本文へ進みます

MTコンセプトをビッグシングルで再現 "ロードスター・モタード"を提唱する《MT》シリーズ第2弾 2006年欧州向けモデル ヤマハスポーツ「MT-03」

2005年09月29日発表

 ヤマハ発動機(株)は、2006年ニューモデルとして水冷4ストロークSOHC単気筒・4バルブ660ccフュエルインジェクション採用エンジンを搭載し、“ロードスター・モタード”を提唱する「MT-03」を10月1日から開催の「パリ・ショー」(Mondial du Deux Roues 2005)で展示し、2005年暮より順次、欧州にて発売開始します。なお本モデルは、ヤマハのイタリアでの生産拠点、ヤマハモーターイタリア社にて製造しています。

 「MT-03」は、2004年欧州市場に導入のVツインモデル「MT-01」同様、“鼓動”をキーワードに開発を進めてきたモデルで、優れたレスポンスと幅広いトルクをもつエンジンと新設計ボディとのコンビネーションが、機敏でエキサイティングな走りの世界を具現化しています。



製品写真

2006年モデル ヤマハスポーツ「MT-03」


名称

ヤマハスポーツ「MT-03」

発売日

2005年10月以降(欧州の各販売会社により異なります)

カラーリング

■ホワイトメタル
■ユーテックブルー
■ミッドナイトブラック

販売計画

6,000台(EU圏内、2006年)



市場背景と製品概要

 年間25万台で推移する欧州スポーツ市場では、《大人の趣味材》として新たなテイストを持ったモデルを期待する声が聞かれていました。そうした中、「MT-01」は“ソウルビートVツインスポーツ”をキーワードに誕生し2004年から欧州で発売されました。1,670 cm3の圧倒的な鼓動感とトルクに基づく卓越の走りが支持され、“究極の趣味材”として新しいお客様を増やし、「MTワールド」と呼ばれるフィールドの萌芽を作りだしてきました。大排気量ならではの厚みのあるトルク感を“素”のまま味わえ、かつ俊敏で堂々たる走りのフィーリングがエンスージャストの熱い支持を得ています。

 今回の「MT-03」は、MTワールドのコンセプトである“鼓動”を体験しながら、マス集中化を徹底したディメンションで可能となった俊敏なハンドリングとの調和で、エキサイティングな “ロードスター・モタード”を具現化したモデルとなっています。



主な特徴

■エンジン関連

1)鼓動感を強調する水冷660cc単気筒エンジン
 XT660R/Xに採用して定評の水冷4ストロークSOHC単気筒・4バルブ・FI採用エンジンをベースに、トルク特性最適化を図り搭載しました。100.0mm×84.0mmの超ショートストロークのボア・ストローク、そしてコンパクト燃焼室から5,250回転で最大トルクを、6,000回転で最高出力を発揮します。ビッグボアに対応してクランク・メイン・ドライブ軸の各軸廻りのギアは、強度及びサイズの最適設計で信頼性を確保しました。キック軸レス設計などにより、コンパクトなクランクケースを実現して重量マス集中に貢献させているのが特徴です。

2) FIセッティングの最適化及び大容量エアクリーナー
 幅広いトルク特性を引き出すために、5.9リットルの大容量エアクリーナーボックスを新たに採用しました。マシン右側に配置して優れた吸気効率を実現するとともに、マシン造形を強調するポイントとなっています。
 さらに、低中回転域での優れたトルク特性を引き出すため、FI(フュエルインジェクション)のセッティング最適化を行いました。

3)マス集中にも貢献するアルミ製オイルタンク
 優れたオイル冷却性とマス集中を図るため、新設計アルミ製オイルタンクを採用した。またマシンの前後重量配分最適化にも貢献しています。

4)モノチャンバー・アップマフラーの採用
 鼓動感あふれる排気サウンドと良好な排気性能を引き出すために、モノチャンバー及びデュアル風のアップマフラーを採用しました。個性的なリアエンドを演出しています。
 また、マフラー内部にはハニカム触媒を採用、FIとのコンビネーションでEU2基準を大幅にクリアーする環境性能を実現しています。


■車体関連

1)新設計ダイヤモンドフレームの採用
 存在感あるボディと機敏なハンドリングを実現するため新開発ダイヤモンドフレームを採用しました。ホイールベース1,420mm、トレール97mm、キャスター26度、前輪重量配分52%等各ディメンション最適化との相乗効果で優れたハンドリングを生み出しています。

2)43mmインナー採用フロントフォーク、及び横置きリアクッションユニット
 フロントサスペンションには43mmインナーチューブを採用、130mmの余裕のホイールトラベルを確保しシャープなハンドリングと優れた乗り心地を両立させました。一方、リアのクッションユニットは、エンジン右側にほぼ水平に配した横置き採用し、リンケージ廻りのスペース効率を改善すると同時にマス集中化を促進させました。一体鋳造によるリアアームとの相乗効果で、優れたサスペンション性能を発揮、また個性的ボディを主張するポイントとなっています。

3)その他の特徴
 このほか、(1)新設計5本スポーク17インチホイール、(2)前298mmダブルディスク&2ピストンキャリパー/後245mmディスク、(3)フロントフォークに接近配置のコンパクトヘッドライトなど、マス前方集中の独自スタイル、(4)樹脂製15リットル燃料タンク、(5)ワイドタイプハンドルバー、などを採用しました。



2006年モデル ヤマハスポーツ「MT-03」主要諸元

 全長×全幅×全高  2,070mm×860mm×1,115mm
 シート高  805mm
 軸間距離  1,420mm
 乾燥重量  174.5kg
 原動機種類  水冷・4ストローク・SOHC・4バルブ
 気筒数配列  単気筒
 総排気量  660cm3
 内径×行程  100.0mm×84.0mm
 圧縮比  10.0:1
 最高出力  33.4kW(45PS)/6,000r/min
 最大トルク  56.2N・m(5.73kgf・m)/5,250r/min
 始動方式  セル式
 燃料タンク容量  15L
 燃料供給  電子制御フュエルインジェクション
 タイヤサイズ (前/後)  120/70-17/160/60-17

ページ
先頭へ