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シリーズ最大出力の4ストローク船外機 ヤマハ「F250A」新発売

2005年2月10日発表

 ヤマハ発動機株式会社では、シリーズ最大出力を発揮する4ストローク船外機「F250A」を開発し、2005年5月1日より国内において新発売します。
 「F250A」は排気量3,352cm3、V型6気筒のエンジンを採用した船外機。当社の4ストローク船外機のラインナップにおいて最大となる183.9kW(250馬力)という出力を確保しながら、2ストローク船外機並みのサイズと軽量化を実現しています(当社比)。加えて、加速性能、スピード性能、燃料経済性、静粛性、使いやすさなど、船外機として優れた基本性能を有しています。
 また、高レベルのクリーン排気化を目指し、日本舟艇工業会自主規制値、EPA2006(米国環境保護庁)、および米国向け仕様はCARB2008(カリフォルニア州大気資源局)の規制値を下回る環境性能を実現しました。
 当社では2月10日(木)から13日(日)までの4日間、千葉市の幕張メッセで開催される第44回東京国際ボートショー(主催:社団法人 日本舟艇工業会)のヤマハブースに「F250A」を展示します。


製品写真

ヤマハ「F250A」


発売日

2005年5月1日

販売計画数

50台/年間 (国内)


開発背景

 現在、世界の船外機需要は約83万台となっています。北米地域はその中でも約40%を占め、特に100馬力以上の大型船外機において最も大きな市場を形成しています。また、環境意識についても北米を中心に高まりを見せてきました。
 こうした流れは世界に波及し、クリーンな排ガスと低燃費を実現しやすい4ストローク船外機が北米はもとより、次々に日本を含む先進諸国の市場に導入されてきました。さらに、市場では4ストローク船外機の「大型化」というニーズが高まっていきました。ヤマハ発動機では、2001年、これまで「機構上、軽量・コンパクトで実用的な大型4ストローク船外機の実現は難しい」とされていた当時にあって(当時の4ストローク船外機の最大出力は130馬力)、225馬力の4ストローク船外機「F225A」の開発に成功し、発売しました。
 「F250A」は、船外機業界として初めての、4ストロークエンジンの常識を覆す「バンク内排気システム」を採用した軽量コンパクトな「F225A」をベースとし、クリーン排気、低燃費、静粛性といった特長を引き上げるとともに、加速性能、スピード性能などボートの動力としての性能を高次元で両立。ヤマハ船外機として確立した耐久性、信頼性を背景に、満を持して発売するニューモデルです。


「F250A」の主な特長

2ストローク並みの軽量・コンパクト化を実現

 吸気系統・排気系統のレイアウトを反転させた構造の「バンク内排気システム」を採用しました。さらに細部に渡るレイアウトや部品の見直しを行い、当社の同馬力2ストロークモデルに匹敵する軽量・コンパクト化を実現しました。

高い動力性能を発揮

 吸気バルブの開閉タイミングをエンジンの回転数に応じて変化させる「可変バルブタイミング機構」を採用し、全開出力を損なうことなく2,000~3,500rpmの中低速域におけるトルク性能を大幅に向上させ、また、低速から高速に至る全域において精密に吸気制御できる「電子シングルスロットルバルブ」を採用し、燃焼効率の向上、最適化を図り、高いスピード性能と優れた加速性能を両立させました。

燃料経済性、静粛性の向上

 フューエルインジェクターの小型化と最適配置化の実現、および「電子シングルスロットルバルブ」の採用で、燃焼効率が向上。動力性能に加え、燃料経済性の向上を可能としました。また、メカニカルバランスに優れていることに加え、「大型吸気サイレンサー」、「ラビリンスエギゾースト」、「ウォーターシールドエギゾースト」などの採用により、静粛性を高めました。

高レベルの環境性能を実現

 ピストンとシリンダーの間からもれた未燃焼ガスを再度、完全燃焼させる「ブローバイガス再燃焼システム」の採用に加え、燃料から発生したベーパーを大気中に放出することなく回収し、燃焼させる「クローズドフューエルベーパーシステム」を採用し、環境性能を向上させました。また、本体を構成する部品の90%以上(重量比)がリサイクル可能な材料で構成されています。

耐久性と信頼性の追求

 駆動ベルトの一本化や、プラグキャップとイグニッションコイルを一体化した「ダイレクトイグニッション」など、機構をシンプル化。また、エンジン本体の周りに水を流しながら冷却する「水冷式レクチファイヤーレギュレーター」の採用などにより耐久性、信頼性をさらに向上させました。

優れたメンテナンス性

 ベルトの張力を自動調整する「オートテンショナー付きシングルベルトドライブシステム」を採用し、メンテナンス性を向上させました。また、ECUとパソコンを接続し、パソコン上で運転履歴や故障判断ができるYDIS(ヤマハ・ダイアグノスティック・システム)を採用しました。



「F250A」主要諸元


F250A
エンジン形式 4ストローク 60°V型6気筒
排気量 3,352cm3
ボア×ストローク 94.0×80.5mm
最大出力/回転数 183.9kW(250ps)/5,500rpm
燃料供給装置 フューエルインジェクション
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
舵  角 左右32°
トランサム高 X:643mm U:770mm
全  高 X:1829mm U:1956mm
全  幅 634mm
乾燥質量 X:278kg U:284kg
※共にステンレススチールプロペラ付きの質量


メーカー希望小売価格

X

2,205,000円

本体価格2,100,000円・消費税105,000円

U

2,280,600円

本体価格2,172,000円・消費税108,600円



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