ヤマハ発動機(株)は、水冷2ストロークエンジン搭載のヤマハモトクロッサー「YZ125」について、エンジン及び車体関連の熟成を図りより戦闘力アップを図った06年モデルを設定し7月28日より発売します。また上級モデルの「YZ250」も車体関連の熟成を行った06年モデルを同日より発売します。
また、モトクロス入門者向けとして人気の「YZ85/YZ85LW」は、シート表皮変更、サイドカバーグラフィックを行なった06年モデルを同日より発売します。 |
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ヤマハモトクロッサー「YZ250」 |
名称 |
ヤマハモトクロッサー「YZ250」「YZ125」「YZ85」「YZ85LW」 |
発売日 |
2005年7月28日 |
カラーリング |
■ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー) |
今日モトクロッサー市場は、2ストローク派と4ストローク派に分かれますが、キャリアが豊富な上級者は4ストローク支持派が多く世界選手権やAMA(米国選手権)、全日本選手権などのトップカテゴリーでは近年4ストロークの占有率が増えています。一方、コンペ入門者や若いお客様からは、瞬発力があり軽いフィーリングの2ストロークが好まれる傾向が強く、とくに2ストローク125ccはエントリー層から高い人気があります。
今回発売の06モデルYZ125、YZ250は“ビギナーでも思いのまま扱える高次元ハンドリングと実戦で勝てるパフォーマンス”という05年モデルの特徴を継承しつつ、細部に新技術を織り込みながら総合的戦闘力アップを図ったモデルです。
YZ125のエンジン関連では、主に燃焼系、吸気系、排気系の見直しによる加速特性向上などを実現、同時に新レギュレーション対応を行いました。また車体は、定評のハンドリングの更なる向上を主題に熟成させました。ビキナーからエキスパートまで、幅広いユーザーニーズに呼応する“最強モトクロスマシン”を達成しています。
また新YZ250開発についても、車体関連の細部の仕様変更、新レギュレーションに対応する排気スペック採用、などにより優れた走破性と戦闘力に一層磨きをかけました。 |
■YZ125のエンジン関連
1) 燃焼室形状の変更と白金プラグの採用
燃焼室の形状を変更し、高速域でのより良好な燃焼を引き出しました。また、点火プラグはBR9EVXを新採用しました。VXプラグは、従来のニッケルに替えて白金合金の中心電極(0.8mm)を採用、テーパーカットされた外側電極との相乗効果で優れた加速性を引き出しています。
2)エアフィルタージョイント部形状変更及びキャブセッティングの変更
優れた吸気効率確保とリア廻りのスペース効率最適化のため、エアフィルタージョイント部の形状変更を行いました。さらに新燃焼室及びこの吸気系新スペックとの適合を図るため、JNテーパー形状変更、及びバイパスポートの三孔から二孔への変更を行いました。これで燃焼効率改善による騒音対応を図るとともに、最適な燃料供給による円滑な加速性を引き出しました。また、上記に連動しC.D.I.火特性を変更し優れた中高速性能を引き出しました。
3)YPVSガバナーの仕様変更
優れたトルク特性を引き出すため、YPVSガバナーのスプリングを変更しました。これで低速から中・高速まで滑らかなトルクの繋がり特性を達成、よりスムーズな回転上昇特性を引き出しています。
4)大容量サイレンサーの採用
現行比で2デシベルカットという新競技規則への適合を図るため、サイレンサーの仕様を変更しました。パーテーション部は現行のスチール製t0.8mmからアルミ製t1.2mmへ、テールパイプは現行のスチール製t1mmからアルミ製t1.5mmに変更、かつ配置は極力前方で低重心化させ優れた車体バランスを達成しました。現行の全長350mmに対し427mmと大型化しつつも、現行同一レベルの重量バランスを実現しました。
■YZ250のエンジン関連
現行比で2デシベルカットという新競技規則への適合を図るため、サイレンサーの仕様を変更しました。パーテーション部は現行のスチール製t0.8mmからアルミ製t1.2mmへ、テールパイプは現行のスチール製t1mmからアルミ製t1.5mmに変更、かつ配置は極力前方で低重心化させ優れた車体バランスを達成しました。現行の全長425mmに対し477mmと大型化しつつも、現行同一レベルの重量バランスを実現しています。
■YZ125、YZ250の車体関係
1) 剛性バランス最適化を図ったアルミ製リヤアーム
アルミ材に内側から高圧を加え最適形状に加工することで滑らかな形状精度が特色のハイドロフォーミング工法(02年型より採用)によるリヤアームは、ピボット周辺部の鋳造部品の左右バランス見直しと、横剛性アップを行い優れた車体バランスを引き出しました。05年モデルから採用の軽量アルミ製フレームとの相乗効果で、優れた車体バランスを生み出しています。
2) 内部構造最適化を図った倒立式フロントフォーク
カートリッジ室への空気混入を防ぎ性能安定化を図るエア・オイル・セパレートシステム(気液分離型)の48mm倒立式フロントフォークは、細部の仕様を変更しました。(1)アウターチューブ及びインナーチューブの剛性バランス変更、(2)加圧タンクへのカシマコーティング採用、(3)ポリッシュカシマコートによりフリクション低減を図ったピストンロッド、(4)シリンダー径変更(25mm→24mm)による1次減衰力特性の改良、(5)低フリクションのオイルシール採用、(6)2次減衰力発生システムの変更などを行いました。これらの相乗効果により、優れたコンフォート感とショック吸収性を両立させ、コンぺティションで要求される減衰力を逐次引き出すことが可能となっています。
3) チタンスプリング採用リアサスペンション
リアサスペンションには、疲労強度と靭性に優れるβ(ベータ)チタン材をスプリングに使用した新タイプを採用しました。このチタン材は、コイル状へと加工する前・後の2度にわたり熱加工を行う独自の工法により、優れた強度・疲労強度を達成。現行スチール製比較で、コイル本体で500g軽量化が可能となり、バネ下重量低減による優れた性能を引き出しています。
また、ダンパーロッドは16mm径から18mmに変更しオイル移動量アップを図り、減衰特性を改良、特に低速域の特性向上を行いました。さらにガス室容量30%アップによる性能安定化、カシマコーティング処理(現行はアルマイト)によるフリクションロス低減、これらの効果で優れた性能を引き出しました。
4) ディメンション一新、剛性バランスの最適化を行なったフロント廻り
フロント廻りのディメンションをすべて一新し優れたハンドリング性能に一層磨きをかけました。アルミ鋳造ハンドルクラウンは、現行比で縦・捩れ方向の剛性をアップ。アルミ鍛造アンダーブラケットは横方向の剛性を現行同一としつつ、縦・捩れ方向の剛性はそれぞれ約1~2割アップさせました。この相乗効果で、優れた車体バランスを実現しています。
5) ハンドルポジション可変式の採用及び新シート素材
アルミ製ハンドルバーは、05モデルで採用のレンサル製を継続採用しました。またハンドルクラウンとハンドルマウントブラケットは別体設計を行い、中心軸をオフセットさせました。これによりブラケット側の前後向きを変えれば前後2段階にハンドルのポジションを変更することが出来る仕組みとなっています。
またシートクッションは、コンフォート性に優れた新素材を採用しました。初期に柔らかさがあり、沈み込んでいくに従い身体にフィットしホールドする特性が特色です。なお、この新素材の効果を引き出すため、クッション厚を現行より厚く確保。またシートの接合部には盛り上がりのないフラットになる処理を行ない、良好な外観品質と乗り心地の良さを両立させました。
6)その他、新ブレーキ関連パーツ及び新ボディ外装
そのほか新作リアブレーキキャリパー、パッド材質変更リアブレーキパッド、及び新作キャリパープロテクター、新作ディスクカバーを採用しました。さらに外装パーツ類は、ナンバープレート、フロントフェンダーにニューデザイン部品を投入して、次世代を彷彿させるボディ外観を採用しました。(いずれも車体の仕様は06年モデル4ストロークYZシリーズ共通) |
■シート表皮の変更
シート表皮をYZ125、YZ250同一タイプを採用し、シッティング時のホールド性を向上させました。
■サイドカバーのグラフィック変更
2006年モデルYZ125、YZ250同様の新グラフィックを採用しました。 |
全長×全幅×全高 |
2,135mm×827mm×1,316mm |
シート高 |
996mm |
軸間距離 |
1,443mm |
最低地上高 |
386mm |
乾燥重量 |
86.0kg |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・クランク室リードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
124cm3 |
内径×行程 |
54.0mm×54.5mm |
圧縮比 |
8.6~10.7:1 |
最高出力 |
28.7kW(39.0PS)/11,500r/min |
最大トルク |
25.5N・m(2.6kgf・m)/10,000r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
8.0L |
キャブレター形式 |
TMXχ38 |
点火方式 |
C.D.I. 式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.368/3.692 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
常時噛合式前進6段 |
変速比 |
1速/2.385 2速/1.933 3速/1.588
4速/1.353 5速/1.200 6速/1.095 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
25°42′/107 mm |
タイヤサイズ (前/後) |
80/100-21 51M/100/90-19 57M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム |
全長×全幅×全高 |
2,179mm×827mm×1,306mm |
シート高 |
994mm |
軸間距離 |
1,481mm |
最低地上高 |
382mm |
乾燥重量 |
96.0kg |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・ピストンリードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
249cm3 |
内径×行程 |
66.4mm×72mm |
圧縮比 |
8.9~10.6:1 |
最高出力 |
38.9kW(53.0PS)/8,000r/min |
最大トルク |
49.0N・m(5.0kgf・m)/7,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
8.0L |
キャブレター形式 |
PWK38S×1 |
点火方式 |
C.D.I. 式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.000/3.571 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
常時噛合式前進5段 |
変速比 |
1速/1.929 2速/1.533 3速/1.278
4速/1.091 5速/0.952 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
27°06′/117 mm |
タイヤサイズ (前/後) |
80/100-21 51M/110/90-19 62M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム |
全長×全幅×全高 |
1,821mm×758mm×1,161mm |
シート高 |
864mm |
軸間距離 |
1,258mm |
最低地上高 |
351mm |
乾燥重量 |
66.0kg |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・クランク室リードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
84.7cm3 |
内径×行程 |
47.5mm×47.8mm |
圧縮比 |
8.2:1 |
最高出力 |
21.3kW(29PS)/12,000r/min |
最大トルク |
17.26N・m(1.76kgf・m)/10,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
5.0L |
キャブレター形式 |
PWK28×1 |
点火方式 |
C.D.I. 式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.611/3.357 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
常時噛合式前進6段リターン |
変速比 |
1速/2.454 2速/1.882 3速/1.529
4速/1.294 5速/1.130 6速/1.000 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
26°18′/88 mm |
タイヤサイズ (前/後) |
70/100-17 40M/90/100-14 49M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム |
全長×全幅×全高 |
1,903mm×758mm×1,205mm |
シート高 |
904mm |
軸間距離 |
1,286mm |
最低地上高 |
393mm |
乾燥重量 |
69.0kg |
原動機種類 |
水冷・2ストローク・クランク室リードバルブ |
気筒数配列 |
単気筒 |
総排気量 |
84.7cm3 |
内径×行程 |
47.5mm×47.8mm |
圧縮比 |
8.2:1 |
最高出力 |
21.3kW(29PS)/12,000r/min |
最大トルク |
17.26N・m(1.76kgf・m)/10,500r/min |
始動方式 |
キック |
潤滑方式 |
混合給油 |
燃料タンク容量 |
5.0L |
キャブレター形式 |
PWK28×1 |
点火方式 |
C.D.I. 式 |
1次減速比/2次減速比 |
3.611/3.714 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
常時噛合式前進6段リターン |
変速比 |
1速/2.454 2速/1.882 3速/1.529
4速/1.294 5速/1.130 6速/1.000 |
フレーム形式 |
セミダブルクレードル |
キャスター/トレール |
27°/106 mm |
タイヤサイズ (前/後) |
70/100-19 42M/90/100-16 52M |
ブレーキ形式 (前/後) |
油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式 (前/後) |
テレスコピック/スイングアーム |
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2006年モデル ヤマハモトクロッサー「YZ85」 |
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2006年モデル ヤマハモトクロッサー「YZ85LW」 |
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メーカー希望小売価格 |
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ヤマハモトクロッサー「YZ250」 |
652,050円 |
(本体価格621,000円/消費税31,050円) |
ヤマハモトクロッサー「YZ125」 |
562,800円 |
(本体価格536,000円/消費税26,800円) |
ヤマハモトクロッサー「YZ85」 |
326,550円 |
(本体価格311,000円/消費税15,550円) |
ヤマハモトクロッサー「YZ85LW」 |
337,050円 |
(本体価格321,000円/消費税16,050円) |
※メーカー希望小売価格はリサイクル費用を含む。 |
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