快適な乗り心地をさらに向上、スタイルも一新　アセアン向けコミューター　ヤマハ新型「NOUVO」(ヌーボ)　タイ市場に新型モデル導入

　ヤマハ発動機（株）は、アセアン市場で若いユーザーから人気の115ccオートマチックコミューター「NOUVO（ヌーボ）」について、快適な乗り心地をさらに向上させるとともに、スタイル一新を図った新型モデルを設定し、2004年9月よりタイを皮切りにアセアン市場で順次発売します。
　今回、タイ市場で導入する新「NOUVO」では、高級感溢れる仕上げと16インチ大径ホイールによる優れた走行安定性など、現行モデルの特色を継承しながら、(1)エンジンの仕様変更、新リアサスペンション採用及びライディングポジション変更等による快適性向上、(2)未来感溢れる新デザインボディの採用、(3)利便性向上、環境性能の向上などを行ないました。（今後発売となる他仕向け地モデルの仕様は、仕向け地によって異なります）

　ヤマハは現在、新中期経営計画「NEXT50」('02年４月～05年３月)を推進中で、1)既存事業の収益力向上、2)中国・インド・アセアン諸国での二輪車事業の基盤固め、3)成長戦略の推進、4)財務体質強化などが骨子です。'02年導入の現行「NOUVO」は、上記「2」を具現化する第一弾で、アセアン域内での部品相互補完を軸とする分業体制で生産しており、導入２年で約15万台の需要がありました。

ヤマハ「NOUVO（ヌーボ）」

2004年9月より

■キャスト仕様＝・グリーン・シルバー
■スポーク仕様＝・ブルー・レッド・グリーン・シルバー・ブラック

17,000台（初年度、年間、タイ向け）

　東南アジアの二輪車需要は、2003年は580万台規模（インドネシア・タイ・マレーシア・ベトナム4ヵ国計）へ拡大し、この需要数は '99年比では約３倍の規模となり、今後も所得水準の向上に伴い伸長が予測されています。中心は100cc～125ccのモペットタイプで、通勤・業務からヤングのコミューター用途まで広く使われ、今後も需要の柱になると見られています。
　'02年に投入したヤマハ「NOUVO」は、大径ホイールが生み出すモペットに匹敵する高い走破性・機動性・経済性などの魅力と、ギアチェンジ不要のオートマチック操作による手軽さ・快適性・ファッション性をあわせもつモデルとして20代男性を中心に広い支持を得ました。これを背景に市場では、次世代オートマチックモデル登場の期待感も高まり、「もっと快適な乗り心地」「さらに斬新なデザイン」といった現行モデルに乗るユーザーボイスも聞かれています。
　上記背景の中、新「NOUVO」企画開発にあたっては【アップデート・クオリティ・NOUVO】をコンセプトに、(1)エンジンの仕様変更、新リアサスペンション採用等による快適性向上、(2)未来感溢れる新デザインボディの採用、(3)利便性向上、及び酸化触媒採用による優れた環境性能の達成を図り、商品性を高めました。

1.快適な乗り心地向上に貢献する新フィーチャー

1)クランクバランス最適化による体感振動の低減
　中低速の粘り強さが特徴の強制空冷４サイクルSOHC・2バルブ単気筒CVTエンジンは、より快適な乗り心地を実現するため、クランクバランスの見直しを図りました。従来からのリンク式エンジン懸架の効果と相乗効果を生み体感振動を低減、快適な乗り心地を一層高めました。

2)新設計リアサスペンションの採用
　乗り心地を一層高めるため、新作リアサスペンションを採用しました。ストロークを現行モデルの50mm から62mmへと延長し、これに合わせてソフトな新コイルスプリングを採用しました。減衰力発生バルブの構造も最適化して、ソフトで快適な乗り心地に磨きをかけました。

3)ライディングポジション変更・新作シート採用など
　新ライディングポジションを設定(ハンドル高20mmアップ)しました。また乗り心地と足着き性を両立させた新形状シートを採用しました。またリアフートレストは取り付け位置を変更し質感あるアルミ製としました。


2.新設計外装パーツによる新未来感覚デザイン

　フロント廻り、レッグシールド、サイドカバーからテールカウルまで、外装パーツを全てデザインの一新を図りました。スポーティな外観の中に、各パーツの機能を主張させ、パーツそれぞれのデザインを浮かび上がらせる未来感溢れるボディとなっています。また、塗装パーツをレッグシールド内側にも採用しクオリティ感を強調しました。（従来は樹脂着色）また、新ボディに合わせ、スポーティな開放断面型５本スポークデザインの新キャストホイール装着モデルを設定しました。


3.その他、利便性向上、環境性能の達成

　その他、優れた始動性を実現するオートスターターの採用（ヤマハアセアン向けモデル初採用）、500ccペットボトル2本収納可能なインナーポケットなどを新たに採用しました。また優れた環境性能を実現する酸化触媒採用マフラーを採用しました。エアインダクションとの相乗効果で、タイ第５期規制値をクリアーする環境性能を達成しています。