においては、当社50ccスクーター比較でCO2約57%、NOx約88%、SOx約79%削減を達成している。

■上限5万円が補助される電気自動車等導入費補助事業補助金の補助金給付対象車両
 「Passol-L」は、従来の「Passol」、「EC-02」同様、(財)日本自動車研究所の電気自動車等導入費補助事業補助金における補助金給付対象車両として認可されている。購入者が新車登録前に申請することで、新車1台購入につき5万円を上限として補助金が給付される。



ヤマハ エレクトリックコミューター「Passol-L」主要諸元

 全長×全幅×全高  1,530mm×600mm×995mm
 軸間距離  1,040mm
 最低地上高  115mm
 シート高  745mm
 車両重量  47kg(バッテリー未装着時41kg)
 乗車定員  1人
 1充電走行距離  43km(30km/h定地走行テスト値)
 最小回転半径  1.6m
 原動機型式  Y802E
 原動機種類  交流同期電動機
 定格出力  0.58kW
 最高出力  1.2kW(2,250r/min)
 変速機形式  遊星減速機
 ブレーキ形式(前/後)  ドラム(リーディングトレーリング)
 タイヤサイズ(前/後)  60/100-12 36J(チューブタイプ)
 懸架方式(前/後)  テレスコピック/ユニットスイング
 フレーム形式  バックボーン(アルミパイプ)
 バッテリー種類  リチウムイオンバッテリー
 バッテリー電圧/容量  25V/24Ah
 充電時間  約6時間
 バッテリー充電電源  AC100V


ヤマハ エレクトリックコミューター「Passol-L」フィーチャーマップ

◆EC-02と同様の特徴

フィーチャーマップ


メーカー希望小売価格

ヤマハ エレクトリックコミューター「Passol-L」

209,790円
(本体価格199,800円/消費税9,990円)
(専用充電器込み)

沖縄を除く。メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれない


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