本文へ進みます

高速、高精度、コンパクト。大型基板に対応したマウンターの最上級モデル モジュール型 超高速チップシューター ヤマハ「YG200L」新開発

2005年09月21日発表

 ヤマハ発動機株式会社「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、プレジデント:戸上常司)は、コンパクトでありながら、高速・高精度・低価格を実現したモジュール型サーフェスマウンター(表面実装機)シリーズの最上級モデル「YG200」のバリエーションモデルとして大型基板に対応した「YG200L」を開発、2006年1月より発売します。

 「YG200L」は、中型機でありながら大型高速機並の生産性を発揮するモジュール型サーフェスマウンターシリーズの最上位機種として、YG200をベースに開発。特に、近年の海外市場における大型基板対応の要求を可能にしたモデルです。チップ搭載能力は0.088sec/chipを実現し、同時に大型基板対応にともない8mmテープフィーダー換算取付本数を従来の80本より96本に増強しました。また、今後使用が注目される0402極小チップの搭載も可能としているほか、部品搭載精度を±50ミクロンに常時維持できる当社独自の「MACS(マックス:多重精度補正システム)」や「FNC(フライングノズルチェンジ)」を採用し、速度、精度、部品対応力の全ての充実を図りました。さらに、今後ますます必要とされるIT対応力強化のための通信機能の向上や、マン・マシン・インターフェースの充実、中国語等の他国語対応も可能としています。

 尚、「YG200L」は10月5日から7日まで日本コンベンションセンター(幕張メッセ:千葉市)で開催される「2005 実装プロセステクノロジー展」に出展します。

モジュール型 超高速チップシューター ヤマハ「YG200L」

名  称

 

モジュール型 超高速チップシューター ヤマハ「YG200L」

発  売

 

2006年1月

価  格

 

28,800,000円(消費税含まず)

初年度販売計画

 

200台 (国内外)

市場背景と製品の概要

 携帯電話やパソコン、家電製品等の電子・電気機器などに使われているプリント基板に電子部品を搭載する表面実装機の業界において、当社はマシンの高速化、信頼性と作業効率の向上に取り組んでおります。特に近年の電子部品実装業界では、電子・電気製品の多品種化が進み、マウンターの導入に際しても大型高速機による大量生産指向から、汎用性が高く品種切り替えにも容易に対応が可能な方式が注目されております。

 また、設備コストの軽減をはじめ、省スペース、省エネルギー、高効率、高精度、維持管理の簡易性など、市場の要望はより多岐に渡り高い付加価値を求める傾向にあります。

 こうした要求に応え、ヤマハは2003年にコンパクトで低価格でありながら、高速性能と使いやすさの両面で、従来の大型マウンターの性能を凌ぐ本格派のチップシューターとして「YG200」を開発しました。特に、近年海外市場での大型基板対応要求により、「YG200L」を、この度バリエーションモデルとして開発しました。

 この製品は従来の量産・高速市場のみならず、新しい市場領域をめざし、国内市場並びに需要の活性化が見込まれる中国市場への大量投入を視野に入れております。

 今後使用増加が考えられる0603極小チップの狭ピッチ実装も可能としたほか、さらに極小である0402チップにも対応可能としております。

製品の特徴

(1)

 

大型基板に対応

 

 

YG200から継承した高速、高精度、コンパクト、維持管理の簡便性に加え「YG200L」では、大型基板(L420×W330mm)への対応を可能とし、従来の大型マウンターの領域までをカバーします。

(2)

 

YG100A/Bとのモジュール運用性を追及

 

 

YG100A/Bで初採用した24連フィーダープレート&24連一括交換台車を「YG200L」にも採用。これにより、フィーダー最大品種数が80品種から96品種(8mmテープ換算)に増大し、一括交換台車については相互乗入を可能とした。もちろん従来の主力製品であるXgシリーズで採用した20連フィーダープレート&20連一括台車も選択でき、モジュールコンセプトの一つである互換性の追及を図りました。

 

 

部品切れ警告パトライトを採用
YG100A/Bで初採用した部品切れ警告パトライトを「YG200L」にもオプション展開。これにより、前後どちら側で欠品しているか、遠方からでも一目で確認を可能としました。

 

 

フィーダーインジゲーターを採用
YG100A/Bで初採用したフィーダーインジゲーターを「YG200L」にもオプション展開。これにより、フィーダーの取り付け位置を直接指示し、段取りの容易性を実現しました。

(3)

 

高速搭載の追求

 

 

4基の6連マルチヘッド、4基のデジタルマルチカメラ、2基の実装テーブルによる高効率な搭載と、自社新規開発のコントローラーによる演算処理時間の短縮と、独自の新制御方式によりチップ搭載能力0.088sec/chipを実現しました。

(4)

 

高精度の維持を追求

 

 

基本構造に高耐久性・高精度のモノコック・フレームを採用し、移設時の精度確保に加え、長期間にわたる精度維持を可能としました。

 

 

FEM構造解析により、設計段階から高剛性を追求し、低振動を実現しました。

 

 

多重精度補正システム「MACS」*の採用で、組付精度の限界、温度変化、経時変化などの精度変化要因に対し、複合的かつ多重的に精度補正を行い、±0.05mmの常時搭載精度を保証します。

 

MACS:Multiple Accuracy Compensation Systemの略称

(5)

 

フレキシビリティーの追求

 

 

「FNC(フライングノズルチェンジ)」の採用により、高速性を犠牲にしないノズルチェンジが可能であり、高速性とフレキシビリティーとを両立しました。

 

 

高さ調整不要の基板厚さ連動式プッシュアップ機構の採用に加え、自動幅調整機構(サーボ制御)を標準装備しています。

(6)

 

モジュール・コンセプトの追求

 

 

フィーダー、ビジョンシステム、オペレーションソフトなどの基幹部分を従来機種と共通化し、幅広い資源の転用を実現しました。

 

 

コンパクト・サイズの利点を生かし、短い製品サイクルや大きな負荷変動に対して、従来機種と同様にライン再編成への柔軟な対応を可能としました。

 

 

独立モジュールとしての機能を有効活用するため、従来機種と同様に「作業ミス防止システム」、「段取り自動化」、「品質トレーサビリテイー確保」などの諸機能のビルドインを可能としました。(オプション)。

(7)

 

操作性に優れたグラフィックユーザーインターフェースを採用

 

 

見やすく解りやすい、マン・マシン・インターフェースを開発し、簡単操作を実現しました。

仕様諸元表

項目

YG200L

基板寸法

L420×W330mm ~ L50×W50mm

基板厚

0.4 ~ 3.0mm

基板搬送方向

右→左(オプション:左→右)

装着精度

CHIP ±0.05mm(μ+3σ)、CHIP ±0.03mm(3σ)

装着タクト

0.088sec/chip(最適時)

設定装着角度

±180° 0.01°単位

部品品種数

96品種(8mmテープ換算)

部品供給形態

テープ品、スティック品、バルク品

搭載可能部品

0402 ~ □14mmMAX

搭載可能部品高さ

6.5mm

外形寸法

全幅2,330mm×全高1,850mm×奥行1,560mm

重 量

約2,300kg


ページ
先頭へ